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「推論モデルって何?」ー1分でわかる超シンプル解説
この記事について
著者が個人的に調べて理解できた範囲を わかりやすさ重視 でざっくり整理したメモです。厳密さより “まずイメージがつかめること” を優先しているため、細部で誤りやより良い表現があればぜひコメントでご指摘ください!
0. 一言でいうと…
- 普通の LLM = 「しゃべりながら考える AI」
- 推論モデル = 「考えてからしゃべる AI」
シンプルだが、この違いだけで論理パズルや複雑な計画立案の精度が段違いになる。
1. 頭脳は同系統、でもレシピが違う
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どちらも Transformer 系の 基盤モデル (Foundation Model) を土台にしている。
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推論モデル専用にまったく別アーキテクチャを作るのではなく、主に次の 2 パターン:
- 追加ファインチューニング で「じっくり考えるクセ」を覚えさせる。
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パラメータを増量した兄弟モデル として別名で提供する。
→ アーキテクチャは同じでも 調理法と分量が違う イメージ。
2. 決定的な違い:アウトプットまでの手順
普通の LLM | 推論モデル | |
---|---|---|
流れ | 質問 → 最適そうな単語を即興で出し続ける | 質問 → 下書き (Chain‑of‑Thought) → 自分でツッコミ → 必要なら書き直し → 回答 |
例え | 消しゴムを使わずに走り書きした下描き | 記事を一度下書きして推敲してから公開 |
▸ 代表的な“考え直し”テク
- Chain‑of‑Thought : 手順を文章で書き出す。
- Self‑Critique : 自分の答えを自問自答でチェック。
- Tree‑of‑Thought : 複数の思考ルートを枝分かれさせて比較。
👀 プロンプトエンジニアリングを自動適用するイメージ
推論モデルは Chain‑of‑Thought や Self‑Critique などの プロンプトエンジニアリングのテンプレート をモデル内部で自動実行する。ユーザーはシンプルな質問を投げるだけで、裏では『Let's think step by step』→ 下書き→ 自己チェック→ 回答…という手順が走る、というわけだ。
3. 推論モデルが真価を発揮する場面
- 条件が多い数式・論理パズル・因果関係チェック。
- 長い技術ドキュメントを読んで要件を整理するタスク。
- 企画やロードマップを段取り良くまとめたいとき。
4. とはいえ普通の LLM が向くケース
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雑談チャットやコピーライティングなど 速度最優先 の用途。
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料金を抑えたいバッチ生成処理。
下書きや自己レビューを挟むぶん、推論モデルは トークンコストが 1.5〜3 倍 になりがち。
この記事は現時点での私の理解をまとめたものです。間違いや、より良い表現などがあれば、ぜひコメントでご指摘いただけると幸いです。
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