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WSL公式イメージになったArchLinuxをつかう

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ArchLinuxがWSLの公式イメージとしてリリースされたので、改めてWSLの設定をしてみました。


WSL への Arch Linux インストール

インストール可能なディストリビューションの確認

以下のコマンドで、インストール可能な公式イメージに Arch Linux が含まれていることを確認できます。

> wsl -l -o
インストールできる有効なディストリビューションの一覧を次に示します。
'wsl.exe --install <Distro>' を使用してインストールします。

NAME                            FRIENDLY NAME
...
Ubuntu                          Ubuntu
Ubuntu-24.04                    Ubuntu 24.04 LTS
archlinux                       Arch Linux
kali-linux                      Kali Linux Rolling
...

Arch Linux のインストール

> wsl --install -d archlinux

Arch Linux の初期設定

WSL 上の Arch Linux を起動して、各種設定を行っていきます。

> wsl -d archlinux

パッケージのアップデート

まずはパッケージをアップデートして最新の状態にします。

$ sudo pacman -Syu

ユーザーの追加とパスワード設定

デフォルトでは root ユーザーしか存在しないため、普段利用するユーザーを作成します。

$ sudo useradd -m -g wheel -G users <username>

作成後、root と新規ユーザーの両方のパスワードを設定します。

$ sudo passwd
$ sudo passwd <username>

sudoers の設定

wheel グループメンバーがパスワードなしで sudo を実行できるように設定します。まず sudo とエディタをインストールし、visudo/etc/sudoers を編集します。

$ sudo pacman -S --needed sudo vim
$ sudo visudo
# /etc/sudoers ファイルを開いたら、以下の行のコメントアウトを外す
# %wheel ALL=(ALL:ALL) NOPASSWD: ALL

%wheel ALL=(ALL:ALL) NOPASSWD: ALL の行のコメントアウトを外してください。

ロケールの設定

英語(en_US.UTF-8)と日本語(ja_JP.UTF-8)のロケールを有効化し、システムのデフォルトロケールを英語に設定します。

$ sudo vim /etc/locale.gen

# 以下2行のコメントアウトを外す
# en_US.UTF-8 UTF-8
# ja_JP.UTF-8 UTF-8

$ sudo locale-gen
$ echo LANG=en_US.UTF-8 | sudo tee /etc/locale.conf

以上で root ユーザーとしての初期設定は完了です。

デフォルトユーザーの設定

Arch Linux を起動した際に自動的に作成ユーザーでログインするよう、WSL 側のデフォルトユーザーを変更します。

> wsl --manage archlinux --set-default-user <username>

AUR ヘルパーのインストール

AUR ヘルパーとして paru をインストールします。

$ sudo pacman -S --needed base-devel git
$ git clone https://aur.archlinux.org/paru.git
$ cd paru
$ makepkg -si

paru の設定変更

デフォルトでは検索結果が昇順で表示されるため、降順に切り替えたい場合は /etc/paru.confBottomUp オプションのコメントを外します。

$ sudo vim /etc/paru.conf

# 以下の行のコメントアウトを外す
# BottomUp

これで、WSL 上で最低限快適に Arch Linux を利用するための設定は完了です!ぜひ試してみてください。

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