業務システムを定着させるためのポイント
どんな会社でも業務システムを導入(構築)はしたものの、ユーザ-の定着化が出来ていない!などの悩みに直面することが多いと思います。
弊社ではSalesforceのパートナーとしてSalesforceの定着化支援を行うことも多々ありますのでそのナレッジに基づいて定着化のポイントをご紹介します!
1. まずは定着化しない原因をしっかり把握するべし
使われない、定着しないのには必ず理由があります。まずはその理由を確認・把握するところからです。説明会などで批判的な意見が出たらチャンスです!
私たちも説明会を請け負ったりするので批判的な意見を直接いただくことも多いのですが、落ち込むのではなくチャンスと捉え、そこからなんでそう思うのか、どのへんがそう感じさせるのかをしっかりと聞きましょう!!
現場の人の意見が必ずしも正しいとは限りませんが、必ずヒントがあると思いまずは耳を傾けるのが重要です。
他にも利用部署のユーザなどに直接ヒアリングをしにいったりして生の声を聞くことが ”把握する” ことになります。
「批判的な意見 ≒ 定着しない理由」と意識し、詳しくヒアリングするのがポイントです。
2. 定着化しない理由をカテゴライズすべし
意見はあくまでユーザ目線での意見なのでそのまま理由として捉えると打開策が立てづらくなるので、「定着化しない理由」にカテゴライズしていきます。
例)
- 物理的に課題がある
この運用が回らない、ここの機能が足りてない、二重登録が手間、、、など - 定性的な課題がある
何からやっていいか分からない、使い慣れていない、、、など - 業務フローに課題がある
そもそもの業務に無駄が多くてシステムどころじゃない、、、など - 感情的な課題がある
やりたくない、やれといわれていない、、、、など このようにカテゴライズしていきます。
批判的な意見から定着化しない理由に変換します。
※もちろん複数カテゴリ当てはまることやこのカテゴリ以外も会社独自の理由もあるかもしれません
3. 定着化しない理由ごとに解決策を立てるべし
理由のカテゴライズ単位でそれぞれの解決策を考えます。
例)
- 物理的に課題がある
システム改修を行う、システム間連携を検討する、、、など - 定性的な課題がある
必須使用機能を絞ってスモールスタートする、部署から推進者を選出する、組織体の見直し、、、など - 業務フローに課題がある
承認フローの複雑化、共有のための資料作成、、、など - 感情的な課題がある
やるメリットを明確に作る、業務としてそこにしかない情報の価値を説明する、トップダウンで実施する、、、、、など
4. 解決策を実行するスケジュールを決めて実施すべし
あとはそれぞれの優先順位やスケジュールを決めながら実施をしていくだけです!!
最後に実施する際のポイントをご紹介します。
これが定着化のポイントです
-
”今”使えるシステムではなく、”使い続けられる”システムに
使えるシステムを作るのがゴールではないです!業務システムはユーザに使ってもらってこそ、そして使い続けてデータが溜まることでシステムの価値が上がっていきます。
まずは業務フローにシステムをどう組み込めるか、既存業務手順との乖離を最小化するためにしっかりと構築段階から意識して作りましょう。
重要なのは”継続的に使い続けられる”システムを構築することです! -
ユーザにとって自分が使うイメージが持てるか
段階的なトレーニングや内部でのフォロー体制や、課題解消に対してのスピード感などが鍵となります。
会社から言われたからやるではなく、自分からやらなきゃ、やろうって思わせる取り組みが必要です。 -
経営層とのコミットメント
経営層からの明確なメッセージは絶対に必要です。。。!!! -
ユーザ体験
業務システムはユーザが効果を実感するのに時間がかかるかります。だからこそ、ちゃんと使い続けたあとにどういう効果、状況になってるかを想像・体験してもらうことが重要です。
手作業の削減として自動化処理を組み込んだり、モバイルなどで業務改善出来る体験を実施したり、ユーザの目の前でダッシュボードを作って体験してもらうのもありですね!
あんなことにも使える・こんな事もできるってワクワク感を演出出来たら最高です!
最後に
システム目線でのポイントをお伝えしてますが、もちろんこのタイミングで日々の業務を見直すタイミングとしても意識してください。なぜその業務をやっているのか、無駄な業務や非効率になってる業務もあるはずなので、解決策は”システムでなんとかする”だけでなく、”業務を変える”ことも大事です。
システム導入や業務システムは魔法ではありません。それをどう使ってどう活用するかがポイントになります。だから定着化が重要です!
定着化は技術的な完成度だけでなく、ユーザーの声を聞きながら継続的に改善していく姿勢が成功の鍵となります。
業務システムがしっかりと定着化すると、単なる「システム導入」から「業務変革」へと発展させていけるはずです!!!
Discussion