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ひとくちメモ:Ubuntu 24.04 + 4K 環境で分数スケーリングに近いことを分数スケーリングなしで実現する
tl;dr
以下のことをやると、GNOME の HiDPI 環境でもまともなインタフェースの大きさで文字を読めるようになる。Snap / Flatpak アプリが分数スケーリング環境でブラーされる問題も解消される。
- GNOME Tweaks のフォント倍率を 1.5 倍にする
- GNOME 設定のアクセシビリティ → Seeing → 「大きな文字」を有効にする
- GNOME 設定のアクセシビリティ → Seeing → 「Cursor Size」を大きい奴にする
- GNOME 設定の Ubuntu Desktop → Icon Size を 64 とかにする
前提
- Ubuntu 24.04
- GNOME 46
- GDM
- LightDM だと以下の問題が発症しないことを確認している
- ただし Mozc の入力レイテンシが有意に増える問題が起きてしまう(こっちのほうが問題)
- というか全体的なディスプレイ絡みのパフォーマンスが GDM より悪い
- 27 型の 4K モニター(二台)
GNOME の分数スケーリング問題
Ubuntu 24.04 に搭載されている GNOME 46 には分数スケーリングという機能が搭載されている。今まではモニターに対する表示の倍率(スケーリング倍率)を整数倍にしかできなかったらしいのだが、これを分数倍 (1.25 倍とか)にできるようにしたというものである。
4K に対してスケーリング倍率を2倍にしてもよいのだが、すべてが大きくなりすぎて逆に見づらいので、125 - 150% が妥当なスケーリング倍率になる。ただ、この分数スケーリングには問題がある。
何が問題かというと、
- Snap / Flatpak でインストールしたアプリの一部には正常にスケーリング倍率が伝播しない
- Discord とか
- Spotify とか
- 伝播しないと、文字や画像がスケーリング倍率を見ない形で単純に拡大されるため、文字画像がぼやけてしまう
これに尽きる。なので、分数スケーリングはあまり役に立たない。分数スケーリングを使わない形で分数スケーリングっぽいことをする必要がある。
どう対応したか
冒頭の対応策の再掲になるので、多少補筆した形でもう一度ここに対応策を示す。
- GNOME 設定のアクセシビリティ → Seeing → 「大きな文字」を有効にする
- これでフォントサイズがいつもの 1.25 倍とかになる?
- GNOME Tweaks のフォント倍率を 1.5 倍にする
- (1) の倍率で気に食わなかった場合はこれを設定する
- GNOME 設定のアクセシビリティ → Seeing → 「Cursor Size」を大きい奴にする
- マウスポインタが小さすぎるので大きくする
- GNOME 設定の Ubuntu Desktop → Icon Size を 64 とかにする
- マウスと同じような理由で大きくする。
分数スケーリングではなくフォント倍率を直接いじってやると、どういうわけか Snap アプリなどにはその設定はうまく伝播するらしい。何なら目に見えるすべてのアプリに問答無用で伝播するのでこれでいいまである。
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