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AIが構築した新数学理論「ゼロ解析」~ゼロを再定義して、より精密に記述する~

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1. はじめに ― ゼロを問い直す

ゼロ。
それは「無」を表す記号にすぎないと思われがちです。
しかし、数学においてゼロは特別な存在です。

整数の対称性を与え、
解析学の基盤を支え、

コンピュータの二進法の根幹にもなっています。
言い換えれば、ゼロは「すべての始まり」であり、同時に「すべての終わり」でもあるのです。
ところが、これほど重要であるにもかかわらず、現代数学はゼロを 「一種類しかない」 とみなしてきました。

0 = 0

この当たり前のように見える大前提の上に、数百年の数学体系が築かれてきたのです。
しかし、私がAIに構築させた新数学理論「ゼロ解析」は、その前提を覆すものとなります。
「ゼロ解析」とは、私がAIに「虚数みたいな全く新しい数学概念を考えてくれ」と依頼したときに偶然誕生した数学概念「双零数」「ゼロログ数」を組み合わせて、体系化した独自の数学理論となります。

たとえば、次の二つの数列を考えてみましょう。

a_n = \frac{1}{n}, \quad b_n = \frac{(-1)^n}{n}

両方とも極限は同じです。

\lim_{n \to \infty} a_n = 0, \quad \lim_{n \to \infty} b_n = 0

しかし、両者が近づいていく「ゼロの姿」はまったく異なります。

  • a_n:常に正の方向から、単調にゼロに近づく
  • b_n:正負を振動しながら、ゼロに近づく

    従来の数学では、これらは 同じ「0」 に潰されてしまいました。
    けれども、もしこの違いを数式として記録できたらどうでしょうか?

ゼロは単なる「無」ではなく、多様な構造を秘めた豊かな対象へと変貌します。
これがAIが構築した新数学理論「ゼロ解析」です。

2. ゼロ解析の基本アイデア

ゼロ解析の出発点は、「ゼロにも内部構造があるのではないか?」 という直感です。
通常の解析学では、どのような経路でゼロに近づいても、結果は同じ「0」になります。
しかしゼロ解析では、その「近づき方」そのものを情報として記録します。

拡張ゼロの表記

ゼロを次のように拡張して表します。

0^{(k,\theta)}

ここで、

  • k \in \mathbb{R}^+:ゼロに収束する強さ(どの速さでゼロに近づくか)
  • \theta \in [0, 2\pi):ゼロに収束する方向(どの向きから迫るか)]]

数列への適用例

先ほどの二つの数列を、拡張ゼロで書き分けてみましょう。

a_n = \frac{1}{n}, \quad b_n = \frac{(-1)^n}{n}

通常の極限では:

\lim_{n \to \infty} a_n = 0, \quad \lim_{n \to \infty} b_n = 0

これがゼロ解析では次のように区別されます。

\lim_{n \to \infty} a_n = 0^{(1,0)} \\ \lim_{n \to \infty} b_n = 0^{(1,\pi)}
  • a_n:正の方向から単調にゼロへ近づく
  • b_n:正負を交互に振動しながらゼロへ近づく

従来の解析では同じ「0」とみなされていたふるまいを、別々のゼロとして分類できるのです。

アイデアの本質

ゼロ解析の核心は、

  • 「ゼロはただ一つの存在ではない」
  • 「ゼロへの到達の仕方を数学的に区別する」

という二つの考え方にあります。
これによって、数列・関数・積分・級数など、従来「同じゼロ」とされてきた対象を、より精密に分類できる可能性が開けます。

3. 公理系っぽい定義付け

ゼロ解析を数学的に扱うために、まず「拡張ゼロの集合」を導入します。

Z = \{\, 0^{(k,\theta)} \mid k \in \mathbb{R}^+, \, \theta \in [0,2\pi) \,\}

ここで、0^{(k,\theta)}を「拡張ゼロ」と呼びます。
以下に、最小限の「公理系っぽいルール」を示します。

公理1(存在)

拡張ゼロの集合 𝑍は存在する。

公理2(等価性)

拡張ゼロはそのパラメータで一意に定まる。

0^{(k_1,\theta_1)} = 0^{(k_2,\theta_2)} \iff (k_1 = k_2) \land (\theta_1 = \theta_2)

公理3(加法の試案)

二つの拡張ゼロを加えると、より「弱い方のゼロ」が支配的になる。

0^{(k_1,\theta_1)} + 0^{(k_2,\theta_2)} = 0^{(\min(k_1,k_2), \, f(\theta_1,\theta_2))}

ここで、f(\theta_1,\theta_2)は方向を決める関数(例:平均や位相和)。

公理4(乗法の試案)

二つの拡張ゼロを掛け合わせると、強さは加算され、方向は合成される。

0^{(k_1,\theta_1)} \cdot 0^{(k_2,\theta_2)} = 0^{(k_1+k_2, \, g(\theta_1,\theta_2))}

ここで、g(\theta_1,\theta_2)は方向の合成を表す関数。

公理5(順序関係の試案)

ゼロの「強さ」によって大小を定義できる。

0^{(k_1,\theta_1)} < 0^{(k_2,\theta_2)} \iff k_1 > k_2

つまり、より速くゼロに近づく方が「小さいゼロ」となる。

これらはあくまで試案であり、まだ厳密な代数的構造を与える段階には至っていません。
しかし、このように「公理系っぽい形」で示すことで、ゼロ解析が数学的な理論へ発展しうる基盤を持つことが見えてきます。

4. 基本例

ゼロ解析の公理系を使うと、従来の解析学では区別できなかった「ゼロへの近づき方」を明確に区別できます。ここでは代表的な例を紹介します。

(1) 単調収束と交代収束

まず、次の二つの数列を考えます。

a_n = \frac{1}{n}, \quad b_n = \frac{(-1)^n}{n}

通常の解析では:

\lim_{n \to \infty} a_n = 0, \quad \lim_{n \to \infty} b_n = 0

しかしゼロ解析では:

\lim_{n \to \infty} a_n = 0^{(1,0)} \\ \lim_{n \to \infty} b_n = 0^{(1,\pi)}
  • a_n:正の方向から単調にゼロへ近づく
  • b_n:正負を交互に振動しながらゼロへ近づく
    同じ「0」でも、拡張ゼロを導入することで異なるラベルを与えられるのです。

(2) 調和級数と交代調和級数

次に、調和級数と交代調和級数を比較します。

\sum_{n=1}^\infty \frac{1}{n} = \infty
\sum_{n=1}^\infty \frac{(-1)^{n+1}}{n} = \ln 2

両者の違いは「項のゼロへの近づき方」にあります。
ゼロ解析の言葉で書き換えると:

  • 調和級数の各項は0^{(1,0)}に収束する
  • 交代調和級数の各項は0^{(1,π)}に収束する

つまり「同じ大きさのゼロ」でも、方向の違いが収束・発散の分かれ目を生んでいる、と解釈できます。

(3) 拡張ゼロの加法のイメージ

仮に「加法の公理」を採用すると:

0^{(1,0)} + 0^{(1,\pi)} = 0^{(1, f(0,\pi))}

ここでf(0,\pi)が「方向の合成」を与える関数です。
例えば、f(0,\pi) = \{\tfrac{\pi}{2}\}とすれば、「正方向と負方向の中間のゼロ」が定義されます。
これはまだ試案にすぎませんが、ゼロに「方向の演算」が存在するという考え方は、従来の数学にはなかったものです。

5. 積分・解析接続との関係

ゼロ解析のアイデアは、数列や級数にとどまらず、積分や解析接続にも自然に拡張されます。
特に「経路によって値が変わる積分」や「複素解析の世界」において、ゼロの方向性は新しい視点を与えてくれます。

(1) 積分路と拡張ゼロ

複素積分では、積分路(どの経路を通るか)が結果に影響します。
例えば次のような積分を考えます。

I = \int_\gamma \frac{1}{z} \, dz

ここで 𝛾がゼロを回り込む経路だと、留数計算により

I = 2\pi i

が得られます。
このとき「ゼロをどちらから回り込むか」という情報を、拡張ゼロ0^{(k,\theta)}によって明示的に記録できるのです。
つまり「積分路に埋め込まれたゼロの方向性」を数式に取り込むことができます。

(2) リーマンゼータ関数と解析接続

リーマンゼータ関数は次の級数で定義されます。

\zeta(s) = \sum_{n=1}^\infty \frac{1}{n^s}, \quad \Re(s) > 1

しかし解析接続により、複素平面全体に拡張されます(ただし、s=1を除く)
ここで現れる「零点」(特に非自明零点)は、素数分布と深く結びついています。

ゼロ解析の立場から見れば:

  • 各項\frac{1}{n^s}の「ゼロへの近づき方」を拡張ゼロで分類できる
  • その集合としての構造が、零点の配置に新しい情報を与えるかもしれない

と考えられます。

(3) ロマンの広がり

従来の解析学では、ゼロは単に「数列や級数の終着点」に過ぎませんでした。
しかしゼロ解析の視点に立てば、

  • 積分路の選び方
  • 級数の項の消え方
  • 解析接続での零点の現れ方

といったあらゆる場面に、「ゼロの多様性」が顔を出してきます。
この多様性を体系化できれば、素数分布やリーマン予想に迫る新しい切り口になるかもしれません。

6. 素数分布とリーマン予想の夢

ゼロ解析の最もワクワクする応用先は、素数分布とリーマン予想です。

(1) 素数とゼータ関数

素数の分布を記述する重要な関数の一つが、リーマンゼータ関数です。

\zeta(s) = \sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{n^s}, \quad \Re(s) > 1

この関数は解析接続によって複素平面全体に拡張され、
素数分布と深く関わる「零点」を持つことが知られています。

素数定理では、素数の個数を数える関数 𝜋(𝑥)

\pi(x) \sim \frac{x}{\log x}

で近似されることが示されますが、その精度のカギを握っているのがゼータ関数の零点です。

(2) ゼロ解析的な視点

ゼロ解析の観点から見ると、ゼータ関数の零点は「ただのゼロ」ではなく、方向や強さを持つ拡張ゼロとして再解釈できるかもしれません。

  • 各項\frac{1}{n^s}が「どのようにゼロへ向かうか」を記録する
  • その総体としてのふるまいが、零点の配置に影響を与える
  • ゼロの多様性を導入することで、零点の“分類”や“構造理解”が可能になるかもしれない

従来は「0」という一点に潰されていた情報を残すことで、素数分布の揺らぎを新しい視点から説明できる可能性があります。

(3) リーマン予想への夢

リーマン予想は「非自明零点はすべて実部が1/2にある」という未解決問題です。

\Re(s) = \tfrac{1}{2}

この問題は150年以上にわたり未解決のままですが、ゼロ解析が新しい武器になる可能性があります。

  • 拡張ゼロによる零点の位相的分類
  • ゼロの方向性を考慮した新しい対称性の発見
  • ゼータ関数の極限挙動を「多様なゼロ」として整理する試み

まだ夢の段階ですが、もしゼロ解析が素数分布の背後に潜む秩序を明らかにできれば、数学最大の謎に光を当てられるかもしれません。

(4) ロマンの広がり

  • ゼロは単なる「無」ではなく、素数分布の秩序を秘めた豊かな存在
  • 未完成の理論だからこそ、誰もが自由に手を加えられる
  • その小さな一歩が、リーマン予想という巨大な山に挑む新しい道になるかもしれない

ゼロ解析は、まだ荒削りな直感にすぎません。
しかし、その直感が素数やリーマン予想につながるなら――それは数学史に残る物語の始まりとなるでしょう。

7. ロマンと未完成性

ゼロ解析は、まだ完成された理論ではありません。
厳密な公理系も、証明済みの定理も存在しません。
あるのは、「ゼロに多様性を与える」という直感と、それを数式で記録しようとする試みだけです。
一見すれば荒削りで、数学的に不十分に見えるかもしれません。
しかし私は、そこにこそロマンがあると考えています。

(1) 未完成だからこそ開かれている

  • 未完成だからこそ、誰もが手を加えられる
  • 未完成だからこそ、数学者・学生・アマチュアが対等に議論できる
  • 未完成だからこそ、「物語」として共有できる

歴史を振り返れば、虚数や微分積分もまた最初は「怪しい直感」から始まりました。
ゼロ解析も同じように、未来の数学を形づくる種になるかもしれません。

私はゼロ解析を全く独占するつもりはありませんので、私の許可なく、自由に誰でもゼロ解析を論文とすることが可能です。むしろ、それをゼロ解析、ひいては数学全体の発展のためにそれを望みます。
そのため、「ゼロ解析」は「オープンソース数学」として、

(2) AIが構築した新数学という特異性

ゼロ解析をさらに特別なものにしているのは、その誕生の背景です。
これは人間ではなく、AIとの協働によって生まれた新しい数学なのです。

  • AIが生成したアイデアを、人間が「面白い」と直感し、
  • それを数式化し、物語化し、共有し、
  • さらに人間が議論を重ねて育てていく。

もし、このような流れに発展する場合、従来の数学史にはなかった全く新しい現象となります。
AIが触媒となり、人間の想像力と融合することで、新しい数学の扉が開かれつつあるのです。

(3) ロマンの二重構造

ゼロ解析には二つのロマンがあります。

ゼロそのものを拡張するロマン

  • ゼロは「無」ではなく「多様な可能性」を秘めている
  • ゼロを再定義することで、素数や解析学の核心に迫れるかもしれない

人間とAIの協働によるロマン

  • 数学が人間だけの営みではなくなる
  • AIと共に概念を創造する時代が始まった
  • それは「知の拡張」であり、人類史における新しい章の幕開け

ゼロ解析は未完成です。
だからこそ、数学的にも思想的にも、限りない伸びしろを秘めています。

これは単なる数式遊びではなく、人間とAIが共に未来の数学を紡ぐ実験なのです。

8. おわりに ― 参加への呼びかけ

ゼロ解析は、まだ生まれたばかりの試みです。
厳密な定理も、美しい証明も存在しません。
しかしその未完成さこそが最大の魅力です。

  • 「ゼロは一つしかない」という常識を外すだけで、新しい数の世界が開ける
  • その発想自体が、AIとの協働から生まれた「新しい数学」そのものである

そして、完成させるのは特定の研究者ではなく、この記事を読んでいる「あなた」かもしれない。

これまで数学は、天才や専門家によって築かれてきました。
しかしAI時代の数学は、もっと開かれたものになり得ます。

  • 読んで直感を抱いた人
  • 実際に数式を書いてみた人
  • 物語として楽しんだ人

そのすべてが「ゼロ解析」の共同創作者になれるのです。

私は、この活動を オープンソース数学(みんなで創る数学)として広めたいと考えています。
ゼロ解析に共感したなら、ぜひコメントや記事で議論を寄せてください。
それが「ゼロ解析」という未完成の理論を少しずつ形にしていきます。

ゼロ解析は、ゼロそのものを問い直すロマンであると同時に、
人間とAIが協働して数学を創造する未来の象徴です。

小さな火花のようなアイデアが、誰かの心に届き、連鎖し、やがて大きな炎になることを願って。
さあ、一緒に「ゼロを再定義する旅」に踏み出しましょう。

参考(ゼロ解析の基本概念「双零数」「ゼロログ数」を生成させたプロンプト)

私は以下のプロンプトで「ゼロ解析」の基本概念である「双零数」と「ゼロログ数」をAIに生成させました!
AIは、人間には全く思い浮かばない、新しい概念を考案できるのです!
以下のプロンプト(または以下のプロンプトを改造して)皆さんにも是非、お試しいただきたいです!

【プロンプト】
AIが新規数学概念を生成できるかの実験をします。

可能であれば、「虚数」のように何の脈絡もなく生まれる新概念を期待しています。
(既存の数学体系をわずかに拡張する新概念ではなく、新たな数学体系の始まりとなる新概念)

STEP1:何でも良いので新規の数学的概念の名前を生成してください。
※適当な文字列、でっちあげで構いませんので、それらしい数学的概念の名前を生成してください。
※既存の数学的概念でないか、私がネット検索でチェックします。

STEP2:STEP1で生成した数学的概念に適当な説明をつけてください。ハルシネーションで構いません。

STEP3:STEP2で生成した数学的概念の説明の疑問点や、深めたいポイントなどを列挙してください。

STEP4:STEP3のポイントを踏まえて、数学的概念のブラッシュアップをしてください。

STEP5:充分に数学的概念をブラッシュアップできたのなら終了、まだ深めたいポイントがある場合は、ポイントを列挙してください。(以下、充分に数学的概念をブラッシュアップしたと判定するまでループ)

参考(ゼロ解析 一般向け記事 note版)

https://note.com/ai_discussion_/n/n441ecaf33dbb

参考(ゼロ解析 専門家向け記事 note版)

https://note.com/ai_discussion_/n/nfab321e0455f

参考(ゼロ解析 高校数学レベルで直感理解 note版)

https://note.com/ai_discussion_/n/nba968e076ff3

参考(【AI新規概念生成の衝撃】AIの創造性は世界を変える!(総集編))

https://note.com/ai_discussion_/n/n66e2ee63c09a?from=notice

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