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QAがNotebookLMを使って業務効率化を目指す

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こんにちは!アルダグラムでQAのお手伝いをしているmiyashitaです!

昨今AI活用スキルの必要性が増してきて、私も今AIスキルを身に着けていこうと必死にもがいていますところです。

そんな中で、「これいいかも!」と思ったAIツールがあったので、ご紹介します。

1. 使っているAI

現在、NotebookLMというGemini2.0を搭載しているAIツールを使用しています。

2. AIの担当領域

今のところ、QAの領域の内でAIが担当しているのは以下の工程になります。

  • 仕様理解の要約
  • テスト観点抽出

生成AI全般に言えることですが、情報要約が得意な側面が大きいので、特に仕様理解に関しては良きパートナーとして活用しています。

成果物の作成において、まだテスト観点の抽出テストケースの生成というところに関しては今試行錯誤中ですので、今後領域を拡大していければと考えています。

3. いざ、NotebookLMと会話してみる

今回は弊社が提供しているプロダクトであるKANNAの操作マニュアルを基にテスト観点を抽出してみようと思います!

ソースとして読み込ませた「KANNA操作マニュアル【完全版】」はこちらから同じものをダウンロードできますので、記載粒度など確認したい方は参考にしてください。

全部記載内容全てのテスト観点を抽出するととんでもない長さになってしまうので、
お試しで「2. 自社メンバーを招待する」の項目でテスト観点を抽出します。

依頼用プロンプト

テスト観点として抽出したものはそのまま表としてExcelやスプレッドシートにコピペできるような形式にしたいので、具体的に表の見出し項目や、テスト内容の分割基準などを指定しています。

雑に「表形式で出力してください」などと指示すると、ただの箇条書きで出力されたりしますので、ここは多少時間を割いてでもしっかり明記します。

NotebookLMの返答

返答内容を以下にコピペしています。

システムテスト テスト仕様書

コンポーネント: 2. 自社メンバーを招待する

大項目 中項目 小項目 目的機能 確認観点 備考
画面表示 メールアドレスで招待 メールアドレス入力フィールド メールアドレス入力フィールドの表示確認 - メールアドレスを入力するためのテキストフィールドが正しく表示されていること。 ブラウザ版とアプリ版で確認。
権限選択プルダウン 権限選択プルダウンの表示確認 - 招待するメンバーの権限を選択するためのプルダウンメニューが正しく表示されていること。 - プルダウンの選択肢として「会社管理者」「一般」が表示されていること。 ブラウザ版とアプリ版で確認。
招待メール送信ボタン 招待メール送信ボタンの表示確認 - 招待メールを送信するためのボタンが正しく表示されていること。 ブラウザ版とアプリ版で確認。
電話番号で招待 電話番号入力フィールド 電話番号入力フィールドの表示確認 - 電話番号を入力するためのテキストフィールドが正しく表示されていること。 ブラウザ版とアプリ版で確認。
権限選択プルダウン 権限選択プルダウンの表示確認 - 招待するメンバーの権限を選択するためのプルダウンメニューが正しく表示されていること。 - プルダウンの選択肢として「会社管理者」「一般」が表示されていること。 ブラウザ版とアプリ版で確認。
招待メッセージ送信ボタン 招待メッセージ送信ボタンの表示確認 - 招待メッセージを送信するためのボタンが正しく表示されていること。 ブラウザ版とアプリ版で確認。
招待リンクで招待 招待リンク発行ボタン 招待リンク発行ボタンの表示確認 - 招待リンクを発行するためのボタンが正しく表示されていること。 ブラウザ版とアプリ版で確認。
招待リンクコピーボタン 招待リンクコピーボタンの表示確認 - 発行された招待リンクをコピーするためのボタンが正しく表示されていること。 ブラウザ版とアプリ版で確認。
権限選択プルダウン 権限選択プルダウンの表示確認 - 招待リンクで参加するメンバーの権限を選択するためのプルダウンメニューが正しく表示されていること。 - プルダウンの選択肢として「会社管理者」「一般」が表示されていること。 アプリ版のみ確認。
一括で招待 メンバー一括追加ボタン メンバー一括追加ボタンの表示確認 - メンバーを一括で追加するためのボタンが正しく表示されていること。 ブラウザ版のみ確認。
テンプレートダウンロードリンク テンプレートダウンロードリンクの表示確認 - メンバー情報登録用Excelテンプレートをダウンロードするためのリンクが正しく表示されていること。 ブラウザ版のみ確認。
ファイル選択ボタン ファイル選択ボタンの表示確認 - メンバー情報が記載されたExcelファイルを選択するためのボタンが正しく表示されていること。 ブラウザ版のみ確認。
登録前確認事項チェックリスト 登録前確認事項チェックリストの表示確認 - 登録前に確認すべき事項のチェックリストが正しく表示されていること。 ブラウザ版のみ確認。
登録するボタン 登録するボタンの表示確認 - 選択したファイルでメンバー登録を実行するためのボタンが正しく表示されていること。 ブラウザ版のみ確認。
入力検証 メールアドレスで招待 メールアドレス 正常なメールアドレスの入力検証 - 正しい形式のメールアドレスを入力できること。
不正な形式のメールアドレスの入力検証 - 不正な形式(@がない、.がないなど)のメールアドレスを入力した場合にエラーメッセージが表示されること。
未入力 - メールアドレスを未入力のまま送信しようとした場合にエラーメッセージが表示されること。
電話番号で招待 電話番号 正常な電話番号の入力検証 - 正しい形式の電話番号を入力できること。
不正な形式の電話番号の入力検証 - 不正な形式(文字を含む、桁数が少ない/多いなど)の電話番号を入力した場合にエラーメッセージが表示されること。
未入力 - 電話番号を未入力のまま送信しようとした場合にエラーメッセージが表示されること。
一括で招待 Excelファイル 正常な形式のExcelファイルの選択 - 正しい形式(.xlsx)のExcelファイルを選択できること。 - 必須項目が入力されたExcelファイルを選択できること。 テンプレートの項目に合わせた入力検証も実施。
不正な形式のExcelファイルの選択 - 不正な形式(.xlsなど)のExcelファイルを選択した場合にエラーメッセージが表示されること。 - 必須項目が未入力のExcelファイルを選択した場合にエラーメッセージが表示されること。 テンプレートの項目に合わせたエラーメッセージを確認。
ファイルサイズ上限 - ファイルサイズが1MBを超えるCSVファイルを選択した場合にエラーメッセージが表示されること。
動作確認 メールアドレスで招待 招待メール送信 成功 - 正しいメールアドレスを入力して招待メールを送信できること。 - 招待されたメンバーに招待メールが正しく届くこと。 - 招待メール内のリンクが有効であること。 - 招待されたメンバーがリンクからアカウント登録を完了できること。
失敗(存在しないメールアドレス) - 存在しないメールアドレスを入力して招待メールを送信した場合、エラーメッセージが表示されること。(または、招待が完了しないこと) エラーメッセージの内容を確認。
失敗(登録済みメールアドレス) - 既にKANNAに登録されているメールアドレスを入力して招待メールを送信した場合、適切なメッセージが表示されること。
権限付与 正しい権限が付与されること - 招待時に選択した権限(会社管理者または一般)が、招待されたメンバーのアカウントに正しく設定されること。
電話番号で招待 招待メッセージ送信 成功 - 正しい電話番号を入力して招待メッセージを送信できること。 - 招待されたメンバーに招待メッセージ(SMS)が正しく届くこと。 - 招待メッセージ内のリンクが有効であること。 - 招待されたメンバーがリンクからアカウント登録を完了できること。
失敗(不正な電話番号) - 不正な電話番号を入力して招待メッセージを送信した場合、エラーメッセージが表示されること。(または、招待が完了しないこと) エラーメッセージの内容を確認。
失敗(登録済み電話番号) - 既にKANNAに登録されている電話番号を入力して招待メッセージを送信した場合、適切なメッセージが表示されること。
権限付与 正しい権限が付与されること - 招待時に選択した権限(会社管理者または一般)が、招待されたメンバーのアカウントに正しく設定されること。
招待リンクで招待 招待リンク発行とコピー 成功 - 招待リンクを発行し、クリップボードにコピーできること。 - 発行された招待リンクが正しいURLであること。
招待リンクからのアカウント登録 成功 - コピーした招待リンクを他のユーザーが開き、アカウント登録画面に遷移できること。 - 招待リンク経由で登録したメンバーのアカウントが正常に作成されること。 - アプリ版で権限選択をした場合、選択した権限が付与されること。 アプリ版のみ、権限選択ありとなしで確認。
失敗(無効なリンク) - 無効になった招待リンクを開いた場合に、適切なエラーメッセージが表示されること。 招待リンクの有効期限なども考慮。
一括で招待 メンバー登録 成功 - 正しい形式のExcelファイルをアップロードし、登録前の確認事項に同意することで、複数のメンバーが一括で招待され、アカウントが作成されること。 - インポートされたメンバーにログイン案内メールが送信されること。 - インポートの成功可否が履歴一覧で確認できること。
失敗(不正な形式のファイル) - 不正な形式のExcelファイルをアップロードした場合にエラーメッセージが表示されること。 エラーメッセージの内容を確認。
失敗(必須項目不足) - 必須項目が不足しているExcelファイルをアップロードした場合にエラーメッセージが表示され、登録が失敗すること。 エラーメッセージの内容を確認。
失敗(登録済み情報を含む) - 既に登録されているメールアドレスまたは電話番号を含むExcelファイルをアップロードした場合の挙動を確認(エラーメッセージ表示、重複登録の防止など)。
履歴確認 インポート履歴が正しく表示されること - メンバーの一括招待の成否履歴が一覧で確認できること。 - エラーが発生した場合、詳細を確認できること。
共通 招待処理 キャンセル 招待処理をキャンセルできること - 各招待方法において、入力途中または確認画面でキャンセル操作を行い、招待処理を中断できること。
招待状況の確認 招待中のメンバーの状態を確認できること - 招待メール/メッセージを送信後、メンバー管理画面などで招待中であることが確認できること。

上記の回答が返ってきました。

もう少し掘り下げて観点を洗い出す必要性は感じますが、骨組みくらいの粒度では一発で出力できたかなと思っています。

ここからは掘り下げた質問を繰り返してテストパターンを抽出したり、はたまた人間がレビューして修正したりといった作業を行っていきます。

ちなみに出力の精度には大きく、プロンプトの質ソースとするドキュメントの充実度の2つが影響してくると考えています。

特にドキュメントの充実度はテスト観点の数に直結するので、なるべく丁寧に記載されたドキュメントをソースとする必要があります。

NotebookLMを使った結果

実際の業務で活用したところでは、個人的には作業工数が1~2hほど削減できました

まだまだプロンプトのブラッシュアップやドキュメントの充実化などで削減できる幅はありそうですが、現状の使い方でも少しは工数を削減できています。

最後に

NotebookLMで業務効率化はできるのか?

出来ます!

私の活用方法だとまだ劇的な業務効率化とまではいけていませんが、それでもある程度の効率化ができました。

NotebookLMの精度を上げるために

  • プロンプトの精緻化
  • ソースドキュメント内容の充実

このあたりを意識して、質を上げることでさらなる業務効率化に繋げられそうと感じました。

この記事を見て興味を持って下さった方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

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