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Gemini CLI と Claude Code でペアプログラミングさせてみた

はじめに

2025年は「AIエージェント」の年。

今年の初め、AI関連の情報を閲覧しているとよくそう言われていました。
そしてその通り、今年に入りいろんなエージェントが出てきました。特に最近では AI エージェント搭載のブラウザまで発表され、その期待は鰻登りです。
エージェントが盛り上がる中で「vibe coding」という言葉も出てくるようになりました。

そこで今回は、新しく発表された「Gemini CLI」に重点を置きつつ、「vibe coding」の火付け役とも言える「Claude Code」とのペアプログラミングに挑戦してみました。

Gemini CLI のインストール

Gemini CLI のインストールに関しては、いろんな記事があるので探してみてください。
私は下記の記事を参考にしながら、インストールを進めました。

Gemini CLI を試す

とりあえず「GEMINI.md」などは考えず、プロンプトのみで作成をお願いしました。

テトリスをDocker環境で構築して

完成した制作物がこちらです。

もちろん、上矢印キーを入力してもブロックが回転しない、画面スクロールが初めにあるなど細かな修正はありました。
ですがそれ以上に、このプロンプトだけでエラーもない完成品が出てくるとは思ってなかったです。
一昨年くらいでは考えられないくらいの精度でしたね。

一応制作自体は HTML と css、あとはバニラの Javascript で構成されておりました。

所要時間と消費トークン量
所要時間と消費トークン量

Claude Code との共作

このままテトリスの質を上げてくこともできたのですが、既製品のテトリスがあるのにそれもつまらないということで Claude Code との共作をやってみることにしました。

ちなみにきっかけは、深津さんのこちらのポストです。
LLM 同士で会話をして開発をするなんて、なんか夢みたいだなと思い、やってみました。

ちなみに作ってもらうのは同じ「テトリス」にします。(その方が比較がしやすいため)
また今回は Gemini CLI をマスターにして構築を進めていきます。
次回は Claude Code をマスターにした方法もやっていきます。

GEMINI.md と CLAUDE.md ファイルの作成

まずは GEMINI.mdCLAUDE.md ファイルを作成していきます。

Markdown ファイルの中身(例:GEMINI.md)
GEMINI.md
# 指示書

Claude と共にペアプログラミングを行い, テトリスゲームを作成してください.

## 前提条件

- Claude Code の設定は完了しているため, 後述の「## Claude Code の操作方法」から Claude を起動させることができます.
- 開発は Docker Compose を利用した仮想環境で構築すること.

## 制作のフロー

1. テトリスというゲームについて調査
2. 調査した結果をもとに, 開発の流れを作成
3. Claude Code, Gemini CLI それぞれの強みをそれぞれで考えて, 開発の流れから役割を分担
4. 分担した内容から作業を開始

## Claude Code の操作方法
{ここに Claude Code のヘルプコマンドで出る内容を記載}

指示書の中身は特に凝ったものにはしておりません。
少し異質なところだと、Claude Code の /help で確認できる内容を記載していることだと思います。

また前提条件として 既に Claude Code が使える状態にある ということを宣言しておきます。
これをしないと、Gemini から「ここまでやったから、ここからは Claude Code 起動してね」といった感じになり、Gemini CLI で Claude Code を起動しないことが多かった(ほぼ 100% くらい)ように思えます。

早速、作ってもらいました。

指示書に沿って Claude とペアプログラミングでゲームを構築して

途中「これでいい?」って聞かれたので「いいよ」とだけ返したら、なんかうまく動きませんでした。
そこで、一回リセットしもう一回「これでいい?」って聞かれたので「いいよ。これからはclaudeとすすめてね」とプロンプトを入れるとうまく動いてくれました。なんでや。

この辺りも、うまく行ったり行かなかったり差が出ているので、ここは調査が必要かなと思います。

途中、下記のような流れもありました。
こういったところを自動でやってくれるのは、AIペアプログラミングのいいところかなと思います。

ペアプログラミングの成果物

AI ペアプログラミングによる成果物を確認してみました。

Gemini CLI 単体に比べ、UI は一画面に収まり、ブロックの回転もできるようになりました。
またしっかりラインも消えたときは、スコアも計算され、上に残ったブロックは下に落ちてくれます。

一点、キーバインドの表示で気がついた方もいるかもしれないですが、ブロックが自動で落ちてきません。
そのため、長考することも可能になっています。まぁ、この辺のミスは一回の指示では仕方がないような気がします。

明らかに Gemini CLI 単体の時に比べ、こういったゲーム性のミスは少なくなっているように思えます。
Gemini と Claude でソースを評価し合う場面もあったので、そういったところからミスの発見ができているのではないかと思います。

さいごに

今回は、Gemini CLI を簡単に起動してみた、Claude Code と協力して制作させてみたの二つを挑戦してみました。
ただ、先ほども少し述べましたが Gemini CLI からの Claude Code の実行はうまく行ったり行かなかったりと結構差があるように感じます。事実今回のこの記事のために実行させていた際にも、3回ほど失敗して心が折れかけておりました。
なんとなくこの辺も調査したいなと思いつつ、うまく行かないことが連発すると心が折れてしまうので考えものです。

ただ次回は、今回とは逆に Claude Code から Gemini CLI を起動してペアプログラミングをさせる予定です。
もしよろしければそちらもご覧ください。(近日中にアップすると思います。多分。)

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