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Racket: Visual Studio Codeで快適なRacket開発環境を構築する

2024/05/04に公開

はじめに

この記事では、VS Code (Visual Studio Code) を使用して、Racketの開発環境を最適化する方法を解説します。
Racket専用プロファイルを設定し、タブ補完やコードフォーマットなど、開発効率を高める機能を導入します。

Racket で関数型プログラミングを学び、プログラマーとしてのスキルを向上させましょう。

1. 前提条件

1.1 Racketのセットアップ

Racket がすでにインストールされていることを前提としています。
Racket インストールがまだの場合は、Racket のセットアップに関する以下の記事を参照してください。

1.2 VS Code設定

VS Codeprogramming プロファイルが設定されていることを前提としています。
この設定がまだの場合は、以下のリンクからVS Codeでのプログラミング環境の設定方法を確認してください。

2. Racket拡張機能のインストール

2.1 Racket LSP設定

Racket用のコード補完機能、エラーチェック機能を実現するために、LSP (Language Server Protocol)を利用します。
Racket側では、RacketLSPサーバ racket-langserver をセットアップします。

次の手順で、racket-langserver をインストールし、動作チェックします:

  1. racket-langserverのインストール
    次のコマンドを実行し、racket-langserverをインストールする。

    raco pkg install --auto --scope installation racket-langserver
    
    
  2. racket-langserverの起動
    動作チェックのため、racket-langserverを起動する。

    racket --lib racket-langserver
    
    
  3. racket-langserverの動作チェック
    適当なコマンドを入力し、エラーが出力されるかチェックする。

    content-length: 5
    
    hello
    [EOF][EOF] ← Ctrl+D(WSL)/Ctrl+Z(Windows)でEOFを入力
    
  4. エラーチェック
    エラーメッセージが出力されるかをチェックする。

    Unexpected EOF
    

2.2 fmtインストール手順

Racket用のコードフォーマッタ fmt をインストールします。

次のコマンドで、fmt をインストールします:

raco pkg install --auto --scope installation fmt

fmtを使用するには、つぎのようにソースコードファイルを指定します:

raco fmt helloworld.rkt

fmtは、フォーマットされたコードを標準出力に出力します。

helloworld.rkt
#lang racket

(display '("Hello," "my first racket!"))
(newline)

3. VS Code環境設定詳細

3.1 プロファイル作成

Racket専用のプロファイル racket-programmingVS Code に設定します。

次の手順で、プロファイルを作成します:

  1. [プロファイルの作成]を開く
    [⚙ (歯車の記号)]-[プロファイル]-[プロファイルの作成]を選択し、[プロファイルの作成]ダイアログを開きます。
    create-profile menu

  2. プロファイルを作成する
    プロファイル名を racket-programming として入力し、[コピー元]に programming を選んで、[作成]をクリックします。
    create-profile create profile

3.2 VS Code拡張機能インストール

次の手順で、Racket用の拡張機能をインストールします:

  1. 拡張機能画面を開く
    アクティビティバーの拡張機能アイコンをクリックし、拡張機能画面を開きます。
    拡張機能マーケットプレイス

  2. Magic Racketをインストール
    検索ウィンドウに Magic Racket と入力し、表示された Magic Racket をインストールします。

  3. racket-fmtをインストール
    検索ウィンドウに racket-fmt と入力し、表示された racket-fmt をインストールします。

以上で、`コード補完、エラー検出、コードフォーマットなどの機能が利用できます。

3.3 Code Runner設定

拡張機能Code Runnerに、Racketプログラミング実行用の設定を追加します。

次の手順で、設定を追加します:

  1. ユーザー用設定ファイルを開く
    [Ctrl+Shift+P]→open user settingsとして、ユーザー用のsettings.jsonファイルを開きます。

  2. Executor Mapを追加
    settings.jsonファイルに、次のようにexecutorMapを追加します。

settings.json
"code-runner.executorMap": {
  "racket": "cd $dir && racket $fileName",
}

4. 追加設定ファイル

4.1 editorconfig設定

Racketコードの書式設定に、editorconfig を使用します。
VS Code は、Editorconfig拡張機能により、editorconfig の設定を適用します。

次のように、.editorconfigを設定します:

おわりに

以上で、VS CodeRacket用のプロファイルが設定できました。
れにより、Racketソースファイルでのプログラミングがスムーズに行えます。

より実践的なプログラミング体験を通じて、関数型プログラミングのスキルを向上させましょう。

それでは、Happy Hacking!

技術用語と注釈

  • Racket:
    教育や研究、実用的なアプリケーション開発で使用される関数型プログラミング言語

  • VS Code (Visual Studio Code):
    多様なプログラミング言語を拡張機能によってサポートした、Microsoft製のソースコードエディタ

  • LSP (Language Server Protocol):
    エディタと通信して、コード補完、エラー検出、コードフォーマット機能などを提供するプロトコル

  • racket-langserver:
    Racket用にパッケージとして提供され、Racketのコード補完機能などを提供する LSP の実装

  • fmt:
    Racket用に提供されるコードフォーマッタ

  • Code Runner:
    VS Code において、様座なプログラミング言語を直接実行する機能を提供するVS Code格調機能

  • editorconfig:
    エディタ、IDE でコードの統一した書式設定で適用するための設定ファイル

参考資料

Webサイト

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