ミーティングのファシリテーションがちょっとだけ改善した話
はじめに
今回は、ここ数ヶ月ほどで実践したミーティングの改善について記事化してみました。
以下、前提となる弊社の開発スタイルや筆者の役割についてです。
- 開発組織のメンバーは基本的にリモートワーク中心のため、ミーティングはオンラインで実施しています。
- オンラインミーティングはGoogle Meet、予定管理はGoogleカレンダーを使用しています。
- 筆者はプロジェクトリードの役割(主に工数や開発スケジュールの管理)を担っており、部署の内外に対する状況報告や連携のためのミーティングをファシリテートする機会が多いです。
※具体的な開発スタイルについては、弊社の開発組織の紹介資料をご覧ください。
きっかけ
改善に取り組んだのは、以下のような理由でうまくいかないミーティングがあったのがきっかけです。
- ミーティング開始時に足並みが揃っていない
* 「そもそもそれって...」と質問が飛び、前段階の説明に時間がかかる - 議論に集中するあまり、ファシリテートまで手が回らない
* 元々の議論の出発点を見失う
* 予定時間を過ぎても解決しない - 適切な出席者設定ができていない
* 「Aさんは参加必須だった」「BさんとCさんはどちらかでよかった」等にあとから気付く
自分自身、ミーティングやファシリテートについて深く考えたことがなかったので、組織全体の生産性を高めることに繋がると考え、改善に取り組みました。
改善策
カレンダーへ詳細を記載
Googleカレンダーでミーティングを設定する段階(遅くともミーティング開始前まで)で、以下の内容をカレンダー内へ記載するようにしました。
- 目的
ミーティングの種類(情報の共有・問題提起・課題解決)と実施する理由を具体的に記載しました。 - ゴール
Doneの定義を明確にするため、ミーティングが終了したときにどのような状態になっているかを記載しました。 - アジェンダ
特に目的が共有・発散タイプのミーティングの場合、誰に何の情報を共有してほしいかを記載しました。 - 事前準備
特に準備が必要な場合、事前に何をしてほしいか(資料の確認・アイデアの事前調査など)を記載し、ミーティングが始まったときに参加者の足並みが揃っている状態を目指しました。
カレンダーの内容を見ながらファシリテート
実際にミーティングをファシリテートする際に、カレンダーに記載した上記の内容を見ながら進行を進めるようにしました。
小さめのウィンドウで常に表示し、いつでも確認できるようにしています
効果
思考のリソースを議題の検討に使える
事前に上記の内容が確認できていると、ある程度会議の展開を予測するようになりました。
その結果、特に予測した展開のミーティングではファシリテートに対して思考のリソースを使う必要性がほとんどなくなり、議題の検討に使えるようになりました。
ミーティングが不要になる
目的やゴールを細かく書くようにすると、ミーティングが必要と思った理由や議題の詳細な背景を考え直すきっかけになり、内容や事前準備・出席者について適切なスコープ設定ができるようになりました。
特に、事前準備を進めると、
- 自分で課題解決に至った
- Slackで確認するので十分だった
- もっと調べるべきことが残っていた
などの理由からミーティングが不要になるケースさえありました。
実施方法の改善点に気づく
定例タイプのミーティングについても、上記の内容を確認しながら進行するため、実施内容や参加者・頻度など実施方法の改善点に気づくきっかけが増えました。特に目的が情報共有のミーティングについては、他のミーティングと目的やアジェンダが重複している際に発見しやすく効果的でした。
また、ミーティング参加メンバーから実施方法の改善を提案された場合にも、設定している目的の共通認識を持ちながら改善を検討することができたのも有益でした。
おわりに
自分の取り組みを改めて見返してみても、抜本的な改革などではないことは明白です。また、まだまだすべてのミーティングがうまく進められているわけではない事実もあります。
ただ、この小さな改善でさえも一定以上の効果が確認できたので、「いかに当たり前の準備が大切か」を実感できる良い取り組みだったと感じています。今後も少しづつ改善を加えて、開発組織の生産性が向上するよう努めていきます!
参考文献
ファシリテーションの教科書 | グロービスの出版事業 │GLOBIS BOOKS
77. リモートワークにおけるファシリテーション(前編) | fukabori.fm
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