物流から学ぶネットワーク基礎
はじめに
ネットワークって、なんだか難しいし、抽象的で分かりづらい。。そう感じる人は結構多いんじゃないでしょうか?エンジニアとして経験豊富な人でも、「ネットワークはちょっと苦手。。」って思っているケースは意外と多い気がします。おそらくその理由は、ネットワークの仕組みが目に見えなかったり、言葉だけで説明されがちだったりするからかもしれません。さらに、専門用語や階層構造がややこしくて「うっ。。」となることも、原因となっていそうです。
(実際、私がそうでした。現在進行形で勉強中です。)
この記事では、そんなネットワークのとっつきにくさを解消するために、ネットワークを 物流 に例えてわかりやすく説明してみます!物流という身近なイメージを通じて、ネットワークの基本的な仕組みを楽しく学びましょう。
物流とネットワークの共通点
ネットワークの仕組みを理解するには、まず物流の流れをイメージしてみるのが効果的です。たとえば、何か荷物を送るとき、私たちはこんな手順を踏んでいますよね。
- 荷物を梱包する:中身を守るために箱や袋に入れる
- 配送会社に依頼する:荷物を届けるために運送会社に依頼する
- 輸送する:トラックや飛行機などで、荷物を移動する
- 目的地に届ける:最終的に、荷物が受取人の元に到着する
ネットワークでも、データを「荷物」に見立てると、同じような流れで動いています。違うのは、運ばれるものが「データ」であり、配送業者が「ネットワーク機器やプロバイダー」だという点です。
置き換えてイメージする
では、物流における実際の作業を置き換えながら解説していきます。
梱包作業 → カプセル化
ネットワークでデータが通信される際には、いくつもの層(アプリケーション層~物理層)で「梱包」されます。これは、荷物を守りながら適切な形で届けるための仕組みです。
たとえば、プレゼントを送るとき、壊れないようにプチプチで包み、その上に箱を使い、さらに送り状を貼りますよね。同じように、ネットワークでもデータを保護したり、送り先情報を付け加えたりするために、層ごとに梱包しているのです。
これが 「カプセル化」 の仕組みです。それぞれの層が責任を持ってデータを送り届ける準備をしている――こう考えるとわかりやすいですよね。
宛先 → IP アドレス / 配送拠点 → MAC アドレス
荷物を届けるには、明確な宛先が必要です。ネットワークにおける 「宛先」 が IP アドレスにあたります。たとえば、「東京都渋谷区 1-2-3 」という住所が、ネットワーク上の 「IP アドレス」 に該当します。
しかし、ただ「東京都渋谷区」と書くだけでは、配送ドライバーがどう動けばいいかわかりません。そこで必要になるのが、次の配送拠点やドライバーの情報です。これが 「 MAC アドレス」 に相当します。
IP アドレスが最終的な目的地を指し、 MAC アドレスが次に向かうべき地点を示します。
配送会社 → プロバイダー
荷物を送るとき、配送会社を選ぶことがありますよね。「 A 社は早いけどちょっと高い」「 B 社は安いけど時間がかかる」など、配送会社にはそれぞれの特徴があります。ネットワークの 「プロバイダー」 もこれと似た役割を持っています。
プロバイダーは、あなたのデータを目的地に届ける上での全体最適を保つ役割を果たします。様々な事業所や漁港、空港の中で、プロバイダーが持つ適切なルートを決定しているのです。配送会社がないと荷物を送れないのと同じように、プロバイダーがないとインターネット通信は成立しないのです。
まとめ
ネットワークは、言葉だけで考えると難しく感じがちですが、物流に例えることでぐっと身近になります。この記事では、次のようなポイントを学びました。
- カプセル化:データを保護しつつ運びやすい形に整える。
- IP アドレスと MAC アドレス:宛先と配送経路を示す役割。
- プロバイダー:データの全体最適を保ちながら目的地に届ける。
苦手意識が少しでも減り、「ネットワークって意外とわかるかも!」と思えたら嬉しいです。
ちなみに、この記事で紹介した内容はネットワークの基礎にあたる レイヤ 1 ~ 3 (物理層、データリンク層、ネットワーク層) に関連しています。現在、筆者もさらに理解を深めるべく レイヤ 4 (トランスポート層) を勉強中です。これは置き換えるとなんだろう?と考えながら勉強しているので、続きが出たらよろしくお願いします。
終わりに
私が教材としてお世話になっている資料は以下のとおりです。わかりやすく、概念の理解におすすめです。
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