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CCoE の成功はクラウドビジネスオフィスにあり

2023/12/06に公開

この記事は CCoEクリスマス!クラウド技術を活用して組織をカイゼンした事例を投稿しよう! by KINTOテクノロジーズ Advent Calendar 2023 11日目の記事です。

こんにちは、_awache です。

前回 5日目の記事として「0→1 よりも難しい 1→10 の世界、CCoE 設立後の落とし穴」という記事を書かせていただきました。

今回は CCoE の役割の一つである Cloud Business Office について書かせていただこうと思います。

クラウドビジネスオフィス (CBO) とは

僕が CCoE をする上で最高のバイブルだと思っている資料「クラウド推進組織を起点としたクラウド導入の進め方」の中に CCoE の役割についてわかりやすく言及されていますのでそのまま引用させていただきます。

クラウド ビジネスオフィス:自社のクラウド戦略、利用者やステークホルダーのニーズ、CCoEが提供する機能を連携させる役割

クラウドプラットフォーム エンジニアリング:ガバナンスに準拠したクラウド共通基盤の整備、払い出し、管理を担う役割

CCoE を実践する上でクラウドプラットフォームエンジニアリングに目が向きがちなのですが、自分たちが開発した機能を効果的に展開する上で重要な役割を果たすのがこのクラウドビジネスオフィスになります。

特に 0 → 1 期を超えて 1 → 10 期に差し掛かるタイミングでクラウドビジネスオフィスがあるかないか、はその後の CCoE 組織の成長に大きな差が生まれると思います。

なぜクラウドビジネスオフィスが重要なのか

クラウドビジネスオフィスに求められる大きな役割

様々な人たちと適切に行うコミュニケーション

CCoE としてクラウドの利活用を推進していく上で絶対に避けては通れないことが部署を跨いで価値提供を行うためのコミュニケーションです。

例えばクラウドのガバナンスコントロールをしたい場合、それを適用するのはプロダクトサイドのメンバーになりますが、CCoE としては一刻も早くガバナンス適用をしたいと考えると思います。

プロダクトサイドのメンバーと同じ言葉で会話することができ、彼らに対していかに納得感をもって取り組んでいただくか、それを支えるのがクラウドビジネスオフィスです。

もちろん現場だけではなく、経営層にも同じ様に説明できなければいけません。自分たちの施策を経営層に理解してもらった上で後押しをしてもらう、ここで後ろ盾を得られるかどうかで自分たちの施策を効率的に適用できるかが決まってきます。

クラウドビジネスオフィスとなるメンバーは、CCoE が実現したい状態を理解し、どんな人とも同じ目線に立って、できるだけ同じ言葉で会話し、質問や意見に対して適切に返せるスキルが必要になります。

本質的な課題を発見すること

様々な人たちとコミュニケーションを行っていく中で、各部署が抱えているクラウド課題を発見し、それを CCoE チーム、特にクラウドプラットフォームエンジニアリングチームにエスカレーションし解決するためのソリューションを検討する、これは普段のコミュニケーションが円滑にできているからこそ可能となります。

クラウドビジネスオフィスに必要なスキルとは

クラウドを利活用する上で必要になる技術のキャッチアップ力

クラウドビジネスオフィスに求められることは非常に多いです。非エンジニアリングタスクをこなしていくのですが、エンジニアリングができなくていい訳ではありません。自身がコミュニケーションする相手はエンジニアであることが多いのです。その人たちと適切にコミュニケーションできる技術のキャッチアップは必要不可欠です

課題の本質を見極める力

CCoE を推進するチームではクラウドに関するデータが揃っています。そのデータを適切に発見して、その問題が組織横断的に適用することに価値があるかどうか、を分析して初めて CCoE として取り組むべき課題となります。

地道な活動を確実に前進させ続ける力

クラウドビジネスオフィスがやるべきことの中には決して華やかではないが絶対に欠かせないことがたくさんあります。例えば

  • クラウドアカウント開設 / 削除
  • クラウドコスト管理
  • クラウド利活用に必要な契約の締結・管理

などです。ここが停滞するとビジネスが始まらない、などのインパクトがある重要な作業です。こういったことを確実に正確にこなし、改善できることを一つずつ対応していく根気が重要です。

クラウドビジネスオフィスとクラウドプラットフォームエンジニアリングの最適な割合

個人的には下記の表の様に 2:5 の割合がベストだと思っています。

CCoE を実践する上ではどちらの役割も非常に重要です。クラウドプラットフォームエンジニアリングチームが解決したい課題をいかに全社に適用するか、そこにはクラウドビジネスオフィスの活動が欠かせません。

まとめ

クラウドビジネスオフィスは CCoE が行うべき課題解決を効果的に行うために非常に重要な役割を担っています。必要なスキルとやるべきことを見ると本当にスーパーマンみたいな人と感じると思います。

僕が最高に幸運だったのは、優秀なクラウドプラットフォームエンジニアリングのメンバーだけでなく、クラウドビジネスオフィスに最適なメンバーと出会えて一緒に CCoE をやれたことだと思っています。

もしクラウドビジネスオフィスを置かずに CCoE を実践している方がいましたらクラウドビジネスオフィスとしての役割を設置してみてはいかがでしょうか?
きっと今以上に CCoE を推進することができると思います。

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