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統計検定準1級に合格するまでにやったこと

2021/07/13に公開

準1級を受けました

2021年6月号、おそらく最後になるPBT(筆記型)の試験を受けました。

準1級の試験史上一番難しかったんじゃないかと思うレベルに感じましたが、なんとか合格したので、やったことなどをまとめておきます。

プロフィール

基本スペックとしては、数学3は高校で履修済み&線形代数とかは大学で済ませている社会人5年目です。

  • 理系
  • 大学は経済系だけど、統計とか数学を中心にやった人
  • 仕事で分析することもあるので、卒業後は効果検証とかはやってた
  • 数学は好きだったからヨビノリとかよく見る

参考になった書籍

前提として、統計検定の対策書籍でぴったりくるものはほとんどないです。
とくに準1級は試験範囲が広い割には深くまで聞いてこないので、個別のテーマに対する書籍を買い出すとすぐにオーバースペックになります。
体制としてはひとつずっと使う教科書を据え、興味のある領域は深めつつ、全体的に足りないところは検索して都度補っていく形が一番かなと思いました。

現代数理統計学の基礎

1級対策用の書籍としてよく紹介されるのがこちら。ちょっと難しいですが間違いないです。

自分は数学レベル高いわけではなかったので最初はしんどかったですが、時間をかけて取っ組み合っておいたことで基礎力結構上がったなあと感じています。
これを2〜3周して体型的に学んでおいたので、その後つまるところはほとんどありませんでした。

この本がなかったら絶対に合格できなかったけど、とっつきにくさは確かにあるので、数学にそこまで親しみがない人は苦労するかもしれません。

https://www.amazon.co.jp/dp/4320111664

オフィシャルワークブック

準1級用の問題集といえばこれらしいです。自分は恥ずかしながら本番1ヶ月前にこの本の存在を知り、急いで一通り触りました。

内容は過去問にかなり過学習している印象で、出題される例題も過去問の数字を変えたものがほとんどです。
それっぽくはできているけど汎用性は高くなく、教科書としてこれを持つのはしんどいなと思いました。

直前期の復習に使うくらいにしてよかったなと思っています。

https://www.amazon.co.jp/dp/478060852X

岩波データサイエンスシリーズ

勉強疲れたときの息抜き用。自分は応用の世界を知ることでモチベ上がるタイプなので、いくつか買ってちょこちょこ読んでいました。

ちゃんと数式とか入ってるわりに、文章がゆるめなののギャップが好きです。
種類もいっぱいあるので好きな領域でおひとつどうぞ。

https://www.amazon.co.jp/dp/4000298518

やらなくてよかった書籍

大体公式系は厳しいです。

過去問集

過去問の解説自体はわりと満足できるものですが、2年分で3,000円はさすがに高いなと思いました。過去問にたくさん触りたければオフィシャルワークブックをやれば問題ないかなと思います。

問題の解き方を知れるという意味では解説に満足できるものの、実際の試験問題を解く対策にすると思うと的外れなことが多いです。

例えばある統計量がnについての1次式とわかっていれば選択肢がひとつに絞れるものがあっても、解説では統計量の値をそれぞれの選択肢について丁寧に求めた上で数値があう正解はコレ、と解説されます。試験中はそんな暇じゃないので、話半分に読む程度でした。

https://www.amazon.co.jp/dp/4788925516/

公式の教科書

範囲を網羅するために端折られている説明の量がえげつないです。
体感「現代数理統計学の基礎」の8倍速くらいで進んでいく印象で、初見でこれだったら普通に諦めていました。

公式なのにね。

https://www.amazon.co.jp/dp/448902150X/

最後に

上記の書籍をインストールした上で臨んだ試験ですが、正直とてもむずかしく感じました。

マーク部分は肌感半分強くらいだけど、論述はほとんど書けたので意外と配点が大きいのかもしれません。

これからは形式が変わって全マークのCBTが始まるようですが、難易度のインフレが一旦でも止まるといいなと願っています。

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