APIってなに?
APIとは?仕組みと実用例をわかりやすく解説
エンジニアなりたての頃に、「API飛んでる?」「どのAPI?」といった言葉を度々聞いたり言われたりしましたが、いまいちAPIを理解できていませんでした。
今回はAPIについての理解を深めるために説明していきます。
APIとは?
API(Application Programming Interface)の略で、異なるアプリケーションが連携して機能やデータを共有するための仕組みです。
APIを利用することで、他のアプリケーションの機能を自分のアプリに取り込んだり、自分のアプリの機能を他のアプリに提供することができます。
実用例としてよく挙げられるのが、何かしらのお店のWebサイトにGoogleマップで地図が記載されているケースです。これはGoogle Maps APIを使って店舗のWebサイトにマップの機能を追加しています。
他には、決済サービスもAPIを使用して、電子マネーでの支払いを実現させています。
APIの仕組み
基本的な仕組みは、「リクエスト」と「レスポンス」のやり取りで成り立っています。
- リクエスト: API利用者が情報や機能を要求する
- レスポンス: API提供者がリクエストに対して、情報や機能を返答する
実例: ECサイトでのクレジット決済
- ユーザーがECサイトの決済ページでクレジット情報を入力して、決済を実行
- ECサイトは、入力された情報をクレジット会社のAPIにリクエストを送信
- クレジット会社はリクエストを受信し、カード情報をもとに決済の可否を判断。問題なければ決済処理を実行
- クレジット会社は、決済可否をECサイトにレスポンスとして送信
- ECサイトは決済処理の結果をユーザーが閲覧できるように画面に表示
これにより、ECサイトは独自の決済システムを持つことなく、安全で効率的な決済処理を実現できます。また、クレジット会社側はAPIを他事業者に提供することでビジネスを展開できます。
オープンAPI
オープンAPIとは、企業や組織が外部に公開しているAPIのことです。
これらは、HTTP/HTTPSプロトコルを用いてインターネット上で提供され、誰でも利用可能です。
代表例
- Google Maps API
- Twitter API
- Uber API
- Spotify API
- Yahoo API
API連携とは
API連携とは、APIを利用してアプリケーション間やシステム間でデータや機能を連携し、利用できる機能を拡張することです。
例えば、Google Maps APIを利用して地図機能を追加したり、SNSアカウントでWebサイトにログインする機能を実現できます。
API連携のメリット
-
プログラミング開発におけるコスト削減
既存アプリの機能拡張を行う場合、要件定義、設計、開発、テストなどの工程が必要です。しかし、要件に一致したAPIが存在する場合、これらの工程を省略できるため、開発費用を大幅に削減できます。 -
セキュリティの向上
Googleなどのセキュリティレベルが高い認証システムを利用することで、労力をかけずに高いセキュリティレベルを実現できます。 -
ユーザーの利便性向上
SNSアカウントでWebサイトにログインできる機能により、ユーザーは簡単にサービスを利用できるようになります。
API連携のデメリット
-
API提供先への依存
API提供先に不具合やサービス停止が生じた場合、自社サービスにも影響が及びます。 -
使用料金
有償APIの中には従量課金制があり、誤って膨大なリクエストを送信すると、想定外の料金が発生する可能性があります。また、リクエスト回数に上限がある場合、上限に達するとAPIを利用できなくなることがあります。
まとめ
APIは、異なるアプリケーション間で機能やデータを共有するための重要な仕組みです。
Google Mapsや決済サービスなど、私たちの身近なサービスでも多く利用されています。
APIを活用することで、開発コストの削減やセキュリティの向上、ユーザー体験の向上が期待できますが、依存やコスト管理といった課題もあります。
APIの仕組みや実用例を理解し、適切に活用することで、より効率的で価値の高いサービスを提供できるようになるでしょう。
今回の投稿で少しでも参考になれば幸いです。
Discussion