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ダウ理論の6原則

2022/05/07に公開

ダウ理論とは

ダウ理論とは、19世紀の終わりにチャールズ・ダウが提唱した相場理論のことです。このダウ理論はすべてのテクニカル分析の基礎として現在も多くの投資家に支持されています。
株式や仮想通貨、FXなどのあらゆる相場を分析する上で、ダウ理論を理解することは非常に大切です。

原則1:平均株価はすべての事象を織り込む

1つ目の原則である、「平均株価はすべての事象を織り込んでいる」ですが、これは「チャート分析が投資において重要である」というテクニカル分析の根拠となる原則です。
例えば株価は投資家の売買や、企業の業績などに影響を受けます。
これらの情報が値動きに影響を与えることで、株価が変動します。 これはつまり、全ての情報が値動きに反映することを表しています。

原則2:トレンドは、短期・中期・長期の3種類に分類される

原則2
トレンドは時間軸ごとに三つのトレンドに分けられます。それぞれ、短期トレンド、中期トレンド、長期トレンドです。
短期的に見るか長期的に見るかによってトレンドが異なるため、短期~長期のどの時間軸でトレード行うのかを意識しなければなりません。

原則3:主要なトレンドは3段階存在する

原則3
それぞれ先行期(上図①)、追随期(上図②)、利食い期(上図③)です。 先行期はトレンドの第一段階で、投資家の一部が買い集めを行います。
大口などの投資家が底値で買い玉を集めるので、価格が緩やかに上昇します。追随期はトレンドの第二段階で、先行期のトレンドに反応した投資家が買いを入れます。
そして市場全体がその動きに追随し、価格が大幅に上昇します。
利食い期はトレンドの最終段階で、価格上昇をとらえた素人や初心者の一般投資家も参入し、価格はさらに上昇します。 このように、3つのトレンドが存在しており、トレンドを捉えることが重要になります。

原則4:価格は相互に確認されなければならない

4つ目の原則である、「価格は相互に確認されなければならない」は、例えば株式市場で言うところの工業関連の株価と鉄道関連の株価のトレンドには相互関係がみられなければならないということです。
簡単に言えば、工業関連の景気が好調ならば、その製品を運ぶ鉄道関連の景気も好調になるはずだということです。

原則5:トレンドは出来高でも確認されなければならない

5つ目の原則は、「トレンドは出来高でも確認されなければならない」です。本格的なトレンドが発生するときは出来高も大きくなります。反対に、出来高が伴っていなければダマしの可能性があります。
つまり、本格的にトレンドが発生しているときというのは、必ず出来高でも確認できるということです。この点を抑えておけば、トレンドの転換を捉える手がかりとなるでしょう。
一方で仮想通貨でよく見られるのは出来高が伴って上昇や下落をした場合そこが反転のサインとなるということもありますので注意が必要です。

原則6:トレンドは明確な転換シグナルが出るまで続く

原則6-1
上図のように、上昇トレンドでは高値・安値を切り上げながら上昇します。ダウ理論では、このように高値・安値の切り上げが続いている状況を上昇トレンドと判断します。
反対に、下降トレンドではこの現象とは逆のものになります。つまり、高値・安値は切り下げながら下降していくことになります。

最後に

ダウ理論は相場のチャートの典型的なパターンとして重要な点を簡潔に示したものですが、とても重要な点がまとめられている大事な理論です。
これはどの商品でも通用する理論であり、相場の基本ともなるので必ず覚えておくと色々な投資対象に投資した時でも役に立つと思います。

参考

https://www.oanda.jp/lab-education/beginners/aboutfx/dow-theory/

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