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BGPを作って通信してみた
一関高専 Advent Calendar 2024の4日目の記事です!
電算部のNW班で実施したBGPの設定などを備忘録としてまとめました。これらの手順は全てYAMAHAのドキュメントをもとに進めているので、そちらも併せてご確認ください。
実施した内容
AS番号が振られた2つのルータ(YAMAHA RTX830)に接続されたPC同士(異なるセグメント間)で疎通できるようにしました。以下がその構成図になります(図1)。
図1: NW構成図
IPなどの設定
それぞれのルータにコンソールケーブルで接続し、Terminus等を用いてコンソール上で操作しました。
- まず、各種コマンドが使えるようにします(Ciscoのルータでいう
enable
に相当します)。
administrator
Password:
と表示されますが初期状態では管理パスワードが設定されていないので、そのままEnterを押します。すると、#
が表示され、これでコンソールコマンドが使えるようになりました。
- 次に、ルータのIPアドレスやLoopbackの設定などを行っていきます。以下のコマンドは、こちらのサイトから確認できます。
※ PC1はlan1
/loopback1
として、PC2はlan2
/loopback2
として、それぞれのPCのターミナル上でコマンドを実行しています。
# IPアドレスの設定
ip lan1 address 10.0.0.1/30 # PC1
ip lan2 address 10.0.0.2/30 # PC2
# loopbackの設定
ip loopback1 address 172.168.1.1 # PC1
ip loopback2 address 172.168.1.2 # PC2
BGPの設定
ここからは、こちらのサイトを参考にしてBGPの設定をしていきます。
- 全般の設定を行います。
# BGP-4が動作するようにする
bgp use on
# ルータが属するAS番号を指定
bgp autonomous-system 65001 # PC1
bgp autonomous-system 65002 # PC2
# ルータIDの設定
bgp router id 10.0.0.1/30 # PC1
bgp router id 10.0.0.2/30 # PC2
-
bgp neighbor
コマンドを使用して、通信する相手のルータを定義する。
bgp neighbor 1 65002 10.0.0.2 # PC1
bgp neighbor 1 65001 10.0.0.1 # PC2
- 変更した内容を有効化します。
bgp configure refresh
- 最後に、接続相手の情報を表示して状態を確認します。
show status bgp neighbor
- 今回、これらの設定だけではBGPが行われませんでした。そこで、BGP経路強制広告機能を使用し、特定のAS番号のルータに対して経路を強制的に広告しました。これで、PC1とPC2の間でBGPを使った通信が可能になりました。
bgp force-to-advertise 65002 192.168.1.0/24 # PC1
bgp force-to-advertise 65001 192.168.2.0/24 # PC2
まとめ
今回は、YAMAHAのRTX830を用いてBGPの設定を行い、異なるセグメント間での通信を実現しました。次回以降は、OSPFを使った通信も実施してみたいと思います。
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