📦
一斗缶で簡易シールドボックスを作ってみよう
無線に関連する機材の開発を行うと、周囲の影響を避けるため、電波遮蔽した環境でテストを行いたい場合があります。
こういった場合にはシールドボックス(例: 電波暗箱/シールドボックス@MICRONIX)などの機材を利用するのですが、シールドボックスは一般に高価で素人には手が出しにくいものがあります。
要は外部から電波が入ってこなければよいわけですから、金属で覆われた箱を用意すればよいのではないか…という観点で実験をしてみた結果を共有します。
必要な材料
素材
- 一斗缶ないし半缶 -- 天切、フタ付きという種類を購入すると良いでしょう。今回利用したもの→ https://amzn.to/3F5PrDF
- アルミテープ -- 穴を開けた部分の遮蔽します。キッチンの隙間を防ぐための資材として売っているものが使えます。例→ https://amzn.to/3n0t0JP
- Ethernetポート付きのUSBハブ -- 電源・通信経路確保用に使います。今回使用したもの→ https://amzn.to/3oit0Eg
工具
- ドリル -- 缶に穴を空けるのに利用します。
- ハンドニブラ -- 穴の拡張にあると便利です。ない場合はドリルで複数の穴を開けてニッパで切断するなどの加工をしてください。今回利用したもの→ https://amzn.to/3wvL9Cr
工作
- 半缶の側面に、ドリルで穴を開けます。
- ドリルの穴をハンドニブラで拡張して、USBケーブルが通る穴を開けます。
- USBハブのケーブルを穴に通したら、穴の周りをアルミテープで覆います。
検証方法
- 適当なBluetoothビーコンを吐く機材を用意します(COCOAインストール済みのAndroid機など)
- USBハブを、PCにつないて、シールドボックスの中への通信路、および電源とします。
- Raspberry PiなどをEthernetの先に接続して、親機からSSHで接続しBluetooth Low EnergyのScanを走らせてみましょう。
2. お手軽に実施する場合は Bleak のサイトに記載されている Scan のサンプルなどが使えます。 - 缶の蓋を開けた状態でスキャンした場合と、缶の蓋を締めた状態でスキャンした場合の結果を比べます。
検証結果
- 蓋を締めた場合は中にあるものだけがスキャンできますので、ある程度遮蔽されていると思われます。
- 缶の中には電磁波吸収の加工を一切していないので、内部の反射波が強烈に発生している可能性が高いため、パフォーマンスの測定のような用途には向かないことをご注意ください。
Discussion