【応用情報技術者試験】M/M/1の待ち行列モデル
まず覚えるべきこと
何はともあれ、以下の用語を覚えなければ、何もできない。
平均到着率(λ:ラムダ)
単位時間あたりのトランザクション数
例:5人/分(1分あたりに5人が窓口に来る)
👉逆数(1/平均到着率) = 平均到着間隔
平均サービス率(μ:ミュー)
単位時間あたりのサービス可能数
例:5人/分(1分あたりに窓口で5人の対応が可能)
👉逆数(1/平均サービス率) = 平均サービス時間
利用率(ρ)
平均到着率(λ) / 平均サービス率(μ)
次に覚えること
覚えることはあと少しだけ!頑張れ!
平均待ち時間(T1)
T1 = ρ / 1-ρ * 平均サービス時間
平均応答時間(T2)
T2 = T1 + 平均サービス時間 = T1 = ρ / 1-ρ * 平均サービス時間 + 平均サービス時間
練習問題
①ある窓口では、平均到着率が 4人/分であり、平均サービス率 が 6人/分です。この窓口の利用率を求めてください。
②この窓口の平均サービス時間を求めてください。
③平均待ち時間を求めてください。
解説
用語を正確に覚えていれば解ける問題です。(小数点は適当に四捨五入してます)
平均到着率(λ) = 4
平均サービス率(μ)= 6
①利用率(ρ) = λ / μ = 4/6 = 0.6666 ≒ 0.7
平均サービス時間は、平均サービス率の逆数なので、
②平均サービス時間 = 1/6 = 0.1666 ≒ 0.17
平均待ち時間(T1) = ρ / 1-ρ * 平均サービス時間なので、
③0.7/0.3*0.17 = 0.39666 ≒ 0.4分
応用情報技術者試験ドットコム(オリジナル問題)
解説
1秒間にゲートウェイ内で転送処理できるパケット数が150
→ 1秒あたりに150パケットを転送できる
→ 平均サービス率(μ) = 150
ゲートウェイに到着するパケット数が120
→(1秒あたりに)到着するパケット数が120
→ 平均到着率(λ) = 120
利用率(ρ) = λ / μ = 120 / 150 = 0.8
平均待ち時間(T1)= ρ / 1-ρ * 平均サービス時間(👉平均サービス率の逆数)
= 0.8 / 0.2 * 1/150
= 4 / 150
= 0.0266666
≒ 26.6666 * 10^-3
≒ 26.7ミリ秒
類似の例題
以下リンク先の、(1)と(3)のみ
解説
窓口の宝くじ売り場にやってくる客は,3分に一人
👉平均到着率は、「単位時間あたりのトランザクション数」なので、「1分あたり」に直す
平均到着率(λ)= 1/3
一人が宝くじを買うのにかかる時間は平均2分
👉平均サービス率は、「単位時間あたりのサービス可能数」なので、「1分あたり」に直す
平均サービス率(μ)= 1/2
(1)利用率 (ρ) = 平均到着率(λ) / 平均サービス率(μ)
= 1/3 / 1/2 = 2/3 ≒ 0.66
(3)平均待ち時間(T1) = ρ / 1-ρ * 平均サービス時間(1/μ)
= 2/3 / (1-2/3) * 2
= 2/3 / 3/1 * 2
= 2/3 * 6 = 4分
Discussion