WordPressのブロックエディタが左寄せになってしまったときの話
はじめに
最近新しく作ったサイトの構築時に、WordPress のブロックエディタで「タイトルやブロックがすべて左寄せになってしまう」という問題に遭遇しました。

なぜか左寄せになっている。本来なら中央寄せされて見やすくなっているはずです。
プラグインを全て無効化しても改善せず、WordPress を再インストールしても直らなかったため、原因究明に少し時間がかかりました。
この情報に関するページこそ検索でヒットするのですが、解決方法を解説してくれている記事がまるでなく、原因になりえそうなことを片っ端からChatGPTに問いかけてようやく解決したので共有します。
症状
- 投稿編集画面(ブロックエディタ)で、タイトルや段落ブロックがすべて左に寄る
- 本来は中央寄せになるはずのエディタ表示が「フル幅扱い」になってしまう
応急処置として、次のような CSS をあてると一時的には中央寄せにできました。
.editor-styles-wrapper.block-editor-writing-flow > * > * {
margin-left: auto;
margin-right: auto;
}
しかしこれは根本解決ではなく、いつレイアウトが崩壊するかわかりませんし、CSS を追加したことを忘れてしまいそうです。やはり根本的なところを解決すべきでしょう。
原因の特定
結論から言うと、theme.json を新規導入したことが原因でした。
theme.json を配置すると、WordPress は「テーマが提供するグローバルスタイル」に基づいてブロックエディタを描画します。その際、
contentSizewideSize
といった レイアウトの幅情報が未指定だと、ブロックが「フル幅扱い」になってしまい、結果的にすべて左寄せのように見える状態になっていました。
私が最初に導入した theme.json は以下の内容で、レイアウト設定が抜けていました。
{
"version": 2,
"settings": {
"blocks": {
"core/image": {
"lightbox": {
"enabled": true,
"allowEditing": true
}
}
}
}
}
↑ について簡単に解説すると、挿入した画像ブロックにデフォルトでLightboxを適用する設定です。
解決方法
theme.json に layout を追記することで、ブロックエディタの中央寄せが復活しました。
{
"version": 2,
"settings": {
"layout": {
"contentSize": "650px",
"wideSize": "1200px"
},
"blocks": {
"core/image": {
"lightbox": {
"enabled": true,
"allowEditing": true
}
}
}
}
}
これで以下のように動作が戻ります。
- 通常ブロック → 最大幅 650px で中央寄せ
- ワイド幅 → 最大幅 1200px
- 全幅 → 画面いっぱい
theme.json 導入時の注意点
- theme.json を置くだけで、WordPress はテーマのスタイルを基準にエディタを描画する
- layout(contentSize / wideSize)を必ず指定すること
- 指定しないと、ブロックがフル幅扱いになり「すべて左寄せ」に見えてしまう
特に既存テーマに theme.json を追加する場合は、この点に注意してください。
まとめ
- WordPress のブロックエディタが突然左寄せになる場合、theme.json の導入・変更が原因かもしれない
-
contentSizeとwideSizeを設定すれば解決できる - theme.json 導入時には「レイアウト設定が必須」と心得ておくこと
同じような症状で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
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