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漢字氏名とメールアドレスが必要な申請書をサクッと埋める技術(Slack X Outlook)

2024/06/28に公開

こんにちは。イオンスマートテクノロジー株式会社(AST)でSREチームの林 aka もりはやです。

本記事ではテックではなく「申請書を書く」といった身近な作業をハックして少し楽をする技術を紹介します。

Excelベースの申請書は世の中に少なくないはず

当社では、タスクの依頼や申請といった作業をAttlasianのJiraでチケット管理したり、Microsoft Formによる申請などで工夫を行っています。

他の方法として存在するのが以下のようなExcelの申請書に記入してメールを送るスタイルです。

「何でもExcelでやるな」とのお声も頂きそうですが、Excelの持つ利便性は高く、誰もが簡単にフォームっぽい入力欄を作成でき、表形式ならではの一覧性や関数を利用した豊富な集計の機能のためにExcelを利用するケースはまだまだあるでしょう。

そうは言っても入力は面倒だ...

Excelに対するリスペクトはあれど、実際にチームメンバ全員を一括で申請しようと考えた時に、このフォーマットは少々手間と感じざるを得ません。

例えばある程度熟したアプリケーションなら、ユーザ名やメールアドレスの一部を入力するだけで保管され、リストアップされた候補から選択することができるでしょうが、Excelでそれを簡単に行うことはできません。(方法があるならぜひ教えてください)

対策

それではちょっとしたハックな技を紹介していきます。

Slackの各チャンネルには"Copy member email addresses"がある

Slackの各チャンネルにはSettingメニューが存在します。
Settingメニューの中には"Copy member email addresses"ボタンがあり、これはチャンネルに参加しているメンバーの一覧をクリップボードに取得する機能となっています。

この"Copy member email addresses"機能は数百人いるチャンネルでも問題なく動作しまして、以下のようなチャンネルに所属しているユーザのメールアドレスを , 区切りで取得できます。

aeonsmart@example.com, aeon-love@example.com, aeon-gogo@example.com, aeon-morihaya@example.com

このようにSlackのグループからは簡単にユーザのメールアドレスの一覧を取得できましたが、申請書を埋める情報としてはまだ不足しています。改めて示す通り漢字氏名も必要なケースが少なくありません。

Outlookでメールアドレスから漢字氏名を取り出す

次に利用するのがOutlookです。おもむろにOutlookを起動し、新規メールの送信画面を表示します。

”宛先”の枠に、Slackの"Copy member email addresses"で取得した情報をまるっと貼り付けましょう。

すると、Outlookが利用するMicrosoft Entra IDで適切に漢字氏名が入力されていれば、ほぼ一瞬でメールアドレスから氏名に変換してくれます。

Outlookの宛先からコピーしたデータをテキストエディタなどに貼り付けよう

その後Outlookの宛先で、漢字氏名など変換された氏名をすべて選択してコピーすると以下のようなフォーマットで”漢字氏名”と”メールアドレス”のセットを取得することができます。

"Aeon Smart (伊音 須磨後)" <aeonsmart@example.com>; "Aeon Love (伊音 らぶ)" <aeon-love@example.com>; "Aeon Gogo (伊音 午後)" <aeon-gogo@example.com>; "Aeon Smart (伊音 もりはや)" <aeon-morihaya@example.com>

適当なテキストエディタを使って整形すれば取得したかったリストが手に入ります。具体的には以下のように変換すると良いでしょう。

  1. ; -> \n で改行をする
  2. \)" < -> \t でタブを挿入
  3. \( -> \t でタブを挿入
  4. " -> `` で不要な記号を削除
  5. > -> `` で不要な記号を削除

この結果以下のようになります。

Aeon Smart	伊音 須磨後	aeonsmart@example.com
Aeon Love	伊音 らぶ	aeon-love@example.com
Aeon Gogo	伊音 午後	aeon-gogo@example.com
Aeon Smart	伊音 もりはや	aeon-morihaya@example.com

そしてExcelに貼り付けると綺麗にセルに分割されて値が格納されます。

仕上げとしてこのデータを申請書Excelへシュッと貼り付けることで完了です。

終わりに

以上、SlackとOutlookのちょっとした仕様を利用して「漢字氏名とメールアドレスが必要な申請書をサクッと埋める技術」を紹介しました。適切なメンバーが参加しているSlackチャンネルがあると結構便利です、お試しあれ!

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