1人でできるデザインスプリントアプリの作成
はじめに
2025年6月14日札幌、GDG Sapporo/GDG Greater Kansai/AKATSUKI Projectが主催・協力して実施された「Build with AI 2025 EZO」に参加してきました!
Google Developerが厳選した、各分野を牽引するトップランナーたちが札幌に集結し、最先端の知に触れる講演、パネルディスカッション、機械学習ハンズオンなど、多彩なプログラムが行われました。
【GDGとは?】
GDG は、Google Developer Groups の略で、Google のテクノロジーに興味を持つ開発者や技術者が集まるコミュニティです。世界中に1000以上のGDGがあり、日本では各地にチャプター(支部)があります。
当日のイベント情報はこちら
Build with AI 2025 EZOの当日スケジュール
時間 | セッションタイトル | 登壇者 |
---|---|---|
10:00~ | 受付 | --- |
10:30~10:40 | オープニング | --- |
10:40~12:10 | Agent Development Kit で AI エージェントを作ってみよう | あんざい ゆき(yanzm)氏 |
12:10~13:10 | お昼休み | --- |
13:10~14:40 | 良いものを素早く作るために:デザインスプリントのコツを伝授! | 安藤 幸央 氏 |
14:40~14:50 | break time | --- |
14:50~15:20 | Goで作るMCPサーバ | 上田 拓也 氏 |
15:20~15:30 | break time | --- |
15:30~15:50 | アウトプットが切りひらく、エンジニアのキャリア | 佐藤 祥子 氏 |
15:50~16:00 | break time | --- |
16:00~16:15 | AlphaEvolve: AIによるアルゴリズム発見の革命と未来 | 板谷 康介 氏 |
16:15~16:20 | ライトニングトーク | 太田 葵 氏 |
16:20~16:35 | break time | --- |
16:35~16:45 | AKATSUKI成果発表会1 AKATUKIで学んだこと | 島 悠人 氏 |
16:45~16:55 | AKATSUKI成果発表会2 2023年度新雪クリエータとしてやったこととこれから | 辻永 泰輔 氏 |
16:55~17:05 | AKATSUKI成果発表会3 植物のロボット化によって自然への共感を育むアバタ Tele-Plant | 一色 潤氏 |
17:05~17:20 | break time | --- |
17:20~17:30 | クロージング・記念撮影 | --- |
17:30~18:00 | ネットワーキング | --- |
学びを形にしてみた
Agent Development Kit のハンズオンで得た知見と デザインスプリント の手法を組み合わせ、
Gemini を組み込んだ 「デザインスプリントアプリ」 を作成してみました。
デザインスプリントとは?
GV(旧 Google Ventures)が考案した、アイデアを 5 日間で検証 する集中ワークショップ形式のプロセスです。
各日の目的は次のとおりです。
Day | フェーズ | 目的 |
---|---|---|
1 | 理解 (Understand) | 課題を共有し、ゴールを定義する |
2 | 発散 (Sketch) | クレイジー8などでアイデアを広げ、ストーリーボード化 |
3 | 決定 (Decide) | 投票でベスト案を選び、検証仮説を立てる |
4 | 試作 (Prototype) | 最小限のプロトタイプを作成 |
5 | 検証 (Test) | ユーザー検証を行い、学びを次のサイクルへ |
参考:https://miro.com/ja/research-and-design/what-is-a-design-sprint/
今回の体験では手元に「ポスト・イット」とペンてるの「サインペン」、「シール」が配布され、本来複数人で5日かけるところを単独1時間で体験しました。
“ひとりスプリント”体験
-
課題の洗い出し(5 分)
最近の悩み・疑問を付箋へ書き出す。 -
多面的評価(5 分)
5 つの視点でシール投票。- アイデア自体
- 楽観的視点
- 悲観的視点
- 技術的観点
- 利用者視点
-
HMW 作成(5 分)
票が多かった課題に対し “How Might We…?” を発想。 -
ペルソナ作成
課題と HMW をもとに代表ユーザー像を定義。 -
UI プロトタイピング
Google I/O 2025 で発表された Stitch で UI を自動生成(Figma 連携・コード書き出し可)。
出来上がった成果物は公開できるような代物にはならなかったのでここでは控えさせていただきますが、プロセスと考え方は大変学びになりました。
付箋が丸まらない貼り方も学べました。笑
しかし、
本来複数人で行うところを個人でもできますよ、とのことで1人でデザインスプリント体験。
他の人とアイデア共有する必要がないのであればアナログである必要もないのでは?
アナログなところがいいと思いつつも、そこをアプリ化しちゃいました。
作って触ってみた
Claude Codeでプロンプト1つで”ひとりスプリント”の1〜4を実施するアプリを作成しました。
多面的評価とペルソナ作成はGeminiにやらせています。
プロンプト作成〜検証まで作成時間30分かからなかったです。
私の作業はプロンプト作成とGeminiのAPI取得してくるところだけ。
お昼休みにできちゃいました、凄い時代ですよね。
使用したプロンプト
googleのAgent Development Kitを利用してデザインスプリントを行うアプリを開発したい。
# 要件
## Step1
1.開始するプロジェクトのテーマを入力する
## Step2
1.開始ボタンを押すと5分のカウントが始まる
2.入力フォームが存在し、思いついた案を1つずつ入力して確定することができ
る
3.入力した案は1つずつポストイットに記載されている形式で表示される
4.5分経つと現在入力中のものを除き入力できなくなる
## Step3
1.Step2で出したアイデアに対して下記5つの立場で評価するAIがそれぞれのポジ
ションで案を評価する
・アイデア評価
・楽観的に
・悲観的に
・技術的視点で
・利用者視点で
2.開始ボタンを押すと、各AIが良いと評価したアイデアの記載されているポスト
イットに黒丸のしるしをつけていく(各AIが選べるアイデアは最大3つ)
3.再度開始を押すともう一度行うことができる
## Step4
1.黒丸のしるしが多いアイデアの上位3つ以外はグレーアウトする
2.開始ボタンを押すと5分のカウントが始まる
3.「How Might We」を入力するフォームが存在し、「どうしたら〜できるだろう
か?」という形で残ったアイデアの解決策を入力できる。
4.入力した解決策は1つずつポストイットに記載されている形式で表示される(
「HMW」のバッチがついており、Step2のアイデアと明確にする)
5.5分経つと現在入力中のものを除き入力できなくなる
## Step5
1.Step2で出したアイデアとStep4で出した解決策を選択し、AIがペルソナを作成
する。
2.ペルソナ生成する情報は下記である
・名前
・年齢
・性別
・職種
・趣味
・悩み
・ゴール
ちなみに動画で入力した課題とHMWはChat GPTに出してもらいました。
日々の課題が絶妙でした。
おわりに
「領域を超えて新たな学びを得ることでイノベーションが起こり、そして学びはアウトプットしてなんぼ」(超訳)と今回学びましたので、速攻アウトプットさせていただきました。
Googleサービスにあまり触れてこなかったのでこれからは触っていこうと思います。
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