T-motorのESC(ALPHAとFLAME)の違い
はじめに
T-motorのESCとしていくつかの種類がありますが、比較的大きいモーターを回転させるESCとして、ALPHAシリーズとFLAMEシリーズがあります
FLAMEシリーズは一般的なESCで、波形は矩形波で、特にモーターとの相性を考えずに許容電流範囲内であれば使うことができます
一方、ALPHAシリーズはFOC制御といって、波形がsin波になっており、矩形波と比べてより効率よく動作させることができるらしいです
そのため、各モーター特性によってパラメータが異なるようで、Datalinkを使ってそれぞれのモーターに最適なパラメータを設定しなおす必要があります
Datalinkの使い方は、こちらをご確認ください
異なるパラメータが入ったALPHAを使ってモーターを回してみたことがありますが、ちゃんと回ってくれないことがありました
ALPHAを使うときは、パラメータの設定をしっかりと確認しましょう
実際にALPHAの方が優れているのか、気になったので検証してみました
行ったことは、
- ESCの違いによる効率の比較
- 実際のESCの波形確認
用意したもの
- モーター
- ESC
- プロペラ
ESC特性の比較結果
本当にALPHAの方が効率が良いかというと、そうでもありませんでした
U10II KV100 + G28のパターンと、MN805S KV150 + G28のパターンで実験してみましたが、両者とも効率にはほとんど差がないということがわかりました
下記に結果の一例を示します
横軸にプロペラの回転数、縦軸に効率を示しています
同じ実験を2回ずつ行った結果をプロットしています
効率としては色々な考え方がありますが、ここでは推力[g]に対してそのときに消費した電力[W]で除した値を使っています
プロペラは全て同じものを使っているので、同じ回転数であれば、同じ推力が発生します
このグラフより、全体的にMN805の方がU10IIよりも効率が悪いことはわかりますが、ALPHAとFLAMEで明確な差は見えませんでした
ESCの波形
GND - U, V, Wの電圧
U - Vの電圧
考察
計測した波形が想像と異なりました
FLAMEで取得したsin波っぽい波形が、ALPHAで取得できると思っていました
あまりESCの制御について詳しくないので、どなたかわかる人がいたらコメントいただきたいです
Discussion