Microsoft Azureの勉強記録 〜Azure全体像編〜
勉強しようと思ったきっかけ
客先にて、Azure App Serviceを利用してWebアプリケーションを運用していく方向に変更になり、他のメンバーがAzure App Serviceについて調べて構築していたが、客先を離脱することになり、AWSでのインフラ構築経験のある自分が引き継いで対応することになったので、勉強スタートしました。
実際に「こうした・ああした」といった具体的な取り組みについて書けるのは、もう少し後になりそうなので、まずはAzure App Serviceに実際に触る前の前提知識としてまとめてみます。
私はAWSの経験はほどほどにあるので、AWSとの違いも含めて整理していこうと思います。
全体像を把握する為に、今回はこちらの書籍を買いました。
こちらの書籍に書いてある内容をインプットして、自分なりに整理してアウトプットしていこうと思います。
書籍名:改訂2版 全体像と用語がよくわかる! Microsoft Azure入門ガイド
著者 :山田裕進
出版社:シーアンドアール研究所 (2024/11/12)
クラウドコンピューティングについて
こちらについては他サイトで分かりやすい記事があるので、詳しくは書きませんが、Azureを勉強する前の前提知識として必要になるので、簡単に触れるだけにしておきます。
インターネットを通じて、必要なときに必要なだけのコンピュータ資源を利用できる仕組みです。
例えばWebサイトを公開する時は、サーバーやネットワークやデータベースやストレージなど様々な資源が必要になりますが、それらをインターネット上で、利用できる仕組みになります。
クラウドコンピューティングのメリット
自社サーバーなどを用意して運用するオンプレミス環境に比べて以下のようなメリットがあります。
- 必要なサービスをすぐに使える
- インフラを所有する必要がない
- 料金は使った分だけ(従量課金制)
- 拡張性・柔軟性が高い
- 災害復旧・バックアップが容易
クラウドサービスの分類
IaaS(Infrastructure as a Service):仮想サーバーやストレージなどインフラを提供するサービス
例:AWS EC2、Azure VM
PaaS(Platform as a Service):アプリ開発に必要な実行環境や開発ツールを提供するサービス
例:Google App Engine、Azure App Service
SaaS(Software as a Service):ソフトウェアをインターネット経由で提供するサービス
例:Gmail、Microsoft 365
Microsoft Azureについて
Microsoft Azure(以下Azure)とは、Microsoftが提供しているクラウドサービスのことで、コンピューティングやストレージ、データベース、ネットワークなど基本的なサービスに加えて、AIや機械学習、IoT、ビッグデータといったサービスを提供しています。
Azureが提供しているサービスは非常に多岐にわたるため、他のサービスが気になる方は以下サイトを参照してください。
AWSと何が違うの?
比較項目 | Azure | AWS |
---|---|---|
提供元 | Microsoft | Amazon |
開始時期 | 2010年 | 2006年(先発) |
Windowsとの親和性 | 非常に高い(Active Directory、Windows Serverなどと統合) | 高くはない(Windows環境も使えるが最適化されていない) |
使いやすさ | GUI中心で初心者にもわかりやすい | CLIや詳細設定に強み、上級者向け |
課金体系 | Microsoft製品とのセット割引やハイブリッド特典が多い | 細かく柔軟だが、やや複雑になりがち |
ID管理 | Azure Active Directory(Microsoft 365と連携しやすい)(※1) | IAM(AWS独自でやや複雑) |
エンタープライズ向け機能 | Office 365やオンプレ環境との統合に強い | スタートアップやウェブ系に特に強みあり |
グローバル展開 | 世界60超のリージョン(最多クラス) | 世界30~40リージョン(やや少なめ) |
(※1)Azure Active Directoryは、現在はMicrosoft Entra IDに名前を変えている
Azureの特徴は?
- Microsoft製品との高い統合性
- Windows Server、Active Directory、Microsoft 365、Teamsなどとスムーズに連携可能。
- ハイブリッドクラウドに強い
- Azure StackやAzure Arcによりオンプレミスとクラウドの連携が柔軟。
- 既存インフラを活かしたクラウド移行に適している。
- エンタープライズ向けに最適
- 大企業のニーズに応える豊富なガバナンス、セキュリティ、監査機能を搭載
- 多くの企業で既に導入されているMicrosoft製品との統一管理が可能。
- 開発環境も豊富
- Visual StudioやGitHubとの統合により、開発者にも使いやすい。
- .NETやPower PlatformなどMicrosoft系ツールのクラウド利用が容易。
- セキュリティ・コンプライアンスへの対応
- 多数の業界標準や国際認証(ISO、SOC、GDPRなど)に準拠。
- Azure Security CenterやDefenderでの監視・保護も充実。
最後に
Azureの全体像についてはここまでとさせていただきます。
AWSと似ている部分もありますが、「Microsoft製品との高い統合性」や「ハイブリッドクラウドに強い」という特徴もあり、特にエンタープライズ環境や既存のMicrosoft製品を活用している企業には非常に適した選択肢になるかなと思いました。
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