結局のところ、本当に使えるAI駆動開発のツールはどれ?AI駆動開発に使えるツールTier
最近AIを活用してコード生成から問題解決までをサポートしてくれる“AI駆動開発ツール”が数多く登場しています。これらを上手く使いこなすと、圧倒的な生産性向上や開発スピードの改善が期待できます。しかし同時に、どれを選べばよいか迷う人も多いのではないでしょうか。
本記事では、私自身が実際に使い込んだ体験をもとに、SランクからCランク、さらに評価外までをランキング形式でまとめました。各ツールの特徴やコスト、強み・弱みを紹介するので、ぜひAI駆動開発の参考にしてみてください。
動画でご覧になりたい方はYouTubeでも解説をしているので是非どうぞ
Sランク:最強クラスのAI駆動開発ツール
Cursor
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特徴
- 圧倒的な使いやすさ: シンプルで直感的なUI。VSCodeライクな操作感。
- コスト面の強み: 月額20ドルの「Proプラン」でAI機能がほぼ使い放題。API重量課金が苦手な人にもおすすめ。
- 完成度の高さ: 既存のコードベースへの対応や補完機能が非常に優秀。
総評: 「どれを使えばいいか分からない」という初心者にもまずおすすめできる、安定感のある王道ツール。価格と性能のバランスが良く、継続的にアップデートされている点も評価ポイントです。
Windsurf
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特徴
- カスケード機能が強力: 自律型エージェントが複数ファイルにわたる複雑なタスクをこなし、開発をどんどん進めてくれる。
- 高い問題解決力: ソースコード全体の依存関係をしっかり把握して、根本的な解決策を提案する。
- 課金体系が重量制: 使えば使うほどクレジットが消費されるため、大規模開発でコストがかさむ可能性。
総評: エージェントの使用感ではSランクの中でもトップレベル。従量課金ゆえに費用面のリスクはあるものの、大規模プロジェクトや高度な自動化を望む中~上級者なら一度は試したいツールです。
AIDE
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特徴
- オープンソースのAIエディター: 今後のコミュニティ貢献やカスタマイズの余地に期待。
- 自立型エージェントの精度が高い: 周辺ファイルをしっかり解析し、的確なコード生成を行う。
- 月20ドルの有料プラン: Proモデルが無制限で利用でき、コスパが良い。
- 知名度はまだ低め: 国内ユーザーが少なく、情報が少なめだが、逆にチャンスともいえる。
総評: CursorやWindsurfに続く第三の強力なAIエディター。「Sランクの穴場」 ともいえる存在感で、将来的にはさらに評価が高まる可能性があります。
筆者の個人的にはAIDEに最も注目しています。理由はエージェントの雰囲気というかも素晴らしいですし、コンテキスト認識も優れていると感じました。CursorとWindsurfの中間でしょう。一般的におすすめなのはCursorではあります。
Aランク:注目度&完成度の高いツール
Trae
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特徴
- ByteDance(TikTok運営)が開発: 中国発のAIエディターということで注目度は高い。
- エージェント機能&UIが充実: VSCodeのような操作感に加え、Webビューなど独自の強み。
- 若干もっさり感あり: 現状は動作にやや遅さや引っかかりを感じる場面がある。
- 無料枠が充実: API課金の心配が少なく、気軽に試しやすい。
総評: 将来性は大いにあるが、現時点ではSランクほどの完成度には及ばず。とはいえ、無料で色々試したい方や、「新しいものをいち早く触りたい」というタイプには非常におすすめです。
Copilot
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特徴
- (2025年2月9日更新) VSCode InsiderにてAI Agentモードが追加された。なかなかいい
- Sと比べると一歩落ちるがするが、なかなか良い
総評: 今後はCopilotを基準に他のツールの評価をしていける4oのような印象を受けている。Cursorは総合力&パイオニア、WindsurfはCascadeといった強い差別化を持っているがそれに比べるとCopilot自体に強みはまだ見つけられていないが、総合力は比較的高い気がする
B+ランク:Aに近い優秀なプラグイン
Cline
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特徴
- VSCodeなどにプラグインとして導入: 使い慣れたIDEを変えずに、AI開発機能を追加できる。
- 高精度の補完・提案: コードの意図をしっかり理解して、複数ステップをカバーする提案も。
- APIコストが重量課金: 使い方次第では費用が増大する可能性がある。
総評: Aランクに近いポテンシャルがあり、現行の開発フローを大きく変えずに導入できるメリットは大きいです。費用面のハードルさえクリアできれば、非常に使いやすいプラグインでしょう。
Bランク:ある程度実用的なノーコード/ブラウザ系
Replit
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特徴
- クラウドIDEの老舗: ブラウザだけで多言語対応の開発環境を素早く構築できる。
- ノーコードに近い運用も可能: ツール内で簡単にコードを生成・実行。
- UIがやや複雑: 結構機能が多いので慣れが必要。
総評: コード書き始めのハードルが低く、試作やデモを素早く作りたいときに便利。フルスクラッチ開発よりも、軽めのプロトタイプ向けという印象です。
Lovable(ラバブル)
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特徴
- ノーコード/ローコード系: GUI操作で簡単にアプリのひな形を作成可能。
- Supabaseとの連携: データベースを伴うアプリの構築サポートもあり。
- 費用対効果の問題: 本格的に作り込むほどコストが気になる場面も。
総評: フルスタックでガッツリ開発するというより、アイデア検証やPoC(概念実証)に向いたツール。プロトタイプや社内用の小規模アプリには十分使えます。
Codev
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特徴
- LovableやReplitに近いオールインワン型: AIに指示しながら、UI上でコードを編集。
- 1メッセージごとの回答精度が比較的高い: 一度のやりとりでサッと良い回答を得やすい。
- 価格がやや高め: コスト面で割り切れるなら検討の価値あり。
総評: 似通ったノーコード/ローコードの中では機能の完成度が比較的高い印象。ただし費用面のハードルがあるため、プロジェクトの予算やスケール感を考慮しましょう。
Cランク:現時点では厳しめの評価
Bolt
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特徴
- ノーコード系: Lovableなどと同様に、手軽にアプリ生成できる仕組みを持つ。
- 言語理解力にやや難あり: より細かい指示が必要で、何度かやり取りを繰り返さないと意図通りの結果にならないことも。
- 無料枠がある: 試しやすい面もあるが、本格的な開発にはパワー不足。
総評: 小規模なアプリや試作レベルであればそこそこ使えるが、他のBランクツールと比較すると機能面で見劣りする場面も。
V0
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特徴
- ノーコード/ローコード先駆けの一つ: 早期に注目を浴びたが、他のツールと比べた優位性はどうだろうか?
- 実用上の物足りなさ: 現在の水準ではコード提案や自律性に不足感がある。
総評: かつて話題になったものの、最近の勢いあるAIツール群と比べるとやや力不足。将来的なアップデートに期待したいところ。
その他
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特徴
- オープンソース: 無料で使用できるのは魅力的ではある。
- エージェントなし: AI駆動開発においてエージェントがないのは致命的。評価できない。
総評: AI駆動開発の時代においては、エージェントにごりごり開発させるのが基本なので評価できない。
まとめ
ランク | ツール |
---|---|
S | Cursor, Windsurf, AIDE |
A | Trae Copilot |
B+ | Cline |
B | Replit, Lovable, Codev |
C | Bolt, V0 |
評価外 | Void, Codev |
- 圧倒的な自律性・性能を求めるなら、まずSランク(Cursor / Windsurf / AIDE)
- 将来性や新規性を重視するなら、Aランク(Trae)やB+ランク(Cline)の導入を検討
- プロトタイプ・簡易実装がメインなら、Bランク(Replit / Lovable / Codev)
- ノーコード体験を気軽に試すなら、Cランク(Bolt / V0)
- 純粋なコード補完としては優秀でも、AI駆動開発に向いていると思わなかったものは評価外
AI駆動開発の世界は進化が早く、新しいツールやアップデートが日々登場しています。今後のアップデートで各ツールの評価は変動する可能性がありますが、現時点の参考としてご活用ください。
もし「このツールはもっと上の評価になるはず!」というご意見や、「こんな機能を活用している」などの活用事例があれば、ぜひ共有してみてください。私自身も新たな発見を楽しみにしています。
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