😽

ロルバインミニフレキシブルもどき

2025/03/16に公開

ロルバーンミニのカスタマイズ的な話.

1. ロルバーン, ロルバーンミニとは

ロルバーンはデルフォニクスという会社が展開するリングノートのブランド. その中でもロルバーンミニは一番小さいサイズでA7より少し小さく, M5手帳用のリフィルよりわずかに大きいくらいのサイズ感.

写真はロルバーンミニのバリエーションのうち, 表紙がプラスチックのもの(一番値段が高いシリーズ!).

ロルバーンは表紙のデザインがたくさんあり, 文房具好き, 手帳好きといわれる人達の界隈ではコレクションしている人も多いらしい.

というわけで私も購入してみた(上の写真のモデル). 確かに作りはしっかりしてて雑に持ち歩いてもヘタりにくい感じ. 紙(リフィル)も高品質で書き心地もよい. 価格は638円(税込み)で, 買う前は高っか, と思ったものの, 実際手にしてみると価格相応の品質かなと感じた. でも使い終わるたびにこれを継続的に買えるか, といわれるとちょっとツライ, というのが本音. 表紙や袋はメモ部分がなくなってもまだ使えそうなので, なんとかカスタマイズで再利用できないか, と考えた.

実際百均をうろうろすると似たようなメモ帳がちらほら...

2. ロルバーンミニの類似品

2.1 ダイソー

まずはダイソーで見つけたもの. なんと2冊組で110円! さらに昔は3冊で110円だった模様. ダイソーおそるべし.

紙質はロルバーンには劣るものの, 自分が使う分には全く問題ない.

2.2 セリア(その1)

セリアにもあった! でもデザインがなぁ...

表紙は透明なプラスチック. 写真に見えている青い表紙はプラスチックの表紙の次に挟まっている薄い紙の印刷が見えているもの. 中の紙はミシン目が入っていて切り離し可能. ただ, 横罫なのが残念. やっぱり方眼が使いやすい.

2.3 セリア(その2)

セリアにはもう少しお洒落なものも(今は亡き, エトランジェ・ディ・コスタリカを思わせるデザイン).

他の百均商品と同様ISO(1/3(ワンサード))ピッチ. でも穴の数が12個あるので, 他の百均商品と部品を流用できない(涙).

しかし, 紙(リフィルが)A7ジャストサイズ(A4を8等分)なのが長所.

2.4 比較

それぞれの特徴を比較すると以下のとおり.

ロルバーン ダイソー セリア1 セリア2
画像
価格 638円 55円 110円 110円
サイズ A7変形 A7変形 A7変形 A7
表紙 プラ プラ プラ
メモ枚数 60枚 80枚 60枚 80枚
方眼(5mm) 方眼(5mm) 横罫(6mm) 横罫(7mm)
5枚 - 5枚 -
ピッチ JIS ISO ISO ISO
穴数 10 11 11 12
ゴム

セリア1は, これもうそのままロルバーンの代わりでいいんじゃないって感じの出来. でもデザインが小学生の学童文具のような感じなのが残念すぎる. 色違いでピンクもあるらしい.

価格が安いのは何といってもダイソー. ロルバーンを一冊買ってメモ用紙はダイソーの紙(リフィル)を補充していければかなりいいんじゃないか. 最近風当たりの強い持続可能性ってやつです.

その場合問題になるのがピッチ. ロルバーンはJISピッチで穴の間隔が9.5mm(ルーズリーフとかと一緒). 一方, 百均の方はISOピッチ(いわゆる1/3(ワンサード)ピッチ)で穴の間隔が8.47mm(≒1/3 inch). 余談ですが, ロルバーン出してるデルフォニクスってラミーとかファーバーカステルとかのドイツ系のおしゃれ文具メーカーかと思いきや日本のメーカーなんですね. なのでJIS規格準拠!

このピッチの違いを何とかしないと...

3. ロルバインミニフレキシブルもどき

3.1 用語の説明

ロルバインとはロルバーンのリングをルーズリーフみたいなリングに交換したもののことを言うらしい(バインダーのようにするのでロルバイン).

ロルバーンフレキシブルとは公式(デルフォニクス)が出している紙(リフィル)が差し替え可能なロルバーン.

リングを短くして, 紙(リフィル)の穴に切れ込みを入れることによって差し替え可能にしている. ただ, 残念ながらミニサイズの設定はない.

3.2 作成方針

基本的にロルバーンミニの紙(リフィル)以外の部分はロルバーンミニのものを使用する. 紙(リフィル)は見た目が似ている(方眼罫)ダイソーから補充できるようにしたい. その際問題になるのがピッチの違い. 上述のとおり, ロルバーンはJISピッチなので9.5mm, ダイソーはISO(1/3(ワンサード))ピッチなので8.47mm, であり, 1mm 程度の違いがある.

この点, 例えばカンミ堂から出ているリングリーフでは, 3穴で両方に対応している. 基本はISO(1/3(ワンサード))ピッチの3穴で作成し, そのうち上下の穴を少し広げることによってJISピッチにも対応できるようにしたもの. ピッチのサイズを考えると, 上下の穴をそれぞれ1mmくらい広げればこのやり方で両方に対応できる.

これからわかることは, 穴の数が少なければ微調整により両方対応できるということ. 仮に穴の数が2個であれば, 1mm の半分の 0.5mm の調整で両方に対応できる. そして0.5mm であれば, わざわざ特別な調整をしなくても, もともとの穴の余裕(遊び)でカバー可能な範囲だと思われる.

3.3 用意するもの

ロルバーンミニとダイソーの他, 以下の道具を準備する.

リムーバーはなくてもいいけど, ないとリングひとつひとつ手で開く必要があるので結構大変(S字フックとかで代用している動画もあったので手元にあれば試してみてもいいかも). このほかルーズリングを切り離すのにニッパーのようなものがあると便利(最悪カッターでもできなくはない).

3.4 作成

以下の手順で作成.

  1. ルーズリングを切り離してリング2つのものを2個作成
  2. ロルバーンミニをリムーバーで分解
  3. ダイソーをリムーバーで分解
  4. ロルバーンミニの袋1枚を表紙裏に移動
  5. ダイソーのリフィルをロルバーンに移動
  6. ルーズリングでまとめる

で, 完成したのがこちら.

プラ表紙の内側にビニール袋を移動して推し(?)の切り抜きを入れてみた(笑). 名前の由来は, ルーズリングにしてるのでロルバインで, それが上下についている(でもめんどくさいのでリフィルの穴に加工はしない)のでフレキシブルもどきっていうことです. そして内側はこんな感じ.

左のページが元のロルバーンのリフィル(JISピッチ), 右側がダイソーを分解して取り付けたリフィル(ISO(1/3(ワンサード))ピッチ).

これで使い終わったロルバーンミニも有効活用できますね!

4. 派生品

余った百均商品たちもちょこちょこいじってみる.

4.1 ダイソー + セリア1

ロルバーンミニがからまなければ百均商品だけなのですべてISO(1/3(ワンサード))ピッチで統一できる. その場合ルーズリングを使う必要はなく, ISO(1/3(ワンサード))ピッチのリングを使ってバインダー化できる. いろいろ検討して一番良かったのがリヒトラブのmutualオープンリングノートのリング. 他にも同じリングノートシリーズに小さいサイズのリングもあるが, リング径小さすぎたり, 材質がクリア素材でなかったり, などいまいちだった.

で, 完成したのがこちら.

基本はダイソーでダイソーの表紙の前にセリア1のプラ表紙とビニール袋を付け足した. そしてビニール袋には推し(?)の別バージョンの切り抜きを入れてみた.

リングが3つ足りない(笑). でも普通に使う分には問題ない.

因みに, ロルバーンミニをバインダー化するだけならくるっとリングミニサイズがよさそう. こちらもリングの数が少し足りないけど(笑).

4.2 セリア2のロルバーン化

せっかく買ったセリア2も少しだけカスタマイズ. これだけゴムバンドがついてなくて仲間外れ感があったので, とりあえずゴムバンドをつけてみた.

段ボールでできた裏表紙に穴をあけてゴムバンドを付けただけ(ゴムはもうちょっと内側につけてもよかったかも). 裏側はこんな感じ.

ハトメは下穴径を5mm, ハトメ自体は4mm径のものを使用した. 裏側の内側はこんな感じ.

ゴムの端がほつれ易いので裁縫用もしくは木工用ボンドで固めてから作業すると作業しやすい.

使った道具はこんな感じ.

  • SK11ハトメパンチ普及型
    他にもいろいろあるけど, ハトメとハトメパンチのサイズを合わせるのは当然として, それに加えて製造メーカーも合わせた方が失敗が少ないと思う. そういう意味ではセット売りしてるものが安心.

  • スクリューポンチ
    トンカチでたたくタイプはうるさいし, ハサミみたいになってるやつは深いところに穴を開けられない. と考えるてこちらを選択. でも穴径に応じて替刃を追加で買わないといけないのがちょっと痛い.

  • カラーゴムテープ6mm
    検索で引っかかったものを何も考えずに購入. ちょっとゴムが強かったかもしれない. もう少し緩い感じのゴムでもよかった.

5. まとめ

あれこれやっておいて今更ですが, なんだかんだでロルバーンミニ自体の完成度が高いので, 新品を購入するのに抵抗ない場合は, ここで紹介したものよりも新品を使うのが一番使いやすくていいと思う.

最初は使い終わったロルバーンミニの有効活用を考えていたが, やっているうちにいろいろやりたくなってカスタマイズしてしまった. 結局道具をそろえたり, あれこれ上に書いてない失敗や試行錯誤をして, いろいろコストがかかってしまって, これならロルバーンミニがあと何冊か買えたのでは? という意見もあるけど, いろいろやるのもまた趣味の一環ということで悪くはない(ハズ).

また, 以前にM5手帳でやったみたいにペンホルダーも簡単に作れるけど, 大抵近くに何かしら書くものがあるので(それこそ手帳のペンとかペンケースとか), 個人的にはこのメモ帳に対してそんなにペンホルダーの必要性を感じてない(今のところ).

あと最も重要な点はメモ帳に何を書くかだと思う. 自分の場合, ここで紹介した小さなメモ帳は主に短期的な外部記憶として使っている. つまり, 手帳に書いて持ち歩くほどではないけど, 普段何かふと思ったことを書き留めておき, 必要に応じて見直すためのもの. 書いたことのほとんどは後から見直しても意味のないことが多いけど, たまに掘り出しものがあったり, そもそもあの時何か思ったんだけど何だっけ, というときに思い出すための余計な時間を浪費せずに済む, というメリットを感じている.

なぜかスマホとかにメモするより快適なんですよね... 時代についていけてないのかな(笑).

Discussion