誤解されない命名規則
誤解されない命名規則
「誤解されない命名」の重要性と、具体的な命名のポイントについて紹介していきます。
誤解されない命名の重要性
変数や関数の名前が意味不明な場合、そのコードを読む人がその意図を理解することは難しくなります。特に、コードの規模が大きくなると、変数や関数の名前が示す役割が重要になってきます。誤解されない命名を行うことは、コードの可読性を向上させることにつながります。
誤解されない命名のためのポイント
以下に、誤解されない命名のためのポイントを紹介します。
1. 変数の役割を示す名前を付ける
変数の名前には、その変数が何を表しているのかを明確に示す名前を付けることが重要です。変数の名前だけではその変数が何を表しているのかが明確でない場合、名前を変更してより明確にするようにしましょう。
例えば、以下のように変数名を変更することが考えられます。
message = "Hello, world!" message_length = len(message)
2. 名前が何であるかを示す名前を付ける
変数の名前には、その変数が何であるかを示す名前を付けることも重要です。変数名だけではどのような値を扱っているのかが明確でない場合、名前を変更してより明確にするようにしましょう。
例えば、以下のように関数の引数名を変更することが考えられます。
def get_substring(original_string, start_index, end_index): returnoriginal_string[start_index:end_index]
3. マジックナンバーを避ける
マジックナンバーとは、意味不明な数字のことを指します。マジックナンバーは、読み手が理解しにくいため、できるだけ避けるようにしましょう。変数に名前を付けることで、コードの意図を明確にすることができます。
例えば、以下のようにマジックナンバーを変数に置き換えることが考えられます。
def calc_triangle_area(base, height): area_factor = 1/2 return (base * height) * area_factor
4. 隠れたマジックナンバーを避ける
プログラム中には、直接数字として書かれていないが意味を持つ値があることがあります。例えば、配列のインデックスや日付などが挙げられます。これらの値に名前を付けることで、コードの意図が明確になります。
例えば、以下のように日付のフォーマットを定数に置き換えることが考えられます。
DATE_FORMAT = '%Y-%m-%d' def get_date_str(date): return date.strftime(DATE_FORMAT)
5. 適切な単語を選ぶ
命名には、正確な単語を選ぶことが重要です。特に、英語以外の言語を使用する場合には、辞書で単語の意味を確認することが必要です。
また、同じような概念に対して、異なる単語を使用することは避けるようにしましょう。例えば、同じ意味の変数に x, y, z などの異なる名前を付けると混乱が生じる可能性があります。
より具体的な例
filter
filter 関数は、与えられた条件に合致する要素だけを残す関数です。この関数に与えられる条件を示す変数には、以下のような名前を付けることが考えられます。
numbers = [1, 2, 3, 4, 5, 6] even_numbers = filter(lambda x: x % 2 == 0, numbers)
clip
clip 関数は、指定された範囲外の値を指定された範囲内の値に修正する関数です。この関数に与えられる範囲を示す変数には、以下のような名前を付けることが考えられます。
def clip(value, min_value, max_value): return min(max(value, min_value), max_value)
min
min 関数は、与えられた引数の中で最小の値を返す関数です。この関数に与えられる引数には、以下のような名前を付けることが考えられます。
def calc_triangle_area(base, height): return (base * height) * min(1/2, height / base)
first
first 変数は、与えられたリストの最初の要素を表す変数です。この変数には、以下のような名前を付けることが考えられます。
numbers = [1, 2, 3, 4, 5] first_number = numbers[0]
begin
begin 変数は、リストの先頭を示すインデックスを表す変数です。この変数には、以下のような名前を付けることが考えられます。
numbers = [1, 2, 3, 4, 5] begin_index = 0
get
get 関数は、与えられた辞書から指定されたキーに対応する値を取得する関数です。この関数に与えられる辞書とキーには、以下のような名前を付けることが考えられます。
person = {'name': 'John', 'age': 30} person_name = person.get('name')
以上が、filter, clip, min, first, begin, get という関数や変数の命名についての具体的な例となります。命名には、それぞれの役割を明確に示すように心がけましょう。
まとめ
以上が、誤解されない命名についてのポイントとなります。命名には十分に時間をかけ、より読み手にとって理解しやすいコードを書くようにしましょう。
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