数年間継続している「作業メモ」の話
メモを残す習慣
以前、@gorou_178さんが「1日1ファイル、「調べたこと」「やったこと」を日報として残す」という記事を公開していた。
この記事の中に以下のようなくだりがある。
そこでふと思い出したのが元同僚のメモの取り方。
毎日1ファイル作成して、そのファイルにその日にやったこと(事細かくやった作業、実行したコマンドなども)をメモしていた。メモは年単位で残っておりとても驚いたことを覚えている。
この、「元同僚」というのはきっと私のことである。
私はメモを取ることが結構と好きな方で、メモを残すことがわりと習慣化している。
例を挙げると、普段からこういったことをやっている。
- Google Keepに「Podcastに出演してほしいゲスト候補」、「勉強会・カンファレンスの登壇履歴」、「来月購入予定の日用品・雑貨」、「自宅周辺の行ったことないラーメン屋」、「読みたい・気になったマンガ本」といった感じで思いつくままにメモしている。
- 勉強会やカンファレンスで挨拶した人・名刺交換した人をなるべく忘れないように、わかる範囲で本名、社名、SNSアカウント、イベント名とイベントのURL、会話した内容などをメモしている。
- マネーフォワード MEで家計簿をつけているが、自動販売機や食券が回収されるタイプの飲食店など履歴が残らない現金払いの場合に、Facebook Messengerなどを使って自分宛てに「1/6 昼ごはん 600円」のようにメモを残しておき、後でマネフォに転記するといったことを行っている。
「作業メモ」を始めたきっかけ
なぜ1日1ファイルの作業メモを継続的に残し始めたのかはよく覚えていないのだが、恐らくは時間管理を厳密にやっていた副産物かもしれない。
どういうことかというと、1日の作業時間の中で◯時~△時はA案件の作業を行った、□時~◇時はB案件の作業を行った、といった感じでどの案件にどれくらいの時間を割いたのかを15分単位でシステムに登録するという社内での運用ルールがあり、このシステムに入力する際に「えーっと、この日のこの時間は何の作業してたっけ?」ということにならないようにするためが最初のきっかけだったかと思う。
受託開発で複数の案件に従事していると、勤怠管理とは別にこういった工数の管理をあわせて行うといったことはわりとある話ではないだろうか。
上記のように「いつどんなことをやっていた」という情報をまとめておくと、後々、定期面談や1on1の際に「今月はこんなことをやってまして云々」みたいな会話の元ネタになったりして個人的には残しておいて正解だったなと感じている。
「作業メモ」を作成するためのツールと作成単位
以前は作業PC内にテキストファイルを1日毎に保存していたようなおぼろげな記憶だが、ここ数年は「Googleドキュメント」を利用している。
毎朝、前日のファイルをコピーし、当日分のファイルを作成してから作業に取り掛かっている。
「作業メモ」の内容
メモの体裁は特にルールを決めておらず、自分が思いつくままに適当に書いている。
このあたりをきっちりしようとすると続かなさそうな気がするので、まぁこれくらいの温度感である。
例えば、「明日までにやることリスト」を書いてたり、SNSで話題になってるIT系の記事のURLを貼り付けておいたり、突発で発生したトラブル内容と解決方法をメモってたり。
それと、よく書き残しているのが「サーバーなどで実行したコマンドの履歴」で、その作業の際にエラーが発生したり、作業に躓いた場合は詳細にそのときの記録を残すようにしている。
また、とある作業を行うに至った経緯などもあわせて記録するようにしている。
「作業メモ」の恩恵
前職から始めた作業メモの習慣は現職でも続けているのだが、メモを残しておいたお陰でこんなことがあった。
「AWSのIAMアカウントの整理を行ってるんですけど、アカセさんが作成しているこのIAMアカウントはしばらく利用されていないようです。削除してもよいですか?」といったことを聞かれた。
自分では全く記憶のないIAMアカウントではあったが、そのIAMのアカウント名でGoogleドキュメントを検索してみたところ、「いつ・何のために作成したのか」といった経緯を過去の自分が記録していたので、「これこれこういう理由で作成していましたが、現在は使用しておらず今後使用予定もないため削除して問題ありません」とすぐに答えられた。
もしメモを残していなかったら「削除しても問題ないか今から調べます」といった感じで割り込み作業が発生してしまい本来の作業時間を削ってしまうこともあるだろう。
これはほんの一例ではあるが、実はこういったやりとりを何度も経験しており、作業メモに助けられた回数は多い。
コマンド履歴を記録する理由
「サーバーなどで実行したコマンドの履歴」を残していると前述したが、これには理由がある。
例えば、こういった作業記録を見たことがあるだろうか。
この手順に沿ってインストールを行った。
https://www.example.com/doc/install/
パッと見は問題なさそうに思えるが、マニュアルの内容は更新されるし、URLは変更されるし、コンテンツ自体が失われることもある。
それに、マニュアルに記載されているインストールディレクトリとは異なる場所にインストールされていたりする場合もある。
「この手順に沿ってインストールを行った。ただし、一部アレンジしたがな」みたいな状態である。
また、そのインストール作業に伴い、「このパッケージもインストールしないと作業が先に進められなかった」といった情報も重要なのだが記録されていなかったりする。
なので、私は後々自分が困らないようにそのときの記録をそのまま残すことを心がけている。
「作業メモ」を残し続けてきた感想
既に書いた通りだが、過去に残しておいた作業メモのお陰で助けられたことは非常に多い。
作業メモの習慣が自分にとって良いものであるが故に、ついつい「よりよい方法はないのか?」といったことを考えてしまうのだが、なんとなく失敗しそうな未来が見えるので、現状の雑に残す程度を今後も継続していきたい。
ということで、「作業メモ」はいいぞ。
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