GitHub Copilot EnterpriseをOrganization内に部分的に導入してみた
当社でのCopilot利用
AxelspaceではChatGPTやDifyなどAIを活用した業務改善を進めていますが、GitHub Copilotも以前からよく使っていたAIプロダクトの一つです。
ドキュメント編集によく利用しているCodespacesとの相性もよく重宝して利用していました。
2024/02/27に新たにGitHub Copilot Enterpriseという機能強化版のプロダクトがリリースされました。
voluntasさんのブログは反応も多かったようなので記憶にある人もいるかもしれません。
機能としては、Copilot BusinessにもあるAI補完やCopilot Chatの他に
- Organizationに特化したナレッジベースをチャットで利用できる
- 拡張機能としてFine-tunedされたモデルを使用できるようになる(まだ未実装)
- Pull Requestの要約 (2024/09/27からBusinessでも利用できるようになった🎉)
- github.com上のいろいろな場所でCopilot Chatが使える (2024/09/27からBusinessでも利用できるようになった🎉)
などが拡充されています。
当社でもCopilot Enterprise発表後に導入を検討しましたが、結局見送りました。
なぜなら、
高い・・・あまりにも高すぎる・・・
からです。
Copilotユーザー全員に支払うには機能面から見ても躊躇せざるを得ませんでした。
一休さんも導入を見送っていますが、当社も同じような状況となりました。
結局Copilot Enterprise導入するまでの道のり
2024/07/26にGitHubからこんなお知らせがありました。
要はGitHub Enterprise Cloudプランの企業だとOrganizationごとにCopilot BusinessとCopilot Enterpriseを共存することができるというものです。
高すぎてあまり利用者が伸びなかったのかな?とか邪推しつつも、当社はGitHub Enterprise Cloudを利用しており、有効化しても害はなさそうでしたので、これをきっかけに有効にしてみることにしました。
Copilot Enterpriseを有効化までにやること
Copilot Business用に新しいOrganizationを作成する
Copilot Enterpriseはその機能面(リポジトリ内のデータをナレッジベースとして使用するので)からメインのOrganizationで有効にした方がいいです。
逆にCopilot Businessの方は認証さえできればすべての機能が使えるので、こちらを新しいOrganizationとして作成するようにします。
当社では安直にaxelspace-copilotとしました。
既存のCopilotユーザーを追い出す
Copilotの管理画面からユーザーを削除します。合わせて、Copilot Business用のOrganizationに招待をします。
支払いは1ヶ月単位のようなので削除したとしても月末までは利用できるようでした。ですので、Copilot Business用のOrganizationへの全員参加する前に削除してしまっても問題ないです。
また切り替えを実施してもユーザー側で特に再設定等は必要ないようでした。
Copilot Enterpriseを有効にする
すぐにCopilot Enterpriseを有効にすると、削除されたユーザーに対する課金が発生するかわからなかったため削除が完了してから(次の月になってから)Copilot Enterpriseを有効化しました。
なお、Copilot BusinessとEnterprise両方に登録されているユーザーがいたとしても二重課金は発生しない仕組みになっているようです。(Enterpriseの費用だけでBusinessの方の費用は発生しないようになっている)
Copilot Enterpriseを有効にして思ったこと
正直Enterpriseの機能をあまり使わなかった
ここまで語っておいて元も子もないですが、私自身はあまりCopilot Enterpriseの機能を使うことはなかったです。
予期せず一番使ったのが検索ボックスのところでCopilot Chatに質問ができる機能でしたが、なにかを探してるときについでに入力してみるというケース(エラー文をそのまま貼って検索)とかでない限りChatGPTに聞く方が初手になってしまうなと印象ではありました。
(余談ですが、Copilotのアイコンが至るところに出現するようになってかわいい)
ちなみにこの機能は2024/09/27にCopilot BusinessとCopilot Individualでも有効になったようです。。。
Copilot利用申請がめんどくさくなった
当社ではGitHubの画面からでもCopilotの利用申請を受け付けているのですが、Copilot Businessを使いたいユーザーがメインのOrganization(Copilot Enterpriseを利用する方)からリクエストしてしまって、「使いたいのは、Business版ですか?Enterprise版ですか?」と確認する手間が発生してしまっています。
正直今は運用でカバーするしかないのですが、UIでもう少し制御できるとよさそうです。
さいごに
GitHub Copilot Enterpriseを部分的に有効化することでコストを抑えて導入できるようになりました。興味がある方は有効化してみるといいことがあるかもしれません。
Copilot Businessの機能拡大によって結局Copilot Enterpriseの専用機能は「Organizationに特化したナレッジベースをチャットで利用できる」と「拡張機能としてFine-tunedされたモデルを使用できるようになる」くらいになってしまいましたが、GitHub社も拡張機能などCopilot機能をどんどん進化させていっているようなのでCopilot Enterpriseもさらに便利になっていって欲しいものです。
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