「データ分析 」- 「AIモデル開発」 比較
deep learning -> AIモデル開発 でやること
- 「既存モデルを使う」レベル
例えば PyTorch や TensorFlow で提供されている学習済みモデル(ResNet, BERT, GPT系など)を読み込んで使う。
これは deep learning を“使う”段階。画像分類や文章分類をすぐ試せる。
↓ - 「自分でモデルを構築して学習させる」レベル
ニューラルネットの基本(層の積み方、活性化関数、損失関数、最適化手法など)を理解して、自分でモデルを設計。
例)「手書き数字(MNIST)を分類するネットワークを自作して学習させる」
ここまでできれば AIモデルを作った と言える。
↓ - 「独自の課題に合わせて工夫する」レベル
既存モデルを自分のデータで 再学習(fine-tuning) したり、アーキテクチャを工夫する。
例)医療画像専用のモデル、音声認識の改良版。
研究や実務に直結するのはこのあたり。
↓ - 「基盤モデルを研究・開発する」レベル
GPTやStable Diffusionのような 巨大モデルをゼロから訓練する。
莫大な計算資源とデータが必要で、企業や研究機関レベルじゃないと難しい。
データ分析でやること
-
データの収集・整形(前処理)
SQLでデータベースからデータを抽出
CSVやログファイルなどの生データを整形(欠損値処理・異常値処理・型変換)
Python(pandas, numpy)やRで加工 -
可視化・探索的分析
matplotlibやseabornでグラフ作成
TableauやPowerBIなどBIツールでダッシュボードを作る
どんな傾向や相関があるかを人間が理解できる形にする -
統計的手法・機械学習
回帰分析、クラスタリング、分類モデルなどを試す
scikit-learnでモデルを作成し、精度を評価
A/Bテストを設計して有意差を確認 -
ビジネス課題への落とし込み
「広告費をどこに投下すべきか」
「どの顧客が解約しやすいか」
「在庫をどのくらい持つべきか」
など、ビジネスの意思決定につなげる。
データ分析 - AIモデル制作 比較
-
データ分析の主な業務
データ収集・整形(ETL、前処理)
可視化・探索(グラフ、相関分析)
統計的分析(回帰分析、検定、クラスタリングなど)
ビジネス課題への解釈・レポーティング
目的-> 意思決定に役立つ「知見を得る」こと -
AIモデル制作の主な業務
データ準備(※ここがデータ分析と大きく重なる)
特徴量エンジニアリング
モデル設計(深層学習や機械学習アルゴリズムの選定)
学習・評価・チューニング
デプロイ(実際に使える形に実装)
目的-> 予測や分類など「自動化する仕組みを作る」こと。 -
両者の関係性
共通部分 → 前処理、可視化、特徴量理解などは両方で必要。
違う部分 →
データ分析は「分析結果を人が読む」
AIモデル制作は「学習済みモデルをシステムに組み込む」
だから、データ分析はAIモデル制作の一部でありつつ、単独でも成立する業務領域 と考えるのが正確。 -
まとめ
データ分析は「AIに限らず」ビジネス分析や統計調査だけでも十分な仕事になる。
逆にAIモデル制作は「データ分析の土台の上」にある高度な応用。
やりたいのって、
分析を通じて課題を見抜く側(データアナリスト寄り)?
モデルを実際に作って動かす側(機械学習エンジニア寄り)?
Discussion