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リモート × 飲み会 〜リアリティを求めてうまれた制約と誓約〜

2024/12/14に公開

前提(チームの状況)

フルリモートで仕事をしていると、飲み会をやるときは必然的にリモート飲み会になります。でも、実際にやってみると「なんか違う。。」と感じること、ありませんか?オフラインの飲み会のような自然な盛り上がりが出づらかったり、会話が偏ったりするんですよね。


これはイメージです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。

そんな中、最近、特別なリモート飲み会を開催しました。離任メンバーを送るお別れ会です。せっかくの機会なので、「これはひと工夫して成功させたい!」と思い、気合を入れて準備しました。

問題点

リアルな飲み会では、席が近い人同士で自然に話題が生まれ、それぞれの興味や関心に応じた会話が繰り広げられます。「最近どんな仕事をしてる?」といった真面目な話から、「このおつまみ美味しいね!」という軽い話題まで、思い思いの会話が同時多発的に進むのが醍醐味ですよね。

しかし、リモート飲み会ではこれがなかなか難しいのです。一人が話すとその声が全員に届く仕組みのため、どうしても全体で一つの話題を共有する場になりがちです。その結果、声の大きいメンバーが主導する会話が中心となり、少人数の自由なやりとりが生まれにくくなってしまいます。

今回は特に、離任メンバーとの会話を目的としていたため、以下のような場にしたいと思っていました。

  • 離任メンバーが全員と自然に話せること
  • 少人数の会話も楽しめること
  • 全員が「参加している感」を感じられること

しかし、リモート飲み会ではこのような理想を実現するには工夫が必要でした。

飲み会の設計

過去の失敗から学んだこと

リモート飲み会では、自然な会話の距離感を作るのが難しいという課題があります。そこで今回、仮想オフィスツール「 ovice 」を採用しました。このツールでは、アカウントごとに「声が届く範囲」が決まっているため、リモートでも物理的な距離感を再現できるのが特徴です。
https://www.ovice.com/ja

しかし、以前 ovice を使った飲み会では、「全員で話しやすくしたほうがいいよね」という流れになり、全員が一つの共有エリアに集まる形になってしまいました。その結果、距離感がなくなり、ただのオンライン会議のような雰囲気になってしまったのです。この失敗を踏まえ、「リモートでも自然な距離感を意識した仕組みが必要だ」と考えました。

居酒屋式ルールの採用

そこで、リアルな居酒屋の飲み会をイメージしました。居酒屋にはテーブルがあり、各テーブルの許容人数に応じて自然とグループが分かれます。それぞれのテーブルで会話が進み、テーブルを超えた会話が起きることは多くありません。この仕組みを参考にして、リモート飲み会では以下の「制約(ルール)」を設定しました。

  1. 制約①:固定のエリアを4つ設置し、1エリアには最大4人まで接続可能。(居酒屋のテーブルをイメージ)
  2. 制約②:エリア間の移動は自由。(席替えOK!)

また、今回の飲み会はお別れ会という特別な目的がありました。テーブルから一度も動かずに、離任するメンバーと会話できないまま終わるような状況を避けるため、以下の「誓約(覚悟)」を付け加えました。

  1. 誓約:離任するメンバーとは必ず一度会話すること。(個人ミッション)

これにより、自然な会話の距離感を保ちながら、飲み会の目的を確実に果たせる仕組みを目指しました。

結果

今回のリモート飲み会は、設定したルールがうまく機能して、参加者からも好評でした!

エリアを分けたことで、少人数での自然な会話が生まれ、「リモートなのにリアルっぽかった!」という声が多く聞かれました。自由にエリアを移動できる仕組みも好評で、「普段あまり話せない人とも気軽に話せた」といった感想がありました。席替えが活発に行われたことで、会話の幅が広がったのも印象的でした。


実際の様子(4人、3人、3人に分かれて会話する様子)

また、離任メンバーとの会話という目的も無事達成できました。「ちゃんと話せたことで感謝の気持ちを伝えられた」といった声もあり、お別れ会としてしっかり機能したと思います。

リモート飲み会の課題を解決しつつ、みんなが楽しめる場になったのが、今回の一番の成果でした。

まとめ

リモート飲み会には、リアルの飲み会とは違う難しさがあります。しかし、今回採用した「制約と誓約」のルールにより、少人数での自然な会話や目的に沿った交流を実現できました。

重要なのは、すべてのメリットを追求するのではなく、特に重視したいポイントを絞ることです。リモート環境の特性を考え、「制約」を活かして設計することで、得たい成果にフォーカスした場を作ることができます。

少しの工夫でリモート飲み会がこんなに楽しくなることを、今回の経験から改めて実感しました。リモートでも気軽に楽しめる飲み会の可能性を、ぜひ探ってみてください ♠️

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