【プロンプト研究】ChatGPTに人間ような創造的なタスクはできないのか?
はじめに
ChatGPT等の生成AIによくある話として、「生成AIには人間のような創造的なタスクができないから、創造的なタスクをしている人々は生き残るんだ!」というような論調がありますよね。
「確かに」と思う反面、「本当か?」と疑問に思う部分もあるので、プロンプトを作りながら考えてみようというのが今回の取り組みです。
デザインシンキングによる創造性のフレームワーク
創造的なタスクをする際に皆さんは何を思い浮かべますか?
私は、まず最初にデザインシンキング(※1)が思い浮かびました。
※1:デザインシンキングとは
以下、ChatGPT(4o)に簡単に語らせました。ご存じの方は画像部分を読み飛ばしてください。
図1:ChatGPTに聞いたデザインシンキング
ということで、今回はデザインシンキングのSCAMPER法(※2)と呼ばれる手法を組み合わせた手法を用いて、生成AIで議事会議をしてみます
図2:Napkin AIで作成したプロンプトの流れ
※2 SCAMPER法とは?
デザインシンキングにおけるフレームワークで、Substitute(代替)、 Combine(結合)、Adapt(適応)、Modify(修正)、Put to another use(他の用途に使う)、Eliminate(排除)、Reverse(逆転)のいずれかを用いて、アイデアを深化させる手法のこと
ChatGPTを使ったデザインシンキング
ここでは、実際に使ったプロンプトについては、弊社知見に相当する可能性があるため割愛し、どのような考え方でプロンプトを作りどんなアウトプットが出てきたかをご共有します。
今回のテーマ
今回のテーマは、「競合と被らない、かつ、革新的な大手IT企業のデジタルサービス」を生成AIに提案してもらおうと思います
その1:個々でアイデア出し
ここでは、生成AIのロールプレイングとして、複数名のロール(デザイナーやプログラマー等)を指定し、それぞれにブレインストーミングのアイデア出しを実施してもらいました。
以下のような回答が返ってきました
図3:ChatGPT(GPT4o)にて作成したアイデア会議の結果
その2:SCAMPER法のフレームワークの適用
続いてSCAMPER法を用いて、それぞれのアイデアを深化させました
図4‐6:ChatGPT(GPT4o)にて作成したSCAMPER法を用いたアイデア会議の結果
その3:アイデアの組み合わせ
さらに、出てきたアイデアの中で自分のものと他人の物それぞれ組み合わせてもらいました
図7‐9:ChatGPT(GPT4o)にて作成したアイデアの組み合わせの結果
その4‐5:アイデアの選定
それぞれのロールの中で1番のアイデアを決定し、それを踏まえて顧客の経営者のロールに最終意思決定をしてもらいました
図10-12:ChatGPT(GPT4o)にて作成したそれぞれのロールのアイデア選定
図13:ChatGPT(GPT4o)にて作成したクライアントの最終意思決定
その6:最終アイデアのサービス概要
今回のアイデア出しで出たサービスの内容を考えてもらいました。
結果的に実現性という観点が、かなり微妙なところだなという感想なので、改善の余地はあると思います。が、いわゆる生成AI的な、ありがちで退屈な内容をたくさん出してくるというような結果よりは一歩踏み込んだ回答を出せたのではないでしょうか。
図14:ChatGPT(GPT4o)にて作成したサービス概要
おわりに
今回の内容の良しあしは皆様にご判断いただくとして、今回例示をしてお伝えしたかったのは、デザインシンキングに関わらず、生成AIについては、「これまで皆さんがお仕事で培ってきた考え方のフレームワークを応用するとより良い活用ができるのではないか」というご提案でした。
今後も似たようなことをしていこうかと思いますので、その際は是非共有させてください。
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