Service Wokerを使って簡単にWEB Push通知を実装する①
はじめに
2023年3月27日に iOS 16.4 が公開され、iPhoneのSafariでもPush通知が利用できるようになったということで、Push通知のためにネイティブアプリを作らなくても良くなりました。
そこで、WEBのPush通知を手軽に試せないかな?と思って今回Service Workerとweb-push(npm)を使用してさくっとWEB通知を実装してみました。
Service Workerとは
Service Workerについて詳しく知らなかったので今回調べてみました。
Service Workerとは、Webブラウザのバックグラウンドで実行されるスクリプトです。
ユーザーがWebページを開いていないときでも、裏側で処理を実行させることが出来ます。
下記のようなことが機能が提供されているようです。
・オフラインキャッシュ
Service Workerは、キャッシュAPIを利用して、ネットワークリクエストの結果をキャッシュし、オフライン時にキャッシュされたリソースを提供することができます。これにより、ネットワーク接続がない場合や接続が不安定な場合でも、ユーザーが操作できる環境を提供できます。
・バックグラウンド同期
Service Workerは、バックグラウンドでデータの同期を行うことができます。これにより、ネットワーク接続が回復したときに、未送信のデータをサーバーに送信するなどの操作を自動的に行うことができます。
・Push通知:
Service Workerは、サーバーからのPush通知を受信し、ユーザーに通知を表示することができます。これにより、アプリケーションはユーザーに重要な更新や情報をリアルタイムで提供することができます。
詳しくは、Service Workerの基本とそれを使ってできることを参照ください。
今回は、Push通知の機能を利用します。
WEB Push通知の全体像
今回Service Workerとweb-push(npm)を使用して実装するWEB push通知の全体像について説明します。Push通知が表示されるまでの流れは下記の図の通りです。
ユーザーに通知が表示されるまでの流れは、次の通りです。
- ユーザー訪問:ユーザーがウェブサイトを訪れます。
- Service Worker登録: クライアントはService Workerを登録します。
- Push購読のリクエスト: クライアントはPush通知の購読をリクエストします。
- Push購読の作成: Service WorkerはPush通知の購読を作成し、購読情報をクライアントに返します。
- サーバーへの購読情報送信: クライアントは購読情報をサーバーに送信します。
- 購読の確認: サーバーは購読を確認し、購読情報を保存します。
- Push通知の送信: サーバーはService WorkerにPush通知を送信します。
- 通知の表示: Service Workerはユーザーに通知を表示します。
WebのPush通知の全体像を捉えるという記事が非常に参考になりました。
最後に
今回は、Service Wokerを使って簡単にWEB Push通知を実装するにあたって、「Service Workerとは何か」と「実装するPush通知の全体像」について説明しました。
いよいよ次の記事では、Service Workerとweb-pushを使用して簡単なWEB Push通知機能を実装するためのハンズオンを紹介いたします。
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