スクラム採用を実現できた話〜採用業務の負担が大きく困っていたら、みんなが協力してくれた話〜
こんにちは、アルダグラムの田中です!
本記事は株式会社アルダグラム Advent Calendar 2023 8日目の記事です。
突然ですが、「エンジニア採用活動」って大変ですよね!
- 採用ターゲットの策定
- 採用媒体運用
- スカウト送付
- カジュアル面談・面接
などなど採用業務は多岐にわたります。
アルダグラムでは、エンジニア全員が採用活動に携わる「スクラム採用」を行っています。
しかし、最初から「スクラム採用」の手法を取っていたわけではありません。
今回は、いかにして「スクラム採用」を導入したかについてお話しします。
スクラム採用とは?
そもそもスクラム採用とはなんなのでしょうか?
提唱元である株式会社HERPによれば、スクラム採用は以下のように定義されています。
「採用活動を経営陣と人事に閉じたものではなく、現場社員を巻き込んだ形で行うことで、最大の成果を創出していく採用手法」
人事やエンジニア採用担当者だけでなく、エンジニア全員が携わる採用手法ということになります。
「スクラム採用」の手法を採ることで以下のようなメリットが享受できます。
- スカウト送付を複数人で行うことで、有効な候補者の母集団を増加・形成することができる
- 現場の社員が面談・面接を担当することで、候補者に生の声を伝え、アトラクト力を向上させることができる
- 採用に関する課題について、全員が同じ視点を持つようになる
- 採用が成立すると、全員で喜びを共有し、チームの士気向上につながる
スクラム採用導入前について
私は1人目のエンジニアとして入社したということもあり、2021年からエンジニア採用に携わっています。
当時は採用人事の方がおらず、エンジニア採用業務を1人で担当していました。
(※採用コンサルティングの会社様には様々な支援をいただいています。)
初年度だけで三桁回のカジュアル面談を行ったり、スカウトも数百通作成したりしてました。
その甲斐あって、初年度には4名の方に入社いただくことができました。
2022年度には、具体的な年間の採用目標を設定しました。
当時の開発組織は12名ほどの組織(業務委託含む)になっていましたが、まだまだ私も開発にコミットしていく必要がありました。
しかし昨年よりも高い採用目標を達成するには、より採用にコミットしなくてはなりません。
そこで現テックリードのエンジニアにも協力いただき、2人3脚で採用業務を行いました。
そして2023年度。開発組織は20名を超え、より高い採用目標を掲げました。
これまでの経験から
スカウト送付→カジュアル面談→面接→内定承諾
に至るまでの各ステップの移行率を考慮するとどれくらいの労力が必要かは明らかでした。
しかしプロダクトの成長に伴い、技術面・組織面で様々な課題が出てくる中で、これ以上採用に時間をさらに割く余裕がなくなってきている状況でした。
そこで「エンジニアの2〜3人でいいから採用手伝ってくれないかな?」と思い、1on1の中で「採用業務ちょっと手伝ってくれませんか?」とエンジニア全員に尋ねてみました。
すると予想外なことにエンジニア全員から「手伝いますよ!」との返事をいただけました。
圧倒的感謝!!
以上の経緯もあり、
- 採用担当者が主導してスクラム採用を導入した
というよりかは - エンジニアの採用に対する当事者意識に追従してスクラム採用を導入した
が近いです。
今考えると常日頃から1on1にて、「採用に困ってるけどどうしたらいいですかね?」と自分の困り事を打ち明けていたことが良かったのかもしれません。
お互いの悩みの共有は大事です。
スクラム採用導入しました
エンジニア全員が参加するということもあり、複数の採用媒体を同時に運用する柔軟な体制が実現しました。
同時に、企業の認知を拡充するため、技術広報チームも新たに組織化しました。
採用媒体チームの運用ですが、各媒体によって運用方法や攻略法が異なるため、媒体の運用については運用責任者に一任しています。
また各ポジションの役割をまとめると以下のようになります。
採用人事 / エンジニア採用責任者 | 媒体運用責任者 | エンジニア | |
---|---|---|---|
採用要件・戦略立案 | 採用優先順位の取りまとめ 求人・評価基準の作成 媒体選定 エンジニアの所属チーム差配 |
求人の作成 媒体運用方針の作成 |
求人のレビュー |
母集団/認知形成 | スカウト業務 | スカウト業務 | スカウト業務 ブログ執筆 イベント登壇 |
アトラクト | カジュアル面談や座談会の実施 カジュアル面談研修 |
カジュアル面談や座談会の実施 | カジュアル面談や座談会の実施 |
選考 | 日程調整 クロージング戦略 |
面接への参加 | 面接への参加 |
またスカウト作成・送付業務は返信が得られないことが多く、初めは苦しいものです。
このような状況でモチベーションが下がる可能性があるため、取り組みの途中での成果共有が重要だと考えました。
そのため、月に1回のスクラム採用運用共有会を設け、チームメンバーが達成した小さな成果を共有することが意識しました。例えば、「〇〇さんが送ったスカウトに返信がありました!」や「〇〇さんがカジュアル面談を獲得しました!」など、結果だけでなく、取り組みの過程も評価・賞賛しました。
これにより、個々の成功体験や取り組みに対する評価が共有され、チーム全体のモチベーションが維持されました。一つ一つの積み重ねが大きな成果へとつながることが確認されました。
具体的な業務に関しては、別の機会に詳しくご紹介できればと思います。お互いの成果や取り組みを共有することで、より良い成果を上げるためのヒントが見つかることもあります。
スクラム採用導入結果
スクラム採用を導入してから、スカウト送付量やカジュアル面談の設定数が著しく増加し、2022年度と比較して倍以上の内定承諾を獲得できています。
また、技術広報の取り組みも効果的で、半年間毎週ブログをリリースし、候補者の方々にもほぼ全員がブログを読んでいただけています。(アルダグラムとして初めてのアドベントカレンダーも実施しています。)
まとめ
エンジニア全員が採用にコミットするスクラム採用を導入し、採用活動を行っています。
アルダグラムには
「Be Oneteam」 ≒ チームで達成しよう。チームで大きな目標を実現しよう。
「Extreme Ownership」 ≒ すべての仕事を真剣に自分ごと化しよう。
というバリューがありますが、導入に至る経緯も含めてまさにカルチャーを体現した取り組みだと感じています。
これからもスクラム採用を磨いていき、より良い組織へと進化していきたいと思います。
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