リモートで繋ぎっぱなしの人のためのマイクスターターセット
現在、僕はリモートワークでビデオ会議を一日中つなぎっぱなしです。ビデオ会議ではエコーを防ぐためにスピーカーから出た音がマイクに入らないことが重要で、ヘッドホン等の対策があります。
しかし、つなぎっぱなしだと常に会話が生じうるので、ヘッドホンを付け外ししなくて済むほうが便利です。
そこでエコーキャンセラーの付いたスピーカーホンを使うわけですが、いかんせん音質があまり良くない(僕が使っていたやつは)。
そこで今回代替手段としたのが、ダイナミックマイクを中心とした1万3千円くらいのセットアップです。ダイナミックマイクは感度が低いため、スピーカーから出た音や環境音が入りにくいです。自分の声の音質もそれなりに向上します(もともとコンデンサーマイク等を使っていない限り)。かつ、他人の声もスピーカーホンではなくスピーカーから聞けるのでその音質も副次的に上がりました。
参考にした YouTube チャンネル
- Podcastage: 尋常ではない量のマイクレビューをしている。めちゃくちゃ役に立った。実際買った XM8500 はこの人がコスパで評価しているマイク。また、「マイクやインターフェイスをいつアップグレードすべきか?」という動画は最初に見ると良いかもしれない。「初心者が声の録音で音質を上げる 10 tips」という動画も初歩的な知識を身につけることができる。
構成
- ダイナミックマイク (Behringer XM8500)
- オーディオインターフェース (Behringer U-PHORIA UM2)
- XLRケーブル (audio-technica ATL458A/3.0)
- マイクアーム (Neewer NW-35)
- ウィンドスクリーン (SHURE A58WS-BLK)
マイク
色々ありますが、コンデンサーマイクはスタジオ向けで感度が高く環境音が入りやすいぶん音質が非常に良いのに対して、ダイナミックマイクはかなり口に近づけないと全然音が入らないほど感度が低いという対比があります。だいたい 10 cm くらいまで近づけないと小声になります。が、そのぶん環境音やスピーカーから出た音は入りにくいです。
そもそもマイクには音の拾いやすい方向を示す polar pattern があるため、カーディオイドというタイプのマイクであればスピーカーの音は拾いにくいはずです(1本しか持っていないので推測)。
オーディオインターフェース
XLRマイクの場合はほぼ必須。ゲインコントロールができて便利。USBマイクを使う場合はなくていい。コンデンサーマイクを使う場合はファントム電源機能が必要。
XLRケーブル
XLRマイクの場合は必須。
マイクアーム
立てるタイプのマイクスタンドでもよいが、ダイナミックマイクの場合はかなりあったほうがいい。マイクを口に近づけた状態で話すとなると、だいたいキーボードの上がベストポジションになる。
ウィンドスクリーン
なくてもマイクの角度次第で plosives は避けられる(上の「音質を上げる」動画参照)。あると真正面から息を吹きかけても緩和される。
Caveats
ダイナミックマイクでも、デスクを伝う音は入ってしまう。キーボードを叩く音、マイクアームを触る音など。またマイクの向きと音量次第ではインターホンなど大音量の音も入る。スピーカーの音もかなり音量を上げれば入る。
そもそも、オンラインミーティングでは回線品質が悪いとマイクやスピーカーをどれだけがんばっても音質が悪いときもある。カメラを切ってもいいのかもしれない。CPUへの負担も軽くなるし。
ありうる代替案
別にヘッドホンつけるの平気だよ、つなぎっぱなしじゃないしという人はコンデンサーマイクでもいいかもしれない。ただその場合はエアコンとか加湿器とか、キーボードを叩く音などの環境音がダイナミックマイクよりは入りやすくなる。
なんなら MacBook Pro のマイクは(イヤホンさえすれば)それなりにいい音だと思う(個人の感想です)。
Krisp や Nvidia Broadcast などのソフトウェアソリューションを採用できる場合はコンデンサーマイクがファーストチョイスなんじゃないでしょうか。コンデンサーマイク持ってないからわからんけど、 Nvidia Broadcast のレビュー動画を見るとかなりいい感じな気がする。
総括
今回はできるだけ安い構成でひとまず目的を達成できました。ゲインレベルがぱっとわからない…などの小さな不満もあるため、今後余裕があればオーディオインターフェースなどをアップグレードしてもいいかもしれません。
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