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ストレージの種類:ブロックストレージ・ファイルストレージ・オブジェクトストレージ
データを保存する方法は多種多様であり、使用するシステムによって最適なストレージの種類は異なります。ここでは、ブロックストレージ、ファイルストレージ、オブジェクトストレージの三つの主要なストレージタイプについて解説します。
ブロックストレージ
ブロックストレージは、データを固定サイズのブロックとして分割して保存する方式です。一般にSAN(Storage Area Network)環境で用いられることが多いです。
特徴
- 高速な読み書きが可能。
- OSレベルでのディスクとして認識されるため、ファイルシステムを自由に設定できる。
- データベースやエンタープライズアプリケーションに適している。
図解
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| ブロック1 | ブロック2 | ブロック3 |
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データは上記のように分割され、それぞれのブロックが独立してアドレス指定されます。
ファイルストレージ
ファイルストレージは、データを階層的なディレクトリ構造で管理する方式です。家庭やオフィスなどの小〜中規模の環境でよく使用されるNAS(Network Attached Storage)がこのタイプにあたります。
特徴
- ファイルベースでデータ管理が行われる。
- ユーザーにとって直感的なデータ操作が可能。
- ドキュメント保存や共有に適している。
図解
+ ルートディレクトリ
+-- フォルダA
+-- ファイル1
+-- ファイル2
+-- フォルダB
+-- ファイル3
ファイルやフォルダは、上記のような構造で管理されます。
オブジェクトストレージ
オブジェクトストレージは、データをオブジェクトという単位で保存する方式です。各オブジェクトは一意のIDで識別され、メタデータを持っているため、拡張性や管理の柔軟性が非常に高いです。
特徴
- スケーラビリティに優れる。
- メタデータを自由に追加でき、管理が容易。
- クラウドストレージサービスで一般的に利用される。
図解
+---------------------+
| オブジェクト1 |
| - ID: 001 |
| - メタデータ |
| - データ |
+---------------------+
+---------------------+
| オブジェクト2 |
| - ID: 002 |
| - メタデータ |
| - データ |
+---------------------+
各データはオブジェクトとして独立して保存され、APIを通じてアクセスされます。
これらのストレージタイプは、それぞれのユースケースや必要とする性能、コスト効率に応じて選択されます。エンジニアとして最適なデータストレージの選択は、システムのパフォーマンスと直結するため、要件に合った知識を持つことが重要です。
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