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【応用情報技術者試験】M/M/1の待ち行列モデル

2024/09/03に公開

まず覚えるべきこと

何はともあれ、以下の用語を覚えなければ、何もできない。

平均到着率(λ:ラムダ)
単位時間あたりのトランザクション数
例:5人/分(1分あたりに5人が窓口に来る)
👉逆数(1/平均到着率) = 平均到着間隔

平均サービス率(μ:ミュー)
単位時間あたりのサービス可能数
例:5人/分(1分あたりに窓口で5人の対応が可能)
👉逆数(1/平均サービス率) = 平均サービス時間

利用率(ρ)
平均到着率(λ) / 平均サービス率(μ)

次に覚えること

覚えることはあと少しだけ!頑張れ!

平均待ち時間(T1)
T1 = ρ / 1-ρ * 平均サービス時間

平均応答時間(T2)
T2 = T1 + 平均サービス時間 = T1 = ρ / 1-ρ * 平均サービス時間 + 平均サービス時間

練習問題

①ある窓口では、平均到着率が 4人/分であり、平均サービス率 が 6人/分です。この窓口の利用率を求めてください。

②この窓口の平均サービス時間を求めてください。

③平均待ち時間を求めてください。

解説

用語を正確に覚えていれば解ける問題です。(小数点は適当に四捨五入してます)

平均到着率(λ) = 4
平均サービス率(μ)= 6
①利用率(ρ) = λ / μ = 4/6 = 0.6666 ≒ 0.7

平均サービス時間は、平均サービス率の逆数なので、
②平均サービス時間 = 1/6 = 0.1666 ≒ 0.17

平均待ち時間(T1) = ρ / 1-ρ * 平均サービス時間なので、
③0.7/0.3*0.17 = 0.39666 ≒ 0.4分

応用情報技術者試験ドットコム(オリジナル問題)

https://www.ap-siken.com/kakomon/01_moshi/q24.html

解説

1秒間にゲートウェイ内で転送処理できるパケット数が150
 → 1秒あたりに150パケットを転送できる
  → 平均サービス率(μ) = 150

ゲートウェイに到着するパケット数が120
 →(1秒あたりに)到着するパケット数が120
  → 平均到着率(λ) = 120

利用率(ρ) = λ / μ = 120 / 150 = 0.8
平均待ち時間(T1)= ρ / 1-ρ * 平均サービス時間(👉平均サービス率の逆数)
= 0.8 / 0.2 * 1/150
= 4 / 150
= 0.0266666
≒ 26.6666 * 10^-3
≒ 26.7ミリ秒

類似の例題

以下リンク先の、(1)と(3)のみ
https://omm.ishikawa-nct.ac.jp/ex/exercises/MptpgAAA/

解説

窓口の宝くじ売り場にやってくる客は,3分に一人
👉平均到着率は、「単位時間あたりのトランザクション数」なので、「1分あたり」に直す
 平均到着率(λ)= 1/3

一人が宝くじを買うのにかかる時間は平均2分
👉平均サービス率は、「単位時間あたりのサービス可能数」なので、「1分あたり」に直す
 平均サービス率(μ)= 1/2

(1)利用率 (ρ) = 平均到着率(λ) / 平均サービス率(μ)
         = 1/3 / 1/2 = 2/3 ≒ 0.66

(3)平均待ち時間(T1) = ρ / 1-ρ * 平均サービス時間(1/μ)
= 2/3 / (1-2/3) * 2
= 2/3 / 3/1 * 2
= 2/3 * 6 = 4分

Discussion