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alphaXivを使って論文要約してみた

に公開

今回は、先日Xにて見つけたalphaXivというものを使って、arXiv上の論文を要約する方法を調べてみました。

alphaXivとは?

alphaXivとは、arXiv上にアップロードされている論文を要約できるサービスです。自分の指定した論文を要約できるだけでなく、コミュニティを作成・参加したりおすすめの論文を一覧に出してもらったりと、様々なことを実施できます。

また、なんと言っても一番の特徴が、要約に利用されるLLMに関して料金がかからないところです。記事執筆時点ではaplhaXivで利用されるLLMについて無料で使えており、このサービスが無料で使えるのが不思議ですw。

https://www.alphaxiv.org/explore

alphaxivを使ってみた

使い方

使い方としては大きく3つのアプローチがあります。

  1. alphaXivのページから見たい論文を検索する
  2. arXivのページを開いてURLを変更してアクセスする
  3. Chromeなどで拡張機能を入れてアクセスする

1つ目は、alphaXivのトップページで論文検索ができるので、そちらにタイトルを入れる方式です。

3つ目は、arXivの見たい論文のページを開いて、arxiv.orgalphaxiv.orgに変更するという方法です。こちらはインターネットで検索すると出てくるのですが、私の環境ではブロックされてしまうので利用しておりません。

3つ目はchromeの拡張機能として入れる方法です。こちらを利用すると、arXivのページを開いて拡張機能を利用することでalphaXivに移動します。

今回は1の方法でアクセスしていく方法を使います。

対象とする論文

今回対象とする論文は、現代のLLM黄金時代の火付となったAttention Is All You Needを採用したいと思います。

https://arxiv.org/abs/1706.03762

alphaXivで開いてみる

alphaXivを開くと以下のような画面となっています。

中央にSearch for topics...とあるので、こちらに論文のタイトルを入れます。すると候補が出てくるので選択すると以下の画面に遷移します。

alphaXivの画面構成は以下のようになっています。

  • 左側
    • Paper: 論文本体を表示
    • Blog: ブログ形式で要約した結果を表示
    • Code: 実装コード
  • 右側
    • Assistant: AI Assistantを利用したチャット
    • My Notes: 論文に対してメモを追加
    • Comments: 同じ論文を見たユーザが残したコメントを閲覧可能
    • Similar: 類似論文を提案

この一覧だけでかなりすごいものと想像できるかと思いますが、一つずつ掘り下げてみましょう。

Paperの確認

画面右側では論文がそのままの形式で表示されています。この画面でテキストを選択するとプライベートコメントを残せる機能が利用できます。これを利用すると画面右側のMy Notesに記録されます。

試しにコメントすると以下のように記録されました。なお、この機能を利用する場合はGoogleアカウントでログインする必要があります。

Blogの作成

Blogタブを選択すると、論文を要約してブログ形式にしてくれます。最初生成するときは英語ですが、しばらく待っていると言語選択できるようになります。試しに今回生成すると以下のようになりました。なお、この要約結果が必ず正しい、必要な情報をピックアップできている保証はないので、適宜原論文も参照するようにした方がいいかと思います。

Codeの確認

論文によってはない場合もありますが、コードを提供している場合は確認することができます。今回対象とするAttentionの論文ではコードがあるため、以下のように確認できます。

Assistant

Assistantでは以下のモデルについていわゆるチャットをすることができます。一覧を見るとGeminiやClaudeが使えてなぜこれが無料なのかとても不思議ですw。

試しに、Gemini 2.5 Proを使ってこの論文で注意すべきところが何かあるか聞いてみました。この論文について注目してほしいところをたくさん列挙してくれており、アシスタントとしても有用であると思われます。

My Notes

先ほど論文画面でMy Notesに登録できることは紹介しましたが、My Notes上で登録することもできます。例えば試しにメッセージを入力すると以下のように登録できました。

Comments

Commentsでは他のユーザとコメントのやり取りができます。コミュニティではないですが、論文について議論をできるということで、世界中のリサーチャーと繋がれるとてもいい機能だと思います。この機能を通して、自分の論文に対する意見なども収集できていいツールになりそうです。

Similar

SimilarではalphaXiv上で人気の類似論文を紹介してくれます。情報収集をして類似の情報を探したい時が多々あると思うので、とても有用な気がします。

まとめ

今回は、alphaXivの紹介をしました。arXivを要約してくれるということで、特にパパッと要約してほしい時や、アシスタントを使いながら論文について知見を深めたい場合にとても有用だと思います。Blog機能については自動で論文を要約して情報をまとめてくれるということで、個人的にかなり重宝しています。

alphaXivはとても便利だと思いつつ、Blogでまとめられている内容だけで論文の内容が完全に網羅されているかというと必ずしもそうとは言えない場合もあると思うんで、原論文も必要に応じて読みながら利用するのが一番だと思います!

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