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WSL開発環境: 作業用ディレクトリの作成

2024/01/20に公開

はじめに

Debian を WSL上で使用する際には、作業用ディレクトリの準備が必要です。
これにより、作業やファイル管理が容易になります。

1. 作成するディレクトリ

1.1 基本ディレクトリ

ユーザーの基本ディレクトリとして、bintempを作成します。
~/binディレクトリにはユーザー個別の実行ファイルを置き、~/tempディレクトリには一時的な作業や一時ファイルの保存に使用します。

次のコマンドで、ディレクトリを作成します:

mkdir ~/bin ~/temp

1.2 XDG Base Directoryディレクトリ

WSL 環境での設定ファイルの管理を効率化するために、XDG Base Directory[1]仕様にしたがってディレクトリを作成します。
これにより、設定やデータの整理が効率化され、システムの整合性が向上します。

XDG Base Directory仕様のディレクトリは次の通りです。

環境変数 ディレクトリ 説明 備考
XDG_CONFIG_HOME ~/.config ユーザー別の設定を保存 dotfiles組み込み時には、シンボリックリンクとなる
XDG_CACHE_HOME ~/.local/cache ユーザーごとの重要でない (キャッシュ)データを保存
XDG_DATA_HOME ~/.local/share ユーザー別のデータファイルを保存
XDG_STATE_HOME ~/.local/states ユーザー別の状態ファイルを保存

注意:

  • 実際にXDG Base Directoryにしたがってファイルを保存するには、上記の各環境変数を設定する必要があります。
  • dotfilesについては、こちらの記事を参照してください。

次のコマンドで、XDG Base Directory を作成します:

mkdir -p \
  ~/.config \
  ~/.local/cache \
  ~/.local/share/git \
  ~/.local/states

1.3 workspacesディレクトリ

workspacesは、各プロジェクトごとにサブディレクトリを作成し、そこで作業するためのディレクトリです。
これにより、プロジェクトごとにファイルやデータを整理しやすくなります。

workspaces/tempディレクトリは、試験的なコードの作成に使用します。

次のコマンドで、workspacesディレクトリを作成します:

mkdir -p ~/workspaces/temp

2. 作成したディレクトリ

上記のセクションで作成されるディレクトリツリーは以下の通りです。
これにより、ファイルやディレクトリの整理が容易になります。

├─ .config
├─ .local
│    ├─ cache
│    ├─ share
│    │    └─ git
│    └─ states
├─ bin
├─ temp
└─ workspaces
        └─ temp

おわりに

これで作業用ディレクトリの準備は完了です。
以後、これらのディレクトリを利用して作業を進めましょう。

それでは、Happy Hacking!

参考資料

Webサイト

脚注
  1. XDG Base Directory: Linux におけるユーザーの設定ファイル、データファイル、キャッシュファイルなどを管理するための規格 ↩︎

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