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WindowsにMSVC版Rustをインストールする

2022/07/28に公開

tl;dr

  • Rustをインストールする前に、ビルドツールをインストールする必要がある
  • Rustのインストールは、wingetで一発
  • 環境変数を登録しておけば、好きなディレクトリにRustをインストールできる

以上

はじめに

tl;dr で説明したとおりなんですが、さすがにもっと詳しく説明します。
Windows では、Rust (MSVC版) をインストールするためにVisual Studio Build Tool^(以下、ビルドツール)^をインストールする必要があります。
このビルドツールをインストールする部分で、ちょっとはまったので後々のためにメモしておきます。
そのほかに、Rust を~/.cargo 意外にインストールするための Tips も載せておきます。

環境設定

環境変数の設定

Rust では次の環境変数を設定すると、Rust のインストール先を変えることができます。
CARGO_HOMEには、Rust そのもののインストール先を指定します。
RUSTUP_HOMEには、Rust のインストーラー・パッケージマネージャーrustupが扱うデータの保存先を指定します。
自分の場合は、次のようになりました。

環境変数 メモ
CARGO_HOME c:\lang\rust c:\lang\下に各プログラミング言語をまとめる
RUSTUP_HOME %XDG_DATA_HOME%/rustup rustupが扱うデータは、XDG DATA HOME下に作成

ビルドツールのインストール

Build Toolsのインストール

Rust のコンパイル、リンクに必要なため、Microsoft Visual Studio の Build Tools をインストールします。
インストールの手順は、次の通り

  1. ビルドツールのダウンロード
    Visual Studioのダウンロードページにアクセスし、下の方の"Visual Studio 2022用のツール"のところにあるBuild Tools for Visual Studio 2022をダウンロードします。

  2. ビルドツールのインストール
    ダウンロードしたインストーラを実行し、ビルドツールをインストールします。
    最低限、C++ Build Tools コア機能Windows 10 SDKが必要です。

以上で、ビルドツールのインストールは終了です。

Team Explorerのインストール

Rust には関係ないのですが、ビルドツールには Team Explorer が含まれていません。そのため、Developer PowerShellなどのツールを実行するとエラーが発生します。
エラーを回避するために、次の手順でTeam Explorerをインストールします。

  1. Team Explorerインストーラーのダウンロード
    Visual Studioのダウンロードページにアクセスし、Visual Studio Team Explorerをダウンロードします。

  2. Team Explorerのインストール
    ダウンロードしたインストーラーを実行し、Team Explorer をインストールします。

以上で、Team Explorer のインストールは終了です。

Rustのインストール

Rustをインストールする

Rust は winget~(Windows 公式パッケージマネージャー)~に登録されているので、winget を使って Rust をインストールします。
次の手順で、Rust をインストールします。

  1. winget で rustup をインストール。
    Windows Terminalで次のコマンドを実行します。
Windows Terminal
> winget install rustlang.rustup

  1. rust のインストール
    rustup が実行され、rust をインストールします。
rustup
info: profile set to 'default'
info: default host triple is x86_64-pc-windows-msvc
info: syncing channel updates for 'stable-x86_64-pc-windows-msvc'
info: latest update on 2022-07-19, rust version 1.62.1 (e092d0b6b 2022-07-16)
info: downloading component 'cargo'
info: downloading component 'clippy'
info: downloading component 'rust-docs'
info: downloading component 'rust-std'
info: downloading component 'rustc'
info: downloading component 'rustfmt'
info: installing component 'cargo'
info: installing component 'clippy'
info: installing component 'rust-docs'
info: installing component 'rust-std'
info: installing component 'rustc'

  1. Path の設定
    インストールされた rust のツールを使うため、環境変数Path%CARGO_HOME%/binを追加します。
    その後、設定を反映させるために PC を再起動します。

  2. rustcの動作チェック
    rustc --versionとし、rustcが動くかチェックします。

> rustc --version
rustc 1.62.1 (e092d0b6b 2022-07-16)

以上で、Rust のインストールは終了です。

まとめ

自分がちょっとつまったところなどもメモしながら、Rust のインストール方法をまとめてみました。
これで Windows 上でも Rust の開発ができます。
Windows 上でも Rusy を使った便利ツールが出てくるといいですね。

それでは、Happy hacking.

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