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Salesforce 追加機能割り当て「権限セットライセンス」の設定に必要な設定について

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Salesforceでは「ユーザーにどの機能を使わせるか」を制御する手段がいくつも用意されています。その中でも特に混乱しがちな「権限セット」「権限セットライセンス(PSL)」「機能ライセンス(FL)」の関係性について、なるべくシンプルに整理してみます。

「この3つって何が違うの?」「どれが自動で割り当てられるの?」「ライセンスを外すときの注意点は?」など、管理者や導入初期につまずきがちなポイントを中心にご紹介します。

本題に入る前に:最低限知っておきたい「ライセンス」と「プロファイル・権限セット」

「権限セットライセンス(PSL)」「機能ライセンス(FL)」は、あくまで追加機能の設定であり、それ以前にユーザーに対して「ユーザーライセンス」「プロファイル」の割り当ての設定がベースとなります。

まずは、Salesforceにおける「プロファイル」と「権限セット」の違いと関係から見ていきます。

プロファイルと権限セットの違いと関係

ユーザーに「どんな操作を許可していいか」を決める設定には大きく分けて次の2つがあります。

  • プロファイル(Profile):ユーザー作成時に必須。所属や基本動作のベース設定。
  • 権限セット(Permission Set):追加で付け足していく、「加算型」の設定。

Salesforceでは[プロファイルは最小限、権限セットで制御]が推奨されています。
⚪︎公式ヘルプページ:権限セットとプロファイルでの項目権限の設定
⭐️詳しくはこちらの記事で、弊社吉川さんがわかりやすく紹介してくれてます!
ぜひ見てみてください👀✨

3種類の"ライセンス"

Salesforceで使われる「ライセンス」は大きく分けて以下の3つがあります。
[ユーザーライセンス・機能ライセンス(FL)・権限セットライセンス(PSL)]

特に機能ライセンス(FL)と権限セットライセンス(PSL)の違いが分かりづらいですが、

  • 機能ライセンス(FL):機能そのもの
  • 権限セットライセンス(PSL):その機能を使う権限セットを渡すため

と覚えると整理しやすいです!

ちなみに、機能ライセンス(FL)には、ユーザーライセンスによって割り当てられるものが制御されるものがあります。
例)「マーケティングユーザー」という機能ライセンス(FL)は、「Salesforce」ユーザーライセンスを持つユーザーには割り当てることができますが、「Salesforce Platform」ライセンスのユーザーには割り当て不可です。

キャプチャのように、ユーザー編集画面で機能ライセンス(FL)のチェックボックスが非活性の場合は、機能ライセンス(FL)が割り当て不可のユーザーライセンスである可能性が考えられます。

機能ライセンス(FL)と権限セット・権限セットライセンス(PSL)関係性と注意点

それでは本題の機能ライセンス(FL)と権限セット・権限セットライセンス(PSL)についてです。

権限セットには、必要な権限セットライセンス(PSL)を設定されているものが存在します。

このように権限セットライセンス(PSL)が設定されている場合は、権限セットの割り当てだけでは機能の利用はできず、同時に権限セットライセンス(PSL)の割り当ても必要になります。

前述したライセンスとの関係と合わせてまとめると、
ユーザーライセンス → 機能ライセンス(FL) → 権限セットライセンス(PSL) → 権限セット
という依存関係になっており、それぞれが前提となって次の設定が活きてくる仕組みです。

ところが、機能ライセンス(FL)が不足している場合でも、権限セット・権限セットライセンス(PSL)の割り当てはできてしまいます。

権限セット・権限セットライセンス(PSL)を割り当てた時には、必要な機能ライセンス(FL)が割り当てられているかのチェックを行なってください。

割り当ての時のポイント

  1. 権限セットを割り当てたとき、必要な権限セットライセンス(PSL)は自動で割り当てられます。
    例)Service Cloud User権限セットライセンスが必要な”権限セット”を割り当てたら、自動でService Cloud User権限セットライセンス(PSL)も付与される

  2. 権限セットライセンス(PSL)を解除するには、先にその権限セットライセンス(PSL)を使っている権限セットの割り当てを外す必要があります。
    (先に権限セットライセンス(PSL)を外すとエラーになります。)

  3. 機能ライセンス(FL)は、たとえ権限セットライセンス(PSL)や権限セットで必要なライセンスであっても、自動で割り当てや解除はされません。

発生する可能性のあるユースケース

🔶ケース1:Service Cloud機能を試そうとして「Service User」権限セットライセンス(PSL)を割り当てたけど使えない!

→ 機能ライセンス(FL)を割り当てられていますか?
 権限セットライセンス(PSL)と合わせて、権限セット「Service Cloud ユーザー」と機能ライセンス(FL)「Service Cloud ユーザー」の割り当ても必要です。

🔶ケース2:「Service Cloud」権限セットライセンス(PSL)を外そうとしたらエラーに!

→ それを使っている権限セットがまだユーザーに割り当てられていませんか?
 外そうとしている権限セットライセンス(PSL)が必要な「権限セット」の割り当てが先に外れている必要があります。

まとめ

権限セットの裏側には「権限セットライセンス(PSL)」がひそんでいる場合があります。

そして権限セットライセンス(PSL)を利用するには、前提となる「機能ライセンス(FL)」「ユーザーライセンス」が割り当てられている必要があります。

権限セットを割り当てると、権限セットライセンス(PSL)も自動で割り当てられますが、機能ライセンス(FL)は自動で割り当てられません。

権限セットライセンス(PSL)を解除するには、先に権限セットの解除が必要です。

複雑になりがちな権限の設定ですが、それぞれの役割と構成を意識することで、理解しやすくなります!

株式会社アクトビ

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