問題
箇条書きにて。
- 長さ2の線分AB
- ABの中点をC
- AC上に無作為に点P
- X=線分APの長さ
- 点Pに対してAQの長さがAPの長さの2倍になるようにAB上に点Q
- 線分QB上に無作為に点R
- Y=線分QRの長さ
同時確率密度関数
テキストには以下と記載されているが、これを導出したい。
f_{X,Y}(x,y) =
\begin{cases}
1/(2-2x) \quad 0≦x\lt 1, 0\lt y≦2-2x \\
0 \quad \text{otherwise}
\end{cases}
同時確率密度関数の導出
Xの確率密度関数f_XとYの条件付き確率密度関数f_{Y|X}を求め、最後に両者掛け算することでX,Yの同時確率密度関数f_{X,Y}を導出する。つまり同時確率密度関数導出には以下の公式を用いる。
f_{X,Y}(x,y) = f_{Y|X}(y|x)f_X(x)
step0:X,Yの範囲
テキストに従う。
step1: f_X
Xは[0,1)区間で一様分布に従うので、
step2: f_{Y|X}
Yの長さは、Xが与えられた時(0, 2-2x]区間で一様分布に従うので、
f_{Y|X}(y|x) = \tfrac{1}{2-2x}1_{(0,2-2x]}(y)
step3: f_{X,Y}
公式より
f_{X,Y}(x,y) = f_{Y|X}(y|x)f_X(x)\\
= 1_{[0,1)}(x)\tfrac{1}{2-2x}1_{(0,2-2x]}(y)\\
= \begin{cases}
1/(2-2x) \quad 0≦x\lt 1, 0\lt y≦2-2x \\
0 \quad \text{otherwise}
\end{cases}
となる。
Yの周辺確率密度関数f_Yを求める
同時確率密度関数をxで積分すれば良いつまり、
f_Y(y) = \int_{\mathbb{R}}f_{X,Y}(x,y)dx
ここで、
-
yは関数の変数
-
xは積分変数
- 従って、yが与えられた時の積分範囲を考える。
- 言い換えると、yに応じてxの範囲が定まる。
つまり、
0\lt y≦2-2xの制約を受けた0≦x\lt 1が積分範囲となる。
以上を踏まえると、xの上限はy≦2-2x⇔x≦(2-y)/2となりxの下限は0となる。
従って、
f_Y(y) = \int_{\mathbb{R}}f_{X,Y}(x,y)dx \\
= \int_{0}^{(2-y)/2} f_{X,Y}(x,y)dx\\
= \int_{0}^{(2-y)/2} \frac{1}{2-2x} dx\\
= -\frac{1}{2}\int_{0}^{(2-y)/2} \left(\ln(1-x)\right)' dx\\
= -\frac{1}{2} \Bigl[\ln(1-x)\Bigr]_{0}^{(2-y)/2} \\
= -\frac{1}{2} \ln(y/2)
Discussion