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DeepSeekでkintone稟議書アプリの文面自動生成を試作してみた
記事概要
DeepSeekとkintoneを連携して、稟議書アプリの文面自動生成を試作してみました。
中国産生成AIの活用研究会では、いろいろな側面で日系企業での活用を模索しています。
こんなことができるか知りたい。話を聞いてみたいという方がおみえでしたら、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
全体イメージと構成
- ユーザーは、稟議のタイトルを入力、提案書等補足資料を添付します。
- DeepSeekへの基本指示は初めから埋め込み。会社ごとに稟議の基本項目が決まっているため、その項目と基本記載方法を指示。
- 決定申請に記載したい補足内容は、添付された補足資料(PDFを想定)から値を取得しています。
稟議の文面生成結果
指示通りの題目で生成されていますね。
1. 目的
販売・在庫管理の効率化および情報の正確性向上のため、kintoneを活用した販売管理システムを導入する。
2. 主な内容・金額(税込)
システム開発費用:80,000元(税込)
kintone使用料:月額575元(5ユーザー分、税込)
阿里云サーバー使用料:月額300元(税込)
3. 導入予定
2024年4月よりプロトタイプ試行開始、2024年10月より正式運用開始予定。
4. 費用負担先(部門、勘定科目)
情報システム部、勘定科目:システム開発費用・ソフトウェア使用料
今回提案書例を添付ファイルでつけているため、目的等も提案書から拾えていますが、単に見積書等を添付する場合、目的は自分である程度指定する必要がありそうですね。
所見
- 添付した資料から文字列を抽出して、それをDeepSeekに投げるというプロセスは良いと思うのですが、現状DeepSeekにはオプトアウトの設定(生成AIの学習プロセスに利用されないよういする設定)がないため、機密事項は投げないようにする必要がありますね。
- 添付資料から文字列を抽出後、実際にDeepSeekに投げる前に、何かしらの手段で社内ガイドラインに照らし合わせて、外部に出してはいけない情報がないかの検査プロセスが必要ですね。
- データ管理の側面を一度置いておくと、稟議の文章の下書きを生成AIに書いてもらうのは、なかなか面白いアプローチだと思いました。ある程度定型化した文章構造になるので、作成者だけではなく、承認する側も見やすい文章になるかもしれません。
まとめ
機密保持の観点で、DeepSeekにオプトアウトがない以上、社内ガイドライン、検査プロセス、運用でうまく回す必要がありますが、稟議書の文面をDeepSeekに書かせるアプローチは色々と応用もききそうです。
執筆担当:開発担当(エンジニア)
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