電気工事士2種 合格体験記(3-1) 技能試験
技能試験について
基本的な知識
実技試験について簡単に説明すると、試験時間40分のうちに、配布される部品・線材を加工し、指定通りに完成させる。という試験。
部品は、主に、コンセント、(3路・4路を含む)スイッチや、電球で、要するに一般のご家庭にある機器を簡易化した工作をする事になります。
どのような問題が出されるかは、事前に13個の候補問題(概略のみ)が公式サイトで公表されており、この中の1問が選択され出題される仕組みです。
(概略のみ。とは、完成時の線材の長さや、結線をリングスリーブか、差しコネか?などの作業条件は公開されていない。が、過去問は公開されている。)
「。。。カンタンじゃん。」と思ったら大間違い。
試験時間は40分。
これは、複線図を描き、実際に作業を完了させるには、ゆっくりできない時間に設定されていて、ちゃんと練習して、スムーズに手が動かないと達成できません。
そのため、確実に合格するには、候補問題13問すべてを練習して、マスターしておく必要があります。
合格率の確保と、合格者の実力とのバランスや、採点の時間の確保などもあるため、このような方式になっているのでしょうが、すこぶる賢い方法だと感心しました。
候補問題は、前年と比較すると、変わっていないことがほとんどの模様です。
初心者の疑問点としては、工具として標準工具となっていないものの、VVFストリッパーが、事実上の標準となっている。
この「ストリッパー」がなくても、標準工具だけで時間内に施工できるはずなのだが。。自分には到底無理。。ランプレセプタクルの輪作りは、ペンチでもできるけど、ストリップはね。。
練習
練習は、複線図を書けるようにして、作業内容を理解してから、技能試験の手を動かす練習をすることにしました。
1週目:技能試験の感じをつかむ
まず、技能試験の雰囲気をつかむため、YouTubeで公開されている試験対策動画を、一通り見ました。
その後、複線図練習へ。
複線図練習1周目
まず、複線図を完璧にする練習から。
よくわかんなかったんで、まず候補問題を見て、学科試験と同じイメージで複線図にしてみます。
しかし、実技試験には、前述のとおり「作業条件」があり、公表されている候補問題だけ見てても、わからない。
つまり、学科試験の感じでは、作業に必要な情報が全然足りない。と気づく。動画を見ていたのに。。いまさらですが。。
複線図練習2周目
2周目は、オフィシャルの過去問を見て複線図に以下の情報を追加。24年度と25年度の候補問題は同じらしい。。
過去問はPDFで閲覧可能なので、印刷するのもなんなので、iPadで表示しました。
1周目の複線図に、以下の点を注意したり、追記して、複線図を描いていきます。
- 線の色 W(White), B(Black), R(Red), G(Green)を追記して区別。
- 圧着マーク(◯・小・中)を追記
- ケーブル切断長とストリップ長さの追記
- 現物に接続することを想定して描く。
例えば、極性のあるモノは、差しやすいように。線を描く
これだと、複線図描きに10分くらいかかる。。
ちなみに、私は、複線図は色で区別せず、シャーペンの黒だけで描きます。
ペンを持ち替えるオーバーヘッドと、インクの色ペンだと、間違えても消せない。
と思ったからです。
※ フリクションペンって、使っていいの?明記されてない気がする。。と思ったから。使わない方法で。
作業練習(部分練習)
動画を見ていて、ランプレセプタクル(ランレセ)は、練習しないと無理だと思い、
事前に2回練習しておきました。
また、リングスリーブの圧着もやったことなかったんで、何度か練習しておきました。
作業練習1周目
2回の複線図練習に基づいて、作業練習をします。目標は複線図作成時間を差し引いて30分。
完全に無理🙅
候補問題1は、作業だけで45分かかりました。
事前にランプレセプタクルの練習しておいたのに。。
ただ、それ以降は、だんだん早くなっていき、概ね30分前後でできるように。。
もう一つ鬼門があって、コンセント枠に埋込型コンセントへのはめ方が、まったくわからなかった。。
どの突起をどこにはめ込むのかがわからなかったので、計測中断して動画で確認する有り様でした。
分解も練習のうち
基本的に、組み上げたモノは、そのままにしておくと、次の問題の部材が足りません。
線材以外は、1回1回、ほぼ完全に分解する必要があります。
特に、ランプレセプタクルは、1つしかない上に、ほぼ全問に登場するので必ず分解します。
そのなかで重要なのは、差し込みコネクタの分解
これは、本番でも、失敗したら引き抜かなければならないので、
必ず「作業やり直し」のイメージで引き抜く練習をしたほうがいいと思います。
コンセント枠は、1周目が終わる頃には留め金部分が折れますw
その他、次の問題の準備として、部材をより分け、ケーブルを切断しておく必要もあり、意外なほど時間的にオーバーヘッドがあります。
総合練習2周目
これは「通し稽古(ゲネプロ)」相当。
複線図+作業=トータル40分で終わるか?の確認をします。
この時点で、
- 圧着マークまでは描かなくても圧着時点で分かる。
- ストリップ長さまでは書かなくても分かる。
という、時間短縮のため、どこまで省略していいか?の確認。
また、練習部材は、1回分しか買ってないので、2回分を追加で買ってくる必要がありました。
必須なのは、以下の3種。
- ケーブル VVF1.6-2C
- ケーブル VVF1.6-3C
- リングスリーブ(小)
購入した練習部材に1回分の長さと数量が書いてあるので、それを目安に購入します。
(1回目が少し余っていたので、短めでもいい。)
ちなみに、ホームセンターで買ったのですが、合計¥9,000くらいした。。
あらかじめ2回分買っておいた方が安い?
技能練習2周目で起きたこと。
- 複線図描き間違い。
- 切断長さ間違い→ やり直して、50%の長さには入っていたのでOKだが。。(欠陥事例を参照)
- ストリップ長さ間違い。
- 差しコネとリングの間違い→修正可能。
- アウトレットボックスに入れ忘れ(眼の前に用意してあるのに。。)
- 指のケガ →絆創膏は必須!
などトラブル多出!!
2周目で緊張が緩んだのと、圧倒的にスピードが必要だったので、急いで作業していたためだと思います。
こういう事が認識できるので、2周目、実際に手を動かすことも必要だと思います。
欠陥事例の確認
オフィシャルには欠陥事例の資料があるので、必ず目を通しておいたほうがいいと思います。
典型的に失敗する事例集なので。
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