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オルタナティブ・データってなに
なぜ作成したのか
しらないIT業界用語を勉強しようという試み
参考
- オルタナティブ・データ入門 実践事例と法務のポイント(ITmedia会員限定記事)
- オルタナティブデータの種類と金融における活用事例(丸ノ内経済研究所)
オルタナティブ・データとは
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オルタナティブ・データ(Alternative Data)とは、従来の財務データや市場データ以外の非伝統的な情報源から収集されるデータを指します。
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これには、SNSの投稿、衛星画像、ウェブのトラフィックデータ、位置情報データ、センサーデータ、電子商取引の購買履歴、ニュース記事などが含まれます。
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このデータは、金融機関や企業が市場のトレンドを把握し、意思決定を支援するために利用されます。
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特に、リアルタイム性や多様性に富んでいるため、従来のデータでは得られない洞察を提供できる点が特徴です。
オルタナティブデータの種類
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ソーシャルメディアデータ
- Twitter、Facebook、Instagramなどのソーシャルメディアから収集されるデータは消費者の感情やトレンドを迅速に把握するために利用される。
- 例えば、特定のブランドに対する消費者の感情を分析することでそのブランドの市場での評価を予測することができる。
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衛星画像データ
- 衛星画像は農作物の生育状況、港湾の活動状況、建設プロジェクトの進捗状況などをリアルタイムで監視するために利用される。
- これにより、供給チェーンのリスクを評価し、早期に対応することが可能になる。
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センサーデータ
- IoT(Internet of Things)技術によって収集されたセンサーデータは工場の稼働状況や交通量の分析に役立つ。
- 例えば、交通センサーから得られるデータを使って、都市の交通渋滞を予測し、物流の最適化を図ることができる。
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ウェブスクレイピングデータ
- ウェブスクレイピングはインターネット上の公開情報を自動的に収集する技術。
- これにより、商品の価格動向や求人情報のトレンドなどを把握することができる。
業務の利用シーン、活用事例
金融業界
- ヘッジファンドやアセットマネジメント: オルタナティブ・データを使用して企業の業績を予測したり、市場の動向を把握したりします。例えば、衛星画像から小売店の駐車場の混雑状況を分析して売上予測を立てることが可能です。
- 信用リスク評価: 企業の評判やSNSデータを分析して、与信リスクの判断材料とします。
マーケティング
- 消費者行動分析: ウェブのトラフィックデータや位置情報データを用いて、消費者の行動パターンを特定し、ターゲットマーケティングを最適化します。
サプライチェーン管理
- 需要予測: 天候データやソーシャルメディアのトレンド情報を活用して需要を予測し、在庫管理や調達計画を最適化します。
不動産
- 価格動向予測: 衛星画像や位置情報を活用して、不動産価格の変動や新興エリアの発見をサポートします。
オルタナティブ・データ利用に関する法的観点
オルタナティブ・データを利用する際には、特にデータの収集・利用方法が法規制に準拠しているかを慎重に確認する必要があります。以下に代表的な法的観点を示します。
金融商品取引法の観点
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インサイダー取引規制:
金融商品取引法では、重要事実に基づくインサイダー取引を禁止しています。オルタナティブ・データを利用して得た情報が、公開されていない重要事実に該当する場合、インサイダー取引と見なされる可能性があります。 -
虚偽表示規制:
オルタナティブ・データを元に作成された分析や予測が投資家に誤解を与えるような場合、虚偽表示として規制対象となる可能性があります。
個人情報保護法の観点
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個人情報の取り扱い:
オルタナティブ・データに個人情報が含まれる場合、その収集・利用には日本の個人情報保護法(PIPA)に基づいた適切な措置が必要です。例えば、位置情報データやSNSの投稿データが特定個人を識別できる場合は、本人の同意が必要となる場合があります。 -
匿名加工情報:
データを活用する際、個人情報保護法に従って匿名化が施されていれば、比較的自由に活用できます。ただし、匿名加工情報として十分に処理されていない場合には規制対象となります。 -
越境データ移転:
オルタナティブ・データが国外のサーバーで処理される場合、国外移転に関する規制も考慮する必要があります。
その他の法的観点
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著作権法:
ウェブスクレイピングなどで取得したデータが著作物と認められる場合、著作権法に違反する可能性があります。 -
競争法:
データの収集・利用が競争法に違反するような独占的行為や不正な手段による取得と見なされるリスクもあります。
オルタナティブ・データは革新的な活用が可能ですが、法令遵守を徹底し、透明性の高いデータ利用を行うことが重要です。また、倫理的観点も考慮しつつ活用戦略を練ることが求められます。
IoTやSNSのビッグデータをくくる別の用語とおもっておけばよいのだろうか
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