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【二強時代】本格派のAIエディタ「Windsurf」の進化が著しいので徹底解説します。Cursorにも迫る勢いがある機能性です

2025/01/20に公開

はじめに

AIの開発エディターといえばCursorを思い浮かべる方が多いかもしれませんが
実は世界的には 「Windsurf」 というIDEもかなりの注目を集めています。「何それ?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

Windsurfは、「AIエージェントが深く組み込まれた、スタンドアロン型のIDE」 として特化されており、単にコード補完するだけでなく、

  • 複数ファイルの一括修正
  • 自然言語によるプロンプト操作
  • Web検索やプロジェクト全体の文脈推論

などをスムーズかつ直感的に行える仕組みを備えています。最近実施された 「Wave 2」 アップデートでは、リアルタイムのWeb検索機能や「Automated Memories」の強化などが導入され、大幅な進化を遂げました。

筆者も大注目のAIエディターであり、特にAutomated Memories に関しては使い込んでいかなければユーザー体験としてはっきりとはしなさそうだなと思います。しかし、国内外で大注目のエディタであること、仕組みを調べれば調べるほど、Cursorと一緒に使い込んでおいても良いのではないか?と思わされるようなレベルです。

本記事では、Windsurfの主要機能を整理しつつ、「Wave 2」の新機能やその恩恵を具体的に紹介します。また、Cursorをはじめとする他ツールとの比較や、実際の導入時に注意すべき点、そして「MQuery」に代表されるCodeiumの独自アプローチにも言及し、Windsurfが“コード生成の新時代”を切り開いている理由を解説します

https://codeium.com/

結論から申しますとWindsurfは、エンジニア向けの個々の機能単位ではまだ途上感があるが、「自然言語からコードを生成する体験」という点に関しては優れた点がとても多いと感じています。

そのため、開発することが少ない非技術職の方は、場合によってはWindsurfを使用することが勧められるシーンも今後増えてくるのではないかと思います(ここは開発チームの思想次第で今後変わってきそう)
AIエディタはCursorの独壇場になりつつあると感じていますが、現状でもそこに割って入れる存在のレベルではあると思います。

全ファイルのコンテキスト認識 がキーのプロダクトであるとも思っています。

動画でもWindsurfの魅力について解説しているので、もし動画の方が良い方がいらっしゃればこちらからどうぞ!

https://youtu.be/tZw7T8Yfjog?si=J_h3-C4XkVXoT_0r


1. Windsurfの主要機能

1.1. Cascade(AI コパイロット)の強力なサポート

Windsurfの中核となるのが「Cascade」と呼ばれるAIコパイロット機能です。これは単なるチャットBotや補完ではなく、複数ファイルを横断的に解析しながらコード生成や修正、デバッグ補助を行う仕組みを指します。

  • Writeモード

    • 大きな要望を一気に実装。
    • 例:「React+TypeScriptでTodoアプリを作成し、認証機能を付けて」など
  • Chatモード

    • ピンポイントの修正やバグ対応。
    • 例:「この変数がundefinedになる原因を直して」など

いずれも自然言語で指示を与えるだけで、該当ファイルに自動で変更を加え、プロジェクト全体の文脈を保ったうえで結果を提示します。「AIが“今”どのファイルをどう変えているのか」 が常に可視化されるため、扱いやすいのが特徴です。

Cursorで例えるとComposerモードみたいなもんです。

1.2. 全ファイル一括編集とマルチファイル認識

Windsurfは、単一ファイルごとの補完に留まらず、プロジェクト内のフォルダ構造や依存関係をAIが深く把握します。具体的には、リポジトリ全体を取り込みながら、複数ファイルにまたがる変更を一貫性のある形で提案してくれます。

  • Reduxを廃止してReact Contextに移行
  • Node.jsプロジェクトのディレクトリ整理
  • DjangoやRailsのルーティング大規模変更

など、大規模なリファクタにも強いです。

1.3. ターミナル統合と自然言語コマンド

WindsurfではターミナルとAIが統合されており、「npm run devを実行して」という自然言語指示だけでコマンドが走ります。エラーが出たらCascadeに投げることで、自動修正の提案を得ることも可能です。

  • 「npm install express --save」→ 自動でインストール
  • 「エラーを修正して」→ AIが最適なdiffを提示

特に初心者やフルスタックで複数ツールを使いこなす必要があるエンジニアにとって、コマンドの習得コストが下がるのは大きなメリットです。


2. Windsurfが注目される理由

2.1. 全ファイルのコンテキスト認識

多くのAIコード補完はファイル単位、またはユーザーが指定した範囲でしか文脈を把握しにくい傾向があります。しかし、Windsurfはプロジェクト全体のコードベースを自動で取り込み、依存関係を踏まえたうえで修正・生成を行うため、「手動でファイルタグを付ける」 などの面倒な作業が必要ありません。

他のAIエディタ(CursorやReplitなど)で「コンテキスト指定が大変」と感じていた方には、Windsurfの自動解析が魅力的に映るはずです。

2.2. 単一タスクへの“深い”アプローチ

海外のXやYouTubeの感想を見ると、「1つのタスクを深く実行するならWindsurfの方が良いのではないか」 という声が多いです。

  • UIがシンプル
  • Cascadeの1ステップごとの提案が分かりやすい
  • 過去の会話(Explicit Memories / Automated Memories)を活かしやすい

一方、Cursorのように並列実行に特化した設計はまだ弱い面もあったりします。

2.3. Codeiumが推進する「MQuery」の革新性

Windsurf開発元のCodeiumが注力するのが「MQuery」というアプローチです。これは従来の「Embeddingsだけに依存したコード検索」を超えるもので、膨大なファイルを並列に“LLMで直接”推論させる仕組みを指します。

Kevin Hou氏の講演(YouTube)でも語られていたように、

「数百~数千のファイルをベクトル空間に変換するだけでは不十分。
すべてのファイルに対してLLMが‘いる・いらない’を判定するほうが高精度。」

という発想です。Windsurfは将来的にこのMQueryを深く活かすことで、さらに大規模なコードベースでの提案精度を高めると期待されています。


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3. Windsurf最新アップデート「Wave 2」の紹介

2023年後半にリリースされた「Wave 2」は、Windsurfに多くの新機能・改善をもたらしました。ここでは主だったポイントを解説します。

3.1. Web Search機能の追加

@web https://example.com/docs 」のように入力するだけで、AIが該当URLをスクレイピングして最新の情報を取り込みます。

  • APIドキュメントやGitHubリポジトリのREADME、変更履歴などを自動解析
  • ローカルコードとの整合性をAIが見ながら提案

ただし、これらの検索実行はクレジットを消費します。不要な場合はオフにするなど、使い方に工夫が必要です。

3.2. Automated Memoriesの強化

Wave 1で導入された「Explicit Memories」に加え、自動でユーザーの行動を学習する機能が大幅に強化されました。具体的には「どのライブラリをよく使うか」「どんなパターンの修正を好むか」などをAIが記憶し、将来的に似た状況での提案がさらに的確になります。

育成ゲームのように使えば使うほどWindsurfが自分に最適化されていく点が画期的です。

筆者はこの機能に大きな可能性を感じています

3.3. コード実行&問題解決フローの向上

ターミナルコマンド統合は前バージョンから存在しましたが、Wave 2では 「Problemタブ」 が追加され、コンパイルエラーやランタイムエラーをワンクリックでCascadeに投げて修正案を得られます。

  • コピペ不要でエラー箇所をAIが把握し、最短ルートで修正を提案

3.4. その他の改善点

  • バグ修正や速度面での最適化
  • DevContainer対応強化
  • PRタブとの連携機能により、コードレビューの自動化に寄与

こうしたアップデートにより、Windsurfはより初心者フレンドリーかつプロユースにも耐えうるIDEとして仕上がっています。


4. Cursor AIとの比較

Windsurfとよく比較されるのがCursorです。いずれもAIエディタとして人気を博していますが、機能や操作性にかなり違いがあります。

比較項目 Windsurf Cursor
開発ベース Codeium製の独自IDE VSCodeをベースとした拡張
既存VSCodeユーザーに馴染みやすい
強み - 全ファイル認識と自動化された文脈理解
- シンプルUI
- 並列実行に強い
- Git連携
- チェックポイント管理
料金プラン - 無料+Proプラン($15~月) - 無料+Proプラン($20~)
学習コスト やや低め(直感的な操作)
初心者〜中級者に向いてそう
やや高め(機能が多い)
VSCodeの拡張に慣れたユーザーには魅力的
ファイルコンテキスト 自動解析で大規模コードベースでも対応しやすい ユーザーが手動でコンテキスト指定
(タグ付けなど)しないと精度低下の可能性

4.1. どちらを選ぶべきか?

Windsurf推し:

  • 普段開発をあまりしない&VSCodeに慣れていない人
  • 全ファイル解析でコンテキスト指定の手間を減らしたい
  • 価格を抑えたい(Pro$15)

Cursor推し:

  • 自分を軸にしたプログラミング(Tab補完やチャット)を多く使う人
  • 細々としたUXにこだわりがある人
  • 既存のVSCode環境との親和性を重視
    • 流行りのclineとの二刀流をしたいならば、Cursorになる

5. 導入時に気をつけたいポイント・注意点

5.1. 大きなファイルや行数制限

コミュニティ報告によると、1ファイルあたり数千行を超えるようなコードをまとめて変換しようとすると、処理が長引いたり、まれにタイムアウトが起きることがあるようです。大きなファイルは適宜分割して扱うのが無難です。

5.2. ターミナル統合の安定性

Wave 2でかなり改善されたものの、短時間で大量コマンドを打ち込む場合にIDEがやや不安定になる報告も。必要に応じて並列処理を控え、段階的にコマンド実行する運用をおすすめします。

5.3. プライバシーとクレジット消費

  • Web Search機能を多用するとクレジットが一気に消費される場合があります。オフ設定も可能なので、必要な時だけ使うのが良さそうです。
  • AIエディタ全般に言えることですが、企業内の機密コードを扱う際はプライバシーポリシーを要確認。Codeiumチームは企業向け対策を進めている模様です

6. 具体的な活用シーンとTips

6.1. 単一ファイル修正から10ファイル生成までの流れ

  1. Chatモードで小さなバグ修正

    • 「この関数がundefinedになる原因を修正して」
    • AIが変更点を提示→Acceptで反映
  2. Writeモードで一括生成

    • 「Next.js+Tailwindでランディングページを作成し、ログイン機能も追加」
    • 必要ファイル一式が自動生成され、最小限の確認作業でOK

複数ファイルにまたがる大きな変更も、「すべてAccept All」すれば一気に反映できる点が魅力です。ただし、10ファイル以上の大規模生成ではAIが混乱しやすく、段階的に指示したほうが安定すると言われています。

6.2. Web APIドキュメントの取り込み

  • @web https://api.example.com/docs と入力→AIがスクレイピング
  • 新規エンドポイントが追加された場合も自動で発見し、コードを最適化

6.3. Automated Memoriesで開発フローを「育成」

  • 「よく使うライブラリを覚えておいて」→Explicit Memories
  • AIが自動で行動パターンを学習→Automated Memories
  • 同種のフレームワークや類似プロジェクトで、過去のパターンを参照して“自動提案”してくれる

まとめ

Windsurfは、CodeiumチームによるAI統合IDEとして、多ファイルにわたるコンテキスト認識や自然言語コマンド、そしてWave 2で強化されたWeb Search機能・Automated Memoriesなどを武器に、多くの開発者から注目を集めています。

  • 全ファイル解析の強さ → コンテキスト指定が不要で、初心者にもとっつきやすい
  • 1つのタスクに深く対応するUI → 開発スピードが向上
  • MQueryなどの新たな検索・推論技術 → より大規模コードベースでも高精度な提案を目指す

一方、並列タスク処理や大量のファイル生成には工夫が必要、Web検索のクレジット消費も慎重に使う必要があるなど、デメリットや制限も存在します。しかしながら、月額10ドル程度でここまで充実した機能を得られる点は大きな魅力です。

最終的な選択は、あなたのプロジェクト規模やチーム体制、どの程度「AIに任せたいか」によって変わります。CursorやCline、あるいは従来のVSCode+拡張とも比較検討しながら、Windsurfが理想的なコーディングパートナーになり得るか、ぜひ試してみてください。無料プランでも十分に操作感を味わい、そのポテンシャルを確認できます。

Windsurfを導入すれば、「AIに任せられる部分は任せて、自分はより創造的な部分に集中する」という開発スタイルを確立できるかもしれません。今後のアップデートやMQueryのさらなる発展も含め、Windsurfの進化に要注目です。


ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。今後もAI分野の新しい活用方法や開発テクニックを、X(旧Twitter)やYoutube でいち早く紹介していきます。少しでも興味があれば、ぜひフォローして最新情報をチェックしてくださいね!👇

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