VS CoderのためのZedエディター入門
🌟 はじめに
昨今のエディターはVS Codeが圧倒的なシェアを誇っており、またCursorやKindleなどのエディターもVS Codeのフォークであることから、多くの方がVS CodeのUIに慣れ親しんでいるのではないかと思います。
僕も長らくVS Codeを使ってきましたが、最近Zedというエディターを知り気になっていたものの、現在はmacOSとLinuxでのみ利用可能であることから、Windowsユーザーの僕は手を出せずにいました。
しかし最近MacBookを購入したのをきっかけにZedを使い始めてみました。
ところが、Zedをインストールして初めて起動してみると、慣れ親しんだVS CodeライクなUIと大きく異なっており戸惑いました。
そこでこの記事では、同じようなVS CodeユーザーがZedにスムーズに移行できるよう、Zedの基本的な使い方を紹介します。
🖥️ 基本画面
初期設定のままZedを起動すると、以下のような画面が表示されます。
初期画面
一瞬 メモ帳でも開いたのかと思うぐらいシンプルで、故にVS Codeの左側にサイドバーがあるUIとは大きく異なります。
でも慣れればVS Codeでやっていたことは大体できます。
ファイル・フォルダの開き方
まずファイルやフォルダを開くときは、メニューバーの File から開くことができます。.workspace
ファイルも開けます。
このあたりはVS Codeと同様ですね。
各種パネル 🔧
VS Codeで画面左のアクティビティバーにあった各種機能は、Zedでは画面下部のバーにまとまっています。
下部バーの機能
左から順に以下のパネルが配置されています:
- ファイルパネル
- Gitパネル
- アウトラインパネル
- コラボレーションパネル
- 検索パネル
各種パネルを開くボタン
ターミナル・デバッグパネル
ターミナルやデバッグパネルは画面右下のアイコンから開くことができます。
ターミナルやデバッグパネルはウィンドウ下部に開く
🤖 AIコーディング支援
ZedにももちろんAIアシスタントが組み込まれていて、それを活用しながらコーディングを進められます。
AI機能の特徴
特徴的なのは AIパネルが画面右側に表示される ことです。VS CodeでGitHub Copilotのチャット欄が画面右側に表示されるのと似ていますが、ZedではClaude CodeやGemini CLIなど好みのコーディングAIを右側AIパネルで使うことができます。
AIパネル
🧩 拡張機能
拡張機能も用意されており、最も簡単な方法は メニューバーのZed > Extensions から拡張機能を探したりインストールできます。
拡張機能パネル設定画面
拡張機能の現状
MCP対応
また特徴的な点として、MCP(Model Context Protocol) も拡張機能と同じようにインストールすることができます。これはZedならではの機能です。
MCPインストール画面
⌨️ キーボードショートカット
もちろん、ショートカットキーも様々設定できます。
設定方法
メニューバーのZed > Settings > Open Key Bindings で設定画面を開くことができ、UI上で簡単に設定できます。
キーボードショートカット設定画面 ゲームのボタン設定画面のよう
⚙️ 設定
他の設定は メニューバーのZed > Settings で開くことができます。
設定の特徴
現在のところはJSON形式での設定のみのようです。設定項目のAI補完もあるのでそんなに難しくはありません。
具体的な項目はConfiguring Zedを参照してください。
Setting Jsonを開いた画面
🏹 Vimモード
ZedにはVimモードが組み込まれており、拡張機能などなしに設定から有効化することができます。
設定方法
- Zedをインストール後初めて開く際にVimモードを有効にするかどうか聞かれる
- Settings JSONでも設定可能
{
"vim_mode": true
}
🌐 リモート開発
ZedはVS Codeのフォークではないため、Remote Development拡張機能を使うことができません。
しかし、リモート開発の機能は備わっているため、Devpod を使うことでDevContainerと同様の開発スタイルを取ることができます。
🎯 まとめ
他にもさまざまな機能がありますし、まだ自分も使いこなせているわけではありませんが、これだけ抑えておけばVS Codeユーザーでも十分にZedを使い始められるのではないかという観点で紹介しました。
この記事がZedに興味を持つきっかけになれば幸いです。
Zedの魅力
一見とっつきにくそうに見えるZedですが、各機能を把握すればVS Codeユーザーでもすぐに慣れることができます。
- ⚡ 高速動作:Rustで書かれているため非常に軽快
- 🎨 シンプルなUI:コーディングに集中できるミニマルなデザイン
- 🚀 継続的な開発:まだ開発途上で、今後も機能追加や改善が期待
おわりに
余談ですが、僕はVS Codeが登場するまでは特に気に入るエディターがなく、エディター難民ながらにAtomを使っていました。
VS Code登場後はもっぱらVS Codeしか使っていませんでしたが、ここに来てCursorやWindsurf、 Kiro、Zedなど新しいエディターが登場してきており、エディター戦国時代の再来 を感じています。
どのエディターが自分に合うかは実際に使ってみないとわからないので、気になったエディターはどんどん試してみましょう! 🎉
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