AWSやAzure認定取得者がGoogle Cloud認定試験を受験する際に知っておきたいこと
はじめに
先日、はじめて Google Cloud 認定試験(Associate Cloud Engineer)を受験しました。
これまで AWS や Azure の認定試験はいくつか受験したのですが、Google Cloud 認定は勝手が違うなと思うことがあったので紹介します。
認定試験合格のための対策等については本記事では記述しないのでご容赦ください。
また、私の受験時点(2025年3月)での情報であるという点もご留意ください。
試験予約以前
日本語の試験ガイドはどこにあるか?
受験準備をする際には公式の試験ガイドをまず確認するかと思いますが、日本語の試験ガイドを探すのに手間取りました。素直にドキュメントのリンクを辿れば見つけられるものもありますがバラツキがあるようです。
下記リンク先のページから「exam guide」をクリックすると PDF の試験ガイドが表示できます。
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https://cloud.google.com/learn/certification/cloud-engineer
※ リンクは Associate Cloud Engineer のものです。
言語は「日本語」となっていますが、表示されている Web ページから想像できるように試験ガイドも英語で表示されます。
PDF の URL をよく見ると「english」の表記が含まれており、ひょっとしたらと思いこの部分を「japanese」に置き換えると日本語版が表示されました。
ただし、Associate Data Practitioner のように英語でしか受験できない試験は、そもそも日本語のガイドはありません。
AWS Skill Builder や Microsoft Learn 相当のコンテンツは何か?
Google Cloud では Google Cloud Skills Boost が公式提供の学習コンテンツです。
AWS Skill Builder と同様に無料でも一部コンテンツが利用可能であり、サブスクリプション契約することでラボを含む多くのコンテンツを利用可能となります。 (私はひとつきだけお試ししました。)
また、年間契約すると Google Cloud のクレジットや試験の無料クーポンが付いてくるようです。
試験予約
オンサイト受験で予約可能な日程は都市部でも少ない
AWS や Azure 認定試験の場合、1週間前にオンサイト受験を申し込もうとしても候補は比較的多くでてきます。しかし、Google Cloud 認定の場合は受験可能なテストセンターの数が少なく、さらに候補日も限られます。
画像は大阪府で受験可能なテストセンター一覧で、表示されたのは2件でした。また、受験可能な日付もポツポツといった感じです。
そのため、Google Cloud 認定試験を受験する際は余裕を持った試験予約が大事になります。
試験予約に関するトラブルは Kryterion サポートに連絡する
試験予約に関してトラブルがあった場合は下記から問い合わせます。
ただし、氏名変更の依頼は下記から Google に直接問い合わせる必要があります。
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https://support.google.com/a/contact/certification
※ 英語の問い合わせフォームのみ用意されています。
サポートとのやりとりについて
私は受験費用の三重課金が発生したので、実際にサポートに問い合わせました。
問い合わせフォームには下記画像のような項目を入力する必要があります。
- First Name
- Last Name
- Webassessor Login
- Exam Name
- Case Type
- Question Details
この中で私は「Webassessor Login」には何を指定すればよいかということに迷いました。
結果としては、Google Cloud 認定ダッシュボードに表示される CertMetrics の ID を指定でやりとりできました。
フォームを送信すると、まず問い合わせを受け付けた旨のメールが届きます。
その後、必要な場合は追加の情報提供に関するメールが届きます。
私の場合は、決済情報の調査のために下記の情報の追加提供を求められました。
- Name
- Webassessor Login ID
- Certification Company
- Exam Name
- Transaction Date
- Transaction Amount (USD)
- Last 4 digits of CC (if Visa/Mastercard/Discover)
or
First 6 and 4 digits of CC (if AMEX)
大体は最初の問い合わせの「Question Details」に記載した内容を改めて記入するのみです。
クレジットカード情報の提供で JCB がないぞと少し迷いましたが、「Last 4 digits of CC」の提供でやりとりできました。
最終的には下記メールがとどいて 3 日くらいで返金対応いただけました。
Google Cloud 認定に限らずですが、トラブルの際にどこに連絡した方が良いかは知っておきたいですね。
オンライン受験かオンサイト受験かで試験日変更の基準が異なる
AWS や Azure 認定試験の場合、オンライン/オンサイト関係なく試験開始時刻の 24 時間前であれば予定変更が可能です。しかし、Google Cloud 認定の場合はオンラインかオンサイトかによって変更のポリシーが異なります。
試験の日程を変更する、または予約した試験をキャンセルするにも次のように記載があります。
オンサイト(試験会場)での試験を予約している場合、予定開始時刻の 72 時間前までに登録内容を更新しなかった場合は、変更手数料またはキャンセル料がかかります。
遠隔監視によるオンライン(リモート)試験を受ける場合、予定開始時刻の 24 時間前までに登録内容を更新しなかった場合は、変更手数料またはキャンセル料がかかります。
オンライン受験派の方は問題ないですが、オンサイト受験派の方は試験開始の 72 時間前までに変更する必要があるので注意が必要です。
試験当日
受験者承認コードを提示できるようにする
試験予約完了時にメールで送られてくる受験者承認コードは試験会場で提示できるようにしましょう。
印刷してくださいとありますが、試験会場で試験登録の画面を提示することでも受験できるようです。あまりないかとは思いますが、スマホすら持たずに身分証だけもって試験会場に行くと詰む可能性があるので注意が必要です。
筆記具の使用が認められていない
Google Cloud 認定では AWS や Azure 認定試験と異なり、筆記具の使用が認められていません。
重要なプログラムポリシーにも次のように記載があります。
試験中、以下の行為は禁止されています。
- 試験内容を音読すること
- 種類を問わず、メモを取ること
- 他の受験者を故意に妨害すること
- 本試験の進行役または試験監督官以外の人と話をしたり、コミュニケーションを取ったりすること
- 本、用紙、筆記用具または電話を含む、試験の補助具を使用すること
- (オンラインでの試験監督のための)カメラ映像に写らないようにすること
私は AWS や Azure 認定試験では、よく構成図を描いたりしていたので地味にこれがつらいなと感じました。
英語の原文を表示できない
AWS や Azure 認定の場合は、ローカライズされた言語を使用して受験した場合でも、英語の原文を確認できます。Google Cloud 認定試験でも言語切り替え自体の項目はあったのですが、操作パネルの言語表示を変える設定でした。
そのため、翻訳が怪しい場合は原文を見ればいいかという戦法は使えません。
試験結果
受験後すぐに簡易的な試験結果が表示される
Google Cloud 認定の場合、受験後すぐに簡易的な試験結果が画面に表示されます。
すぐに結果がわかる点は Azure 認定試験も同様です。
Google Cloud 認定資格に関するよくある質問にも次のように記載があります。
Google Cloud からの正式な結果メールはいつ届きますか?
試験を提出すると、すぐに試験の画面に暫定的な合否通知が表示され、試験記録が Google Cloud に送信されます。Google Cloud は、利用規約の遵守を含め、試験記録を評価します。Google Cloud が試験結果を確認するには 7 ~ 10 日ほどかかります。
オンサイトで受験した場合でも結果のレポート等をもらえる訳でないので、見逃すと正式な通知を待つことになります。(私は表示を見逃したため、正式な通知を待つことになりました。。。)
私の場合、正式な結果は試験の 2 日後にとどきました。
正式な結果が判明しても試験結果の詳細は分からない
Azure 認定の場合は即日、AWS 認定の場合は正式な結果が判明した段階で、試験分野毎の大まかな正解度合いが分かるレポートを取得できます。Google Cloud 認定では試験結果のレポートが提供されません。
Google Cloud 認定資格に関するよくある質問にも次のように記載があります。
試験を受けてもスコアを受け取れないのはなぜですか?
Google Cloud 認定資格試験の目的は、各受験者が合格基準を満たしているか否かを判定することにあるため、合否のみをお知らせいたします。この試験は、受験者の能力を診断したり、ランク付けしたりするためのものではありません。そのため、試験のスコアが受験者にとって大きな意味を持つことはなく、かえって誤って解釈される可能性があります。
合格証明書は Credly からダウンロードできる
証明書は Credly のサイトからダウンロードできます。
ちなみに、Google Cloud 認定ダッシュボード内の認定資格成績証明を見てもステータスが表示されるだけで、証明書の取得はできません。
おわりに
はじめての Google Cloud 認定試験の受験を通して感じた、AWS や Azure の認定試験との違いについてまとめました。私の場合、試験登録関係でトラブルが発生しましたが、弊社は教育研修制度による受験料補助もあるおかげで、追加負担もあまり心配せずに試験に臨めました。
本記事が少しでも Google Cloud 認定試験受験のお役に立てれば嬉しいです。

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