非エンジニアによるGPTs活用方法
はじめに
株式会社アイデミーにおけるDXプロジェクトの伴走支援サービス(Modeloy)で、PMを担っている宮﨑です。
弊社はミッションとして「先端技術を、経済実装する。」を掲げて活動しており、昨今話題の生成AIを活用したサポートMy Aideも2024年初頭にリリース予定です。
しかしながら、とくに技術革新の目覚ましい昨今、とくに非エンジニアの私がどのように先端技術を活用していくかは常に課題としてつきまとっています。
そんな私が最近活用を試みている「GPTs」について、非エンジニア視点での活用方法をご紹介します。
1. GPTsとは
- 2023年11月7日(日本時間)よりOpenAIの有料プランで提供された機能
- ChatGPTを目的別にノーコードでカスタマイズできる機能
- APIの利用機能
OpenAIの公式サイトから、大きくは上記3点が確認できます。
活用イメージをつかむため、始めに具体例を見ていきましょう。
以下は一般に公開されているGPTsの一つです。
Paper Interpreter (Japanese)
構築したGPTsは、上記のように一般に公開・個人で活用することができます。
常に最新の論文を追って情報をキャッチアップする必要のある方は、論文の確認作業が大幅に削減されるのではないでしょうか。
今後は構築したGPTsの売買が可能となるGPT Storeもリリース予定とのことです。
2. GPTsの作成手順
- GPT Plusへの加入
- My GPTsの作成
- 公開設定
順を追って確認します。
ログイン後、左上の「Explore」を押下(「孫氏」は下部のおまけで使っています)
Create a GPT押下
Create a GPT押下後の画面
今回はConfigure(ChatGPTとのやり取りしながら構築する場合は「Create」)
構築するGPTsの名称や、導入したいツール(DALLE3など)の選定など
今回は特定の後述の資料に関する質疑応答を行いたいので、対象のPDFをアップロード
追加完了後、不要なツールの削除
構築するGPTsの名称や設定を整える
公開設定
3. My GPTsを使ってみる
- 実務における使用目的を考える
- PMとして顧客と対話するために、リサーチや初期インプットを素早く終えたい
- 正しいか、の最終確認は原文を確認する
弊社では環境に関わる先端の取り組み、グリーントランスフォーメーション(GX:クリーンエネルギー中心へと転換)に関する人材育成支援・新規事業開発もサポートも実施しております。
ではGXの取り組みに対して、いま各企業はどのような課題に直面しているのか。その一つが多種多様なデータが介在するカーボンフットプリント(CFP)の算定なのです。
話をGPTsの活用に戻します。
今回、CFPに関する情報を最小限の労力でインプットすべく「CFPガイドライン君」というGPTsを作成しました。
これは省庁の作成したガイドラインのpdf数百ページをインプットデータとして、その要約や質疑応答に対応してくれるチャットボットです。
「データに用いる基準は何か」
「業界が変わると基準も変更するのか」
「算定した数値は第三者認定など必要なのか」
「そもそもなぜ算定しないといけないのか」
など次から次へと浮かんでくる疑問を、調査しながら解消・顧客と向き合うのは骨の折れる業務です。
そのような業務を可能な限り効率的に行わせてくれるのが、「CFPガイドライン君」なのです。
作成した「CFPガイドライン君」。費用対効果についても適切に回答してくれます
回答してくれることは喜ばしい。一方でファクトチェックを怠ってはいけません
4. 所感と今後の展望
実際に使ってみると、その設定の簡便さと実務への適応性の高さには驚きを隠せなかった。
現在使い始めの段階ではあるが、支援顧客やその業界を取り巻く状況など、インプットデータを整理することで、リサーチの時間が大幅に削減できるのではないか、という大きな期待を抱く結果となった。
一方、最終的な判断(回答の文章を適切なものとして活用するか否か)は人間にゆだねられていることは不変である。
出力された回答が正しい情報であるかは常に確認しながら前に進みたい。
5. おまけ
どうやら孫氏の兵法をインプットしたGPTsが相談に乗ってくれるらしい。
最近悩んでいることを相談してみた。
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