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JakartaOne 2025 Japanに参加してきました

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2025年7月30日、日本マイクロソフト株式会社で開催されたJakartaOne 2025 Japanに参加してきました。
https://jakartaone.org/jp/2025/japan/

私事になりますが、これまで私は、新卒入社以来とあるSaaSのテクニカルサポートを生業としてきましたが、8月から同社内のシステム開発部門に異動することになりました。異動先ではJakarta EE(エンタープライズ向けJavaアプリケーション開発のための標準仕様群) を利用していると聞いたため、これを機に少しでも技術的な理解を深めようと思い、先輩に勧められて今回のイベントに急遽参加することにしました。

正直なところ、Javaにはこれまでほとんど触れたことがなく、本格的な開発経験もありません。個人開発では主にReactやTypeScript、JavaScriptを扱ってきましたが、Javaの開発とは無縁でした。それでも今回のイベントでは、Java(特にJakarta EE)の思想や文化、そして現在の技術トレンドに触れることができ、多くの思いがけない学びを得ることができました。

本記事では、JakartaOne 2025 Japanの講演の中でも特に印象に残った内容を中心に、当日の感想をまとめたいと思います。

Javaの原則:「仕様」と「実装」の分離が生む価値

まず印象に残ったのは、Javaでは「仕様」と「実装」が明確に分かれており、複数の実装が仕様に基づいて開発されているという話です。

言語や製品によっては、唯一の実装が事実上の仕様として扱われることもありますが、Javaではまず仕様が定義され、それに準拠した複数の実装が存在します。

これにより、実装間で健全な競争が生まれ、品質や使いやすさの向上につながるだけでなく、ベンダーロックインの回避にも寄与しているとのことでした。

このような設計思想があるからこそ、長期運用を前提としたエンタープライズシステムにおいてJavaが広く採用されている理由も納得できました。

Jakarta EEの民主的な仕様策定プロセス

さらに、Java(Jakarta EE)の新仕様のリリースプロセスが非常に民主的で透明性が高く、仕様策定には委員会の2/3以上の承認が必要であるという点も印象的でした。

特定の企業や団体によって一方的にリリースされる言語仕様もある中で、利用者の視点に立ったこの仕組みは、とても健全で魅力的だと感じました。

https://jakarta.ee/committees/specification/guide/

AI駆動開発の衝撃と可能性

また、Microsoftの寺田さんによる発表はかなり衝撃的でした。

GitHub Copilot Agentを用いたAI駆動開発のデモでは、マイクロサービス構成の大規模なシステムをわずか数日で、しかも高い品質で実装する様子が紹介されました。事前に詳細な仕様書を作成し、それをCopilot Agentに読み込ませて数回のやり取りで開発を完了させたというアプローチには、大きな可能性を感じました。

以前はVibe Codingにも取り組んでいたそうですが、コードの品質に課題があったため、先に仕様書を整備する手法に切り替えたとのことです。

ちょうど私もClaude CodeによるVibe Codingに関心を持っていたところだったため、自分の開発スタイルも見直す必要があるかもしれないと感じました。

https://x.com/yoshioterada/status/1949740574401253806

危機感と今後のアクション

AIによる開発の進化には大きな可能性を感じる一方で、この流れに乗り遅れるとエンジニアとしての価値を失いかねないという危機感も覚えました。まずは個人開発でも構わないので、自分自身でも実践していきたいと思います。

Javaへの興味と今後の展望

急遽参加したイベントではありましたが、Java(Jakarta EE)の魅力に触れられたこと、そしてAI駆動開発の最前線に触れられたことは、思いがけない大きな収穫でした。今後、Javaに触れられるようであれば、継続的に情報を追っていきたいと思います。

余談

イベント会場の近くで先輩にランチをご馳走していただきました。オフィスビル内にこんな店があるなんて羨ましいです🥺

https://maps.app.goo.gl/5sLdUnWJ5yn6TZgp8

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