Proxmox VE: インストールメディア作成
tl;dr
以下の手順で、Proxmox VEのインストールメディアを作成します。
- 公式 Webサイトから最新の
ISOイメージをダウンロードする - 2GB 以上の容量の USBメモリを準備する
-
Rufusを起動し、ダウンロードしたISOイメージを USBメモリに書き込む
以上の手順で、インストールメディアを作成します。
はじめに
この記事では、Proxmox VEのインストールメディアの作成手順を解説します。
ISOイメージのダウンロードから Rufus を使用した作成、インストールメディアの動作確認までを、スクリーンショット付きで説明します。
1. インストールメディアの作成
1.1 ISOイメージのダウンロード
次の手順で、ISOイメージをダウンロードします:
-
ダウンロードページにアクセス:
Web ブラウザを開き、Proxmoxの公式ダウンロードページ https://www.proxmox.com/en/downloads にアクセスする。

-
ISOイメージのダウンロード:- ダウンロードページの
Proxmox VEセクションを見つけます -
Downloadボタンをクリックし、最新のISOイメージをダウンロードする。
注意:
なお、ダウンロードには数分かかります。安定したインターネット接続を確保してください。 - ダウンロードページの
以上で、ISOイメージのダウンロードは完了です。
次は、ダウンロードしたISOイメージを使ってインストールメディアを作成します。
1.2 wingetを使用したRufusのインストール
インストールメディアの作成に、Rufusを使用します。
Rufusはwingetを使用してインストールします。
(wingetが利用できない場合は、手動インストールをご覧ください)
注意:
Rufusのインストールには、管理者権限が必要です。
ユーザーアカウント制御(UAC) のプロンプトが表示された場合は、許可を与えてください。
以下に、Rufusのインストール方法を説明します:
-
ターミナル(管理者) の起動
[スタート]メニューで右クリックし、ターミナル (管理者)を選択します。
PowerShellが管理者モードで起動します。 -
wingetの確認:-
Windows 11では、winget(Windows Package Manager) が標準で搭載されています。winget --version -
バージョン情報が表示されれば、
wingetがインストールされています。
-
-
Rufusのインストール:-
wingetを使用してRufusをインストールします。以下のコマンドをPowerShellで実行してください。
winget install Rufus.Rufus --location "C:\app\utils\DiskUtils\rufus"- インストール先のパスを指定することで、コマンドラインから
Rufusが起動できます。
インストールに成功すると、次のメッセージが表示されます。
インストールが完了しましたエラーが表示された場合:
- ネットワーク接続を確認して、再度、コマンドを実行する
-
Rufusを公式サイトからダウンロードして、直接インストールする
-
1.3 Rufusの手動インストール
wingetが利用できない場合は、手動でRufusをインストールします。
-
Rufus公式サイトにアクセス。 -
Rufusの最新バージョンをダウンロード。

-
Rufusのインストール。
ダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の指示にしたがってインストールを完了します。
1.4 Rufusを使ったインストールメディアの作成
Rufusを使用して、ダウンロードしたISOイメージからインストールメディアを作成します。
以下の手順で、インストールメディアを作成します:
注意:
USBメモリのデータがすべて消去されます。必要に応じてバックアップを取っておいてください。
-
Rufusの起動:
Rufusを起動します、以下のように起動画面が表示されます。

-
ISOイメージの設定:
Rufusのメインウィンドウで、以下の項目を設定します:- デバイス: 作成に使用する USBメモリを選択します。
-
ブート選択: ダウンロードした
ISOイメージを選択し、先ほどダウンロードしたProxmox VEのISOイメージを指定します。
-
書き込み方法の確認:
ISOイメージがハイブリッド形式なので、以下のダイアログが表示されます:

[OK]をクリックして、次に進みます。- ハイブリッド形式:
UEFI,BIOSの両方の起動に対応したISOイメージ
- ハイブリッド形式:
-
インストールメディアの書き込み:
設定が完了したら、[スタート]ボタンをクリックします。RufusがISOイメージを USBメモリに書き込み始めます。進行状況が表示されます:

-
完了と終了:
書き込みが完了したら、[閉じる]をクリックし、Rufusを閉じます。
以上で、インストールメディアの作成は完了です。
2. インストールメディアの確認
2.1 起動確認
作成したインストールメディアが正しく動作するかを確認するため、以下の手順を実行します:
-
インストールメディアの接続:
作成した USBメモリをサーバーの USBポートに差し込みます。 -
サーバーの起動:
サーバーも電源を入れ、サーバーを起動します。 -
起動画面の確認:
サーバーが起動すると、Proxmox VEインストーラーの起動画面が表示されます。

-
起動画面が表示されない場合:
以下の点を再確認してください:- サーバーの USBポート
- インストールメディア
-
UEFI/'BIOS'の設定
詳しいことは、トラブルシューティングを参照してください。
3. トラブルシューティング
インストールメディアの動作に問題が発生した場合、以下の対処方法を試してください。
-
USBポートの問題:
- 別の USBポートに接続します。
- USBメモリが他のデバイスで認識されるか確認します。
-
インストールメディアの問題:
-
ISOイメージの整合性を確認するため、ダウンロードしたファイルのチェックサムを検証します。
以下のコマンドを実行し、表示された値をコピーしたチェックサムが一致するか確認します。certutil -hashfile <ISOイメージ> SHA256
-
-
UEFI/BIOSの設定:
UEFIまたはBIOSで USBメモリが優先的に起動するよう、設定しておく必要があります。
設定方法は、インストーラー起動のためのBIOS設定を参照してください。
重要キーワード
この記事での重要なキーワードを説明します。
-
Proxmox:
オープンソースの仮想化プラットフォーム -
ISOイメージ:
オペレーティングシステムやツールを記録するためのファイル形式。 -
Rufus:
USBメモリを起動可能なデバイスにするためのツール。 -
winget:
Windows公式のパッケージ管理ツール -
ハイブリッド形式:
BIOSとUEFIの両方をサポートするISOイメージ -
仮想化:
ハードウェア資源を抽象化し、複数の仮想マシンを実行する技術
おわりに
この記事では、Proxmox VEのインストールメディアの作成方法と動作確認手順について詳しく説明しました。これで、Proxmox VEの環境構築に向けた準備が整いました。
次回の記事では、実際にProxmox VEをサーバーにインストールする手順について詳しく解説します。
それでは、Happy Hacking!
参考資料
Webサイト
-
Proxmox公式サイト https://proxmox.com/:
Proxmox VEの最新情報やダウンロードリンク、公式ドキュメントが提供されています。インストールガイドやアップデート情報もここから入手可能です。 -
Rufus公式サイト https://rufus.ie/:
Rufusのダウンロードや使用方法、最新のアップデート情報が掲載されています。トラブルシューティングガイドも参考になります。 -
インストーラー起動のためのBIOS設定:
PC のUEFI/BIOSを設定して、USBメモリから PC を起動するための手順を解説しています。
Discussion