WindowsにMSVC版Rustをインストールする
tl;dr
-
Rust
をインストールする前に、ビルドツールをインストールする必要がある -
Rust
のインストールは、winget
で一発 - 環境変数を登録しておけば、好きなディレクトリに
Rust
をインストールできる
以上
はじめに
tl;dr で説明したとおりなんですが、さすがにもっと詳しく説明します。
Windows では、Rust (MSVC版) をインストールするためにVisual Studio Build Tool
^(以下、ビルドツール)^をインストールする必要があります。
このビルドツールをインストールする部分で、ちょっとはまったので後々のためにメモしておきます。
そのほかに、Rust を~/.cargo 意外にインストールするための Tips も載せておきます。
環境設定
環境変数の設定
Rust では次の環境変数を設定すると、Rust のインストール先を変えることができます。
CARGO_HOME
には、Rust そのもののインストール先を指定します。
RUSTUP_HOME
には、Rust のインストーラー・パッケージマネージャーrustup
が扱うデータの保存先を指定します。
自分の場合は、次のようになりました。
環境変数 | 値 | メモ |
---|---|---|
CARGO_HOME | c:\lang\rust | c:\lang\下に各プログラミング言語をまとめる |
RUSTUP_HOME | %XDG_DATA_HOME%/rustup | rustupが扱うデータは、XDG DATA HOME下に作成 |
ビルドツールのインストール
Build Toolsのインストール
Rust のコンパイル、リンクに必要なため、Microsoft Visual Studio の Build Tools をインストールします。
インストールの手順は、次の通り
-
ビルドツールのダウンロード
Visual Studioのダウンロードページにアクセスし、下の方の"Visual Studio 2022用のツール"のところにあるBuild Tools for Visual Studio 2022をダウンロードします。 -
ビルドツールのインストール
ダウンロードしたインストーラを実行し、ビルドツールをインストールします。
最低限、C++ Build Tools コア機能
とWindows 10 SDK
が必要です。
以上で、ビルドツールのインストールは終了です。
Team Explorerのインストール
Rust には関係ないのですが、ビルドツールには Team Explorer が含まれていません。そのため、Developer PowerShell
などのツールを実行するとエラーが発生します。
エラーを回避するために、次の手順でTeam Explorer
をインストールします。
-
Team Explorer
インストーラーのダウンロード
Visual Studioのダウンロードページにアクセスし、Visual Studio Team Explorerをダウンロードします。 -
Team Explorer
のインストール
ダウンロードしたインストーラーを実行し、Team Explorer をインストールします。
以上で、Team Explorer のインストールは終了です。
Rustのインストール
Rustをインストールする
Rust は winget~(Windows 公式パッケージマネージャー)~に登録されているので、winget を使って Rust をインストールします。
次の手順で、Rust をインストールします。
- winget で rustup をインストール。
Windows Terminal
で次のコマンドを実行します。
> winget install rustlang.rustup
- rust のインストール
rustup が実行され、rust をインストールします。
info: profile set to 'default'
info: default host triple is x86_64-pc-windows-msvc
info: syncing channel updates for 'stable-x86_64-pc-windows-msvc'
info: latest update on 2022-07-19, rust version 1.62.1 (e092d0b6b 2022-07-16)
info: downloading component 'cargo'
info: downloading component 'clippy'
info: downloading component 'rust-docs'
info: downloading component 'rust-std'
info: downloading component 'rustc'
info: downloading component 'rustfmt'
info: installing component 'cargo'
info: installing component 'clippy'
info: installing component 'rust-docs'
info: installing component 'rust-std'
info: installing component 'rustc'
-
Path の設定
インストールされた rust のツールを使うため、環境変数Path
に%CARGO_HOME%/bin
を追加します。
その後、設定を反映させるために PC を再起動します。 -
rustc
の動作チェック
rustc --version
とし、rustc
が動くかチェックします。
> rustc --version
rustc 1.62.1 (e092d0b6b 2022-07-16)
以上で、Rust のインストールは終了です。
まとめ
自分がちょっとつまったところなどもメモしながら、Rust のインストール方法をまとめてみました。
これで Windows 上でも Rust の開発ができます。
Windows 上でも Rusy を使った便利ツールが出てくるといいですね。
それでは、Happy hacking.
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