「Lean UX」を読んで
はじめに
BABY JOB 開発部でUIデザインを担当している elmo です。
機会があり、Lean UX(第3版)を読みました。
とても良書だったので、感想や実践したことを書いてみました!
リンクも貼っておきます。
Lean UX(第3版)
Lean UXとは?
Lean UXとは、リーン思考のユーザー体験設計(UX)プロセスです。
リーンスタートアップやアジャイル開発の原則を、UXデザインに適用し、短期間でユーザーにとって最適なデザインとプロトタイプを導き出します。
Lean UXのいいなと思った原則
- チームビルディング
- 部門横断
- 課題焦点型
- チーム・組織文化の指針
- 結果ではなく成果
- 無駄を取り除く
- ユニコーン・ヒーローは不要
- プロセスの指針
- プロダクトのフェーズに注意
- 建物から出る
- 仕事を外面化する
- 分析よりも形にすることを優先
上にあげたのは原則の一部ですが、他の原則や原則以外(リーンUXキャンバスなど)の項目もたくさんよいものが紹介されていました。
ぜひ本を読んでみて欲しいです。
【チームビルディング】 部門横断
・エンジニアリング、デザイン(インタラクション・ビジュアル・コンテンツ)、プロダクトマネジメント、マーケティング、QAは全てLean UXチームに含まれる。
・これらの部門間での高レベルのコラボレーションが求められる
【実践する理由】
・多様性のあるチームは多様な視点で問題解決に取り組めるため、優れたソリューションを生み出しやすくなる。
・チームの中での非公式な形で情報共有をすることで、プロセスの初期段階からコラボレーションが促され、チームの効率性が大きく高まる
実際にやってみたこと
この本を読んで、部門横断を意識して取り組んだタスクがありました。
一人で考えるのではなく、他部門の方と一緒にデザインを見ながら解決策を考え、意見を出し合って、課題に取り組みました。
それまで知らなかったユーザーの考え、他部門の視点(私とは全く違う視点)を知ることができ、また自分自身がユーザーになりきって考えることで、それまでわからなかったUIの問題も見えてきました。
一人ではなく、他部門の方と一緒に考える/話すだけで、こんなにも多くの知識が得られるとは思いもしませんでした!
【チームビルディング】 課題焦点型
・課題焦点型のチームは、機能の実装ではなく、ビジネスやユーザー課題を目標にする
・成果を重視するチーム形態
【実践する理由】
・チームに課題を与えるのは信頼の証
・課題を与えられたチームは、独自のソリューションを作り出そうとする意欲と、実装するソリューションに強い誇り、当事者意識を持つようになる
感想
本当に書かれている通りだなと思います。
課題を与えられ、部門関係なく一緒に取り組み、解決できるチームは、自信、やる気に満ちた良いチームになると思います。課題を与えられるチームになることが重要ですね!
【チーム・組織文化の指針】 ユニコーン・ヒーローは不要
・Lean UXはチームの価値を提唱。
・ユニコーン・ヒーローのような個人パフォーマンスではなく、チームの連携やコラボレーションを重視
【実践する理由】
・ユニコーン・ヒーローと呼ばれる人は、自らのアイデアやスポットライトを浴びる立場を他のメンバーと共有しない
・エゴが強く、スターのように振る舞うメンバーがいると、チームの結束力は弱まる。
・コラボレーションが上手くいかないと共通理解を生み出す環境が失われ、チームは効果的に前進できなくなる
感想
多分多くの会社は、社員の中のユニコーン・ヒーローに頼っているのが現実なのかなと思っています。
私がこれまでいた職場でもほとんどがそうでした。
ヒーローのように有能な社員が現場を引っ張る。
上に書かれているようなエゴの塊みたいな人は、日本は少ないかもしれませんが、
『有能で強烈な個』と『普通の集団』
のどちらを優先させるかは、会社によるかもしれないなと思います。
ただ、個人的には「ユニコーン・ヒーローは不要」という意見には賛成です。
例え最初は『普通の集団』でも、チームで課題に取り組み、お互いの知識を共有し、お互いを成長させる働き方ができれば、『有能な集団』に変わる可能性が高いからです。
普通の人達が天才を凌ぐ、そんな映画みたいな場面を見てみたいですよね!
本を読んで
Lean UXを読み進めると「すごいな、これができれば、すごいことができそうだ!」と思う反面、「Lean UXを企業全体で取り組めている会社って日本にどれくらいあるんだろうな」という思いも込み上げてきました。
「Lean UXやってみたいな!」と中々軽くは言えない
「開発部だけではなく他部門の動き方まで変える」大きな取り組みだからです。
ただこれも見方を変えれば一つの課題で、Lean UXも「小さく始める」ことを勧めています。
まずは自分ができるところから始めてみよう。
自分自身が変わるべきところから変えてみよう。
そうやって始めれば、いつかは何かを変えられるかもしれないなと思っています。
少なくとも自分自身は前進できるような気がしています。
私たち BABY JOB は、子育てを取り巻く社会のあり方を変え、「すべての人が子育てを楽しいと思える社会」の実現を目指すスタートアップ企業です。圧倒的なぬくもりと当事者意識をもって、こどもと向き合う時間、そして心のゆとりが生まれるサービスを創出します。baby-job.co.jp/
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