ChatGPTとMCPを分かりやすく比較してみた
🧠 この記事を読んだら分かること
- 🧩 ChatGPT 単体と MCP の違い
- 🔁 MCP(Model Context Protocol)を使ったときの流れの違い
- 🏢 AI エージェントがプライベートな場所(社内の DB や社内の Slack など)を使ってタスクをこなす実例
- 🚀 将来的な応用例と拡張のヒント
👀 この記事の対象読者
- 🤯 ChatGPT を使った自動化に限界を感じているエンジニア
- 🧰 複数ツールをまたぐ AI ワークフローを構築したい方
- 🔍 MCP に興味があるが、内部構造をもっと知りたい方
- 🧪 AI × 自動化の次のステップを模索しているプロダクト開発者
🤖 ChatGPT が「一人でなんでもやる時代」の限界
これまで多くの AI アプリは、ChatGPT(や Gemini などの他の LLM)単体に何もかもをさせようとしていました。
- ❓ 質問に答える
- 🧑💻 コードを書く
- 🌍 世界中に公開された Web サイトからデータを取りに行く
- 📚 取ってきたデータで学習する
実際のデータのとり方は以下のシーケンス図のようになります。
LLM は賢いのでいろんな質問には答えてくれますが、Web に公開されている情報だけが学習対象になり、最新情報やプライベートなデータは扱えないのがよく分かります。
あとユーザーが返信を見るのは Web やスマホアプリの中だけになります。ChatGPT から LINE にコピペとか、よくやりますよね。
🔗 じゃあ MCP は何がすごいのか?
ChatGPT に
MCPを一言で説明してください
と聞いたら、こんなふうに返ってきました:
MCP(Model Context Protocol)とは、
AIエージェントが外部ツールを呼び出して実行するための共通プロトコルです。
まぁ自分はプログラマなので一応言ってることは分かりますが、これまで ChatGPT を Web アプリで使ってきたユーザーにこれ言っても、正直ちんぷんかんぷんだと思います。
MCP のシーケンス図
この図には、上の図には無い「社内の DB」や「社内の Slack」が出てきてますよね。
これが MCP のすごいところで、これまで扱えなかった公開されていないデータソースも扱えるようになります。
また、「社内の Slack」のような閉じられた出力先にもデータを送れるようになるんです。
ここでも LLM は使っているんですけど、MCP を使った場合はデータを取りに行くのはやらず DB MCP や Slack MCP を扱うためのコマンドを作るだけに役割が変わっています。
なので先程の MCP の説明への回答を自分なりに言い換えるなら、
MCP はデータの取得元や出力先が制限されずに、自然言語で問い合わせや指示ができる仕組み
と言い換えれると思います。
MCP を使うことでユーザーはプロンプトで 1 回送るだけで、社内 DB からのデータ取得と社内 Slack への投稿ができています。当然コピペもやってません。
🧪 違いのまとめ:ChatGPT vs MCP
🧠 ChatGPT 単体 | 🛠️ MCP + LLM | |
---|---|---|
情報ソース | スクレーピングしまくり | 指定した公開・非公開ソース |
出力先 | チャットの回答 -> コピペ | プロンプトで指示 |
プロンプト入力 | Web か アプリ | どこからでも ok |
拡張性 | 難しい | 追加の MCP を入れるだけ |
💡 まとめ
MCP は、ChatGPT のような LLM に「現実世界とつながる手足」を与える仕組みです。
データ取得・社内ツール連携・自動操作など、これまでできなかったことが自然言語で実現できるようになります。
これからは、「どの LLM を使うか」よりも、「どんな MCP ツールとつなぐか」が重要になってきます。
👨💻 著者について
東京とアムステルダムを拠点に活動中。
東欧やアジア各国のエンジニアと連携しながら、QA コンサル・テスト自動化・フルスタック開発・PM 業務まで幅広く担当しています。
Cucumber・Playwright・ChatGPT などを活かした効率的なテスト運用や開発基盤づくりのご相談も歓迎です!
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